うすずみ色の
やわらかな蓋を
かぶせられた街で
こまやかな水に
しっとりと懐かれて
わたしの内側は
ほんのり熱を帯びる

うすずみ色の
やわらかな蓋の裏に
みっしり結露した水玉 ....
気がつけば雨は雪。

創造の世界では初夏でも雪は降る。

なんて自由な空間。ぽーんと抜ける空間。

木曜日の午後の喫茶店。

一年中飾られているクリスマスツリーに暖色が宿る。

 ....
進め、進め、力強く。
進め、進め、誰が何と言おうとも。
進んで進み尽くして疲れたら休めばいい。
そしてまた、どこまでも突っ走れ!

偉大な先人達の後に続け。
先人達が創り上げた光の道を ....
夢の扉の向こう側に
絹の衣装を纏ったあの時の
嬉しそうに君
幻になった
君の
優しかった歌
ユリの花束も抱え切れないほど
飾って置いた無傷な部屋


/海底に沈んでいった記憶の ....
連れてってというものたちは
刺をもつ

過ぎ行く時間のすそに
そっと
刺をさす

──エクサンチウム ストルマリウム
野山で遊んだ私たちは
君をくっつき虫と呼んで投げ合った
いつか ....
ぷらすちっくの小さな筒型の編み機には
五つの突起がついていて
人造絹糸を星のかたちに結わえたら
それが
りりあんの始まり

食べ散らかした夏蜜柑の皮
白黴の生えた白パン
蟻の住処は大洪 ....
風の愛撫に
はらり ほろり
八重桜が泣いた

すらり と知らん顔
真新しい翅を輝かせ
トンボは行ってしまう

墓地への細道
静かな午後

まだずっと若かったころ
感性は魚のよう ....
美しく生まれてきたがばっかりに君のまわりは狂ってばかり テロメアの短い羊夾竹桃 笛吹きケットルが壊れて
笛吹かずケットルになってしまった
笛を吹かない笛吹きケットルは使い難くて仕様がない
ケットルを買い変えようと思った矢先のこと
突然 笛吹かずケットルが言った

   ....
モコモコと入道雲はふくらんでマシュマロマンに姿を変える 静かな 絡まらない 単調に打つ 更ける思考回路

夜は 静かな 深呼吸を海水が触った砂浜を歩く時間

 明日も仕事 明日は明日のこと

今宵は 物思いを 白線に直し 明日またスタートさせよ ....
閉じられた瞼は
眼球にやさしくかけられたさらし布
或いは
フリンジのついた遮光性の高い暗幕

時折
なにかに呼応して
波打つように
揺れる

ベビーカーのハンドルに止まったちょうち ....
摂氏零度付近で繰り返す
憤りと自己批判
つい今しがた晴天だったはずも
霰の降る未熟さ
頭を垂れるつららになれたらと
空を仰いでみた

雪解けの光沢に偽りはないのだが
春の陽射しは強すぎ ....
嗚呼、魅惑のストロベリー・ショート・ケーキ!!


緻密かつ大胆な計算でしぼり出された

まぶしきばかりの純白の生クリームは

威風堂々と連なる神々しい銀雪の山脈


山の頂に ....
遠雷や移転進みたる水没地 大切なもの すてられないもの こだわって
でも時はすべてを 風化させてゆく砂
眼に焼きつけた君の横顔 しなやかな指の運び 密やかな息遣い

階段の手摺を 君がもたれかかっていた重みを ちょっ ....
グレーに染まる空を見上げながら一篇の夢を見た。
見知らぬ庭園。真昼の舞踏会。
音の無い談笑が私の胸を締め付ける。
額の無い絵画の中で彼方のマリア・テレジアが私をじっと見つめる。

混乱し ....
君が
はじめて私の手を離し
自分の羽根で
よちよちと
はばたいていった日のことを
母は忘れることができない

君はとうに
逞しい翼をひろげ
上空の風に乗り
母には見ることもできない ....
 風に吹かれて空き缶が
 ゆるい傾斜を上って行く
 カンカラ転がり上っては 
 カラカラカラリと下りてくる
 あの風が止んでしまえば
 あとは 下りるだけ
 底の底まで落ちぶれて
 それ ....
浴槽の栓を抜く
しばらくは何事も変わらない水面
さざ波のそぶりさえない
今 渦中では
見えない引力に導かれ
出口へと
まさに水が
わあわあ殺到しているというのに

ことの始まりは
 ....
踏切の横の空き地は草ぼうぼう
傾いた陽光が
影と日なたに草はらを分ける

通り抜けるものの風圧と
しつこい音の点滅にせかされ
ひとあし 踏み出そうとする
幼時の一瞬に接続しそうな時間の震 ....
。感謝謝。
病気でもなく正常でもなく

ただ答えに応えたく 生きに。感謝謝。
蒔いた魂の欠片は 涅槃の色合いをもらい 星を取り巻き銀漢を踊る河は煌く

。ありがとう。乗ってゆくよ 空を陸に ....
聡明であるからこそ


自分の浅はかさを知り


聡明であるからこそ


自分の非力さを知り


聡明であるからこそ


知らなくても良い事を知り


聡明であるか ....
しずかな つばさの抑揚に
呼吸を あわしながら歩きます
しろさの きわだつ蝶を
追うとき わたしの 肩甲骨も
空を感じてました

「おたんぽぽしてるの
ふうてん とばそ」
 ....
肉付きの薄い足はぺたぺたと
鏡張りの感情を踏みつけている
言ってはいけないことばが多すぎるから
覚えたての星座の名前を忘れていく

ユートピアの玄関口で
警備員に渡したのは虹色の砂
これ ....
 そよいでみるか

 みどりのさくら

 みじかいはるに

 もやしてみるか

 みえないものの

 たゆたうながれ

 みえるようにと

 そよいでみるか

 そ ....
灰色の湖畔に立ち、白い天の彼方から響いてくる子供達の無邪気な声を聴く。
太い筆で描いたような黒い山々の稜線は、物思いに耽る印象画家の傑作だ。
立ち尽くす事しか出来ない自分は、息をひそめ、その光 ....
秋は突然やってきた。
夏の香をそっと窓辺に残して。

港の公園通りにさらさらと降る落葉。
赤茶色の絨毯。過ぎ行く人々。

微かに残る横浜の匂い。
東京には無い匂い。古き時代の匂い。
 ....
ゆくすえは
どこまで見まもることが
できるのだろう

吃音のことで
それほど悩んでいたなんて
知らなかったけれど
親は子の悩みを
まるごと肩代わりすることはできないし
してあげたいけ ....
tamamiさんのおすすめリスト(923)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
水の季節- nonya自由詩22*13-6-22
Relaxin'_〜或る午後に- ヒヤシン ...自由詩12*13-6-22
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愛の夢___(リスト「愛の夢」を聴きながら)- 乱太郎自由詩1713-6-21
さみしんぼう- そらの珊 ...自由詩1413-6-21
りりあん- そらの珊 ...自由詩21*13-6-18
墓地にて- ただのみ ...自由詩28*13-6-13
美しく生まれてきたがばっかりに君のまわりは狂ってばかり- 北大路京 ...短歌513-6-12
テロメアの短い羊夾竹桃- 北大路京 ...俳句313-6-10
笛吹きケットル- ただのみ ...自由詩21*13-6-9
モコモコと入道雲はふくらんでマシュマロマンに姿を変える- 北大路京 ...短歌513-6-9
ラベンダーの眠り- 朝焼彩茜 ...自由詩813-6-8
おさらい- そらの珊 ...自由詩26*13-6-8
反省- 乱太郎自由詩19*13-6-6
ストロベリー・ショート・ケーキ讃歌- shift自由詩613-6-5
遠雷や移転進みたる水没地- 北大路京 ...俳句2*13-6-4
遠く美しいもの___憧れ- 梅昆布茶自由詩813-6-4
鎮魂- ヒヤシン ...自由詩2*13-6-3
えんじのベレー帽- Lucy自由詩23+*13-6-3
カラカラ- ただのみ ...自由詩24*13-6-1
うず- そらの珊 ...自由詩22*13-6-1
夏草- Lucy自由詩18*13-5-30
アンサーソング__へ- 朝焼彩茜 ...自由詩513-5-30
聡明- owl自由詩113-5-30
天使は川辺にて- るるりら自由詩23*13-5-30
くずのすみか- カマキリ自由詩413-5-29
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ゆくすえ- そらの珊 ...自由詩21*13-5-29

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