久々に故郷に帰った。ちょっと遅れたけど、お墓参りとか。もうちょっとで名前の消
えるまち。単位を少なくした方が、管理は楽だよ。それだけのことに振り回されて。

中央とのつながりを持てない小さな単位 ....
けたたましく
鳴いて
鳴いて
地面に頭打ち付けて

知らしめて
私はここ
私はここ
踊り場を蹴って

縦横無尽に
首を振るけど
あなたは
そこにいやしない

もう終わりだ ....
抱き合うことでしか伝わらない言葉で
君は
忘れられないモールスを
ボクへと送った

ボクは
その意味を図りあぐねて
夜行列車が奏でる和音を
ずっと数えてた

少し開いた窓の隙間で
 ....
ビルが泣く
強い隙き間を
風が
泣きながら吹き抜ける

君の
細い隙き間を
ボクが
吹き抜ける時に

君が泣く
そらに
指を伸ばして
       
世界で
一番さみしい ....
ふらっとでいこう。

何にも迷わず。いや迷うのはいい。迷うのは出口を探すからだ。
ここは360度の透明な海。出口もなく。入り口もない。

誰かがドアのふりをして私のそばをすり抜ける。
おは ....
蝉時雨だ

頭上から降る声よ
求めないで

緑の葉裏の
そのどこかに
潜みながら鳴く

そんなふうに

私に
ことばを降らせる
そんな才能が
あったら

あなたの頭上で ....
それは
失ったっていうことにはならないよ
って
あなたは言うけれど

じゃあ聞くけど
本人に聞いたんだけど
もう覚えていないんだってさ
何も
覚えていないんだって

秘め事とか
 ....
  - 遺書っていうものを
  - 書いてみたんだけどさ

  遠い君からメールが届く
  奇遇だね
  ボクもぼんやり
  そんなことを思ってた

  7階のベランダ
  まっすぐ ....
  

    帰るべき揺りかごを
    失った鳥はどうする

    成層圏まで飛ぶしかないでしょ?
   
  
  
- 救いのない世界から
- 足を洗うことなどできはしないよ

- あなたが誰かを抱いたところで
- あなたは世界に残るだけだよ

自転車置き場には
ネコの親子が住んでいて
子猫はとても ....
夕立が来る

7階の窓から
君と
西の空を待つ
真っ黒な雲が空を覆う
風が
ビョウ、と低く鳴く

その風をまともに受けて
コウちゃんの顔は
明らかに変である

うひゃあ、とか ....
正直に言うしかありません
愛し方を忘れました
かつて
あれだけ自信のあった
自転車に乗るよりも

だから
これが欲望なのか
さみしさの終着なのか
幸せに出来ますかと問われれば
それ ....
エントランスを抜けると
私はいつも空を見上げる

たった今
日本が沈没すればいい

唐突に
私は願う

病院の
窓という窓
壁という壁が
崩れて

途方に暮れる私の喉を
 ....
そこから逃げてしまいたい心は
きっと次の街からも逃げ出すでしょう
永遠に次の街を求めそして逃げ出すのです

永遠とは輪廻のことです
ふりだしに戻るのです

もっとも醜い鬼がやってくる
 ....
  
   古ぼけたジャムのように
   君の記憶が
   水になる

   そちらは
   どうですか

   晴れていますか
   
   
一万人にひとりの確率です

ああ
そうですか
ここは100万都市だから
年間にして100人くらい
だから
3日に一度
同じ病名の救急車は走る

一万人にひとりの確率です
そう
 ....
−友情は構築するけれど
     レンアイは破壊する−

アリたちが
虫の死骸に群がっている
私の目の前で

ログハウスの前にしゃがんで
とりとめもなく語らっている

アリたちの愚 ....
    怪しいホテルでバイトをする
    奇妙な香水の残る部屋
    荒々しくねじれたシーツ

    鏡の裏には
    監視カメラの覗き込む
    見る方も
    見られる方 ....
帰る場所はないくせに帰るわって私は言った
引き寄せてもらえるのを待っているのに
引き寄せられると急にイヤイヤ

ひとりでいるとふたりでいたい
ふたりでいるとひとりにもどる
ひとりでいると気 ....
君は
ここでないどこかの街で
どこか遠い高原で
誰かに
抱かれているのだろうか

僕でない誰かの下で
くしゃっと
シーツ
顔をそらせて

それはとても自然なことで

夜行列車 ....
 リップスティックの色が
 だんだん赤みを帯びていくのは

 下着の色が
 だんだんダークになっていくのと
 何か
 関連があるのでしょうか
 ハカセ

 結婚とは
 ....
★ ゼブラくん

   あなたのあだ名
   つけてあげたよゼブラくん

   よこしまゼブラくん
  
  
  
★ こむらがえり

   営業の小村クンが
   人知れ ....
 フレッシュなおいしさを閉じ込めた
 フリーズドライな
 私の恋だ

 まいったか
 まいったか
 いつだって
 思い出だって

 あたかもそこにあるように

  ....
 誰かと
 強い約束をしたことがない

 貴方の
 ずっとずっと味方だよ、とか
 これから
 一生守るんだから、とか

 それは
 ただの願望で

 約束じゃない ....
 山崎さんは次は自分の番だと思っている
 隣の老人はもう逝ってしまった

 遠い朝の点呼のように
 順序があればいい
 そして死にも

 牛乳ビンのふた
 爪で弾いて
 裏が出るか表 ....
 恋をするのはめんどくさい

 語らったり
 理解したり
 どのみち理解など
 できるはずもなく
 中途半端に抱きあったりして
 そうして

 さみしさを希釈する

 カルピスで ....
 君のいう「君」が
 ボクなら 
 いいのに

 君のせつないことのはが
 呼んでいるのが
 ボクで
 あるなら

 ボクは
 この人ごみにすっくと立って
 いまより

 ず ....
★ ライオン砂漠

   あまりの暑さにたてがみを
   くるりと脱いでネコになる
   そりゃないぜライオン君

  

★ iシシャモ(しかも子持ち)

   スケルトンな
 ....
 わた し
 だれとでも
 こんなふうに
 なる
 ん
 じゃ
 ないです から

 ネイルカラーも
 つけてない指

 殺されますよ
 たぶんね

 小さな
 小さな箱 ....
 生きて帰った者はいないと
 時折
 こころをよぎる声
 森はしずか

 ずいぶん昔に
 からまった命綱
 捨てられないねと
 君が笑う

 さざめく木の葉のすき間から
 漏れ落 ....
umineko(812)
タイトル カテゴリ Point 日付
誰かの手自由詩404/8/23 15:20
狂いゼミ自由詩604/8/5 14:27
抱き合うことでしか伝わらない言葉自由詩704/8/3 22:52
台風一過自由詩704/7/31 21:59
伝言ゲーム自由詩604/7/29 20:08
時の雨自由詩104/7/29 20:06
複製自由詩304/7/25 22:46
メビウス自由詩204/7/23 10:50
記憶自由詩304/7/23 10:49
アロー自由詩404/7/19 1:54
夕立自由詩504/7/12 0:07
キャラメル・ロンド自由詩204/7/11 23:59
エントランスを抜けると空は自由詩704/7/7 19:52
タウニー(愛についての寓話)自由詩704/7/4 14:59
ママレード・タイムス自由詩7*04/7/3 14:44
一万人にひとりの確率自由詩504/6/26 2:23
午後のタイフーン自由詩304/6/22 23:38
暗視スコープ自由詩704/6/16 19:54
昭和イヤイヤえん自由詩1204/6/11 6:44
ほしぞら自由詩304/6/11 6:41
リップスティックス自由詩204/5/16 10:50
けろっと(2)自由詩504/5/12 20:23
フリーズドライ自由詩204/5/9 13:08
指きり未遂自由詩204/5/9 13:07
点呼自由詩1104/5/4 14:49
恋カルピス自由詩4*04/5/3 10:10
君のいう「君」が自由詩3*04/4/30 22:41
けろっと(1)自由詩8*04/4/29 20:52
ネイルカラー自由詩4*04/4/27 23:18
樹海自由詩504/4/25 18:47

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