入道雲の夏をして
暑い{ルビ思い出=おもいで}した後に
夕焼け空の秋をして
心も揺れる紅葉する

冷たい雪の冬をする
寒い{ルビ思い出=おもいで}する前に
赤いトンボの秋をして
心も揺 ....
「ありがとう」と言われたその瞬間
なぜだろう
口の中に栗が入ってきた

思わずその栗を噛み砕く
栗の味とその匂いが
自分を包み込む

なぜだろう
食べてもいないのに

そういえば ....
いつしか子どもたちは
走り方を忘れていった
いつしか大人たちも
走らせ方を忘れていった

走ることの大切さよりも
走ることの危険さが
叫ばれるようになった
走ることによって
強くなっ ....
僕の道を歩き続ける
僕は僕なのだから
僕の道はどこまでも続く
あの丘の向こうにも道がある

僕の道を歩くのをやめない
僕は僕以外にはなれないのだから
僕の道は果てしない
あの丘が終わり ....
わずか25cmの彼女は
メルフェンだった
愛くるしい顔をした
庭の番人

彼女の周りにはいつも
伸びてくる草や
季節の花々に囲まれ
笑顔を絶やすことはない

時折り
トカゲや大き ....
できないことを
できないと思っていれば
いつまで経ってもできないさ

できないことを
できようと思うだけでは
それは思うだけで
これも
いつまで経ってもできないさ

できないことを ....
私は
どのようにして生まれたのかは
いまだにわかりません

気がつけばずっと
あなたの裏側を見ることなく
そのみずみずしい姿だけを
何十億年も見続けて
あなたもまた
私の裏側を見たこ ....
道標もない秋の森
色彩と静寂の中心を求めて
道なき道を奥へ奥へと
踏み分けてゆく
方向に迷えば
小鳥の声に頼るしかない

辿りつく中心
そこは孤独ではなかった
一つ一つの色が
それ ....
便利なものが満ち溢れ
心満ちると思えども
便利さのみが溢れ出て
欲求のみが加速する

高価なものも尊とまれ
何であるかもわからずに
高価がゆえに追い求め
評価のみがそこにある

名 ....
街には秋が訪れ
人々は単純な色から
個性を強調する服へと
変わってゆく

公園のベンチに座ると
どこからか
声が聞こえてくる

見て見て
あの人の配色のセンスを
私はどうなの
 ....
前から雨が吹いてくる
上り坂

秋はまだ始まったばかりだというのに
傘を持つ手が冷たくて
両手で持つというよりも
両手を温めている

足元を見ながら進む
雨の上り坂
流れてきたのは ....
ぼくは輝きたかった
理由は必要ない
何に輝きたいということも
特別に何もない

世の中に錆びたまま
埋もれてゆきたくはない
誰も知られない自分を
知られるのが怖いのかもしれない

 ....
どこからか流れ始める秋の風
大地を冷ます川が流れる
風の川
降りるよりかは染みてゆく
潮騒のみが海に吹き抜く

秋風の流れる様は見えずとも
草木が癒える姿が見える
風の森
集うよりか ....
ふと降りた駅の
何気なく立ち寄ったデパート
入ると食品売り場

別にお腹もすいていなし
お土産にする気もない
通路をまっすぐ歩き
突き当たりそうなところで
出くわした
たった二段のエ ....
一人一人が想う
それぞれの秋

赤と黄色の山道を
静けさと侘びの中に
その身を収め
大自然に心を染める
それぞれの秋

一人一人が抱く
それぞれの秋

満月と星々の夜空を
虫 ....
生きることを考えていたら
世の中が窮屈になった

あれもこれもしなければならないし
この先が重くなってしまう

そもそも生きるという一つのテーマだけを
考えていたら身体がもたない
これ ....
小学生の時だった
詩を書こうと思ったら
まずはおまじない

ぽえむかんすう
ぽえむふぁんくしょん
ぴぃはえすとえいちのかんすう
ぴぃはぽえむ
えすはじょうけい
えいちはしんじょう
 ....
この世に生まれたときから
自分という列車が動き出す

時間というレールの上を
一秒ごとに走り続ける

過去は思い出
振り返ることはできても
戻ることは許されない

未来は追いつけ ....
秋の日差しに照らされた
小さい花をただ見つめ
薄くて淡いその姿
はかない生を手で撫でる

やさしい土を踏み歩き
草の匂いか風が吹く
今だけ香るその世界
心とともに響きあう

空を流 ....
人は必ず困難という壁にぶつかる
それはとてもつもなく堅く厚く高い

この壁を乗り越えるには
それ以上に心が堅く強く高くなければ
簡単にはできなそう

でも実はそんなことは必要ない
堅い ....
まだ青き紅葉の枝に止まり来る
秋はまだかと茶色い蜻蛉
夏らしい暑さも過ぎた昼下がり
石に腰かけ秋が流れる

その風に誘われたのかまた空へ
どこへ行くのか茶色い蜻蛉
吸われゆく雲の形は秋の ....
人にはそれぞれ過去がある
それはただ生きてきた記録ではない

それは将来を考えるためのもの
この後の自分はどうすればと悩んだら
将来だけのことを考えても
何も進まない

自分の将来を見 ....
大きな木の下に置かれた
ベンチに腰かけたまま
静かに目を閉じる

大きな木の大きな葉が
サワサワと揺れ
その呼吸に自分の鼓動が合い
いつしかまどろむ

夢の中で
自分が何かを探して ....
小さな幸せ
たとえばいつもの道に
花が咲いている
その花の名前はわからないけれど

小さな幸せ
たとえば道を聞かれ
教えてあげたら
「ありがとう」と言われた
その人の名前はわからない ....
あなたの空に穴が開いたら
地面の土で埋めてあげよう

希望に満ちたあなたの夢は
くじけることを未だ知らない
世界はあなたが想うほど
優しくはない
冷たく感じることの方が
たくさんあるの ....
その山はあまりにも高すぎて
今の自分では
登ってゆけそうにない

でも登ってゆかなければ
今の自分は今のまま
狭い世界しか見えない

山のふもとから
山の高さに文句を言っても
その ....
ただある花の
ただある自分
色は淡く
微かにゆれる

ただある空の
ただある自分
雲は薄く
静かに流れる

ただある時の
ただある自分
脈は弱く
僅かに刻む

見るもの全 ....
秋の花は
野に咲き
心に咲き
夢に咲き
思い草
桔梗の声聞く
菊あざみ

紅葉ばかりが
秋ではなく
花も実も
身も心も
染めゆくは
秋の風

秋は野に咲き
心に咲き
 ....
大地にはリンドウ
世界は秋の花と風
美というよりも心

木には{ルビ蜩=ひぐらし}
世界は秋の声と風
音というよりも歌

空にはいわし雲
世界は秋の光と風
量というよりも質

 ....
どこからともなく湧き出でる
今日を生き抜く志
引いてはならぬと奮い立ち
それこそが我が道の誓い

わけもわからず突き進む
明日を貫く鉄則
振り向かず前を向き
これこそがわが道の精神
 ....
ぽえむ君(1035)
タイトル カテゴリ Point 日付
紅葉する自由詩9*06/9/17 23:50
秋の「ありがとう」は栗の味がする未詩・独白11*06/9/17 17:58
走り方を忘れた子どもたち自由詩12*06/9/17 7:18
僕の道自由詩7*06/9/16 20:45
人形の秋自由詩11*06/9/16 11:37
誰でもできるものさ自由詩9*06/9/15 22:24
あなたという星は自由詩10*06/9/15 14:35
森の中に言葉が落ちていた自由詩5*06/9/14 22:59
秋にものを想う自由詩6*06/9/14 14:27
おしゃれな秋自由詩4*06/9/13 22:38
雨の日の上り坂自由詩8*06/9/13 14:21
雨の降る夜にぼくは輝いた自由詩8*06/9/12 22:47
語るよりかは黙らせる自由詩9*06/9/12 15:26
たった二段のエスカレーター自由詩6*06/9/11 23:01
それぞれの秋自由詩9*06/9/11 13:24
生きることを考えたら自由詩6*06/9/10 21:24
ポエム関数未詩・独白9+*06/9/10 11:20
自分という列車に乗って自由詩8*06/9/9 22:32
ひたすら秋をしみじみと自由詩7*06/9/9 11:40
強き心は柔らかい自由詩7*06/9/8 23:05
茶色い蜻蛉自由詩10*06/9/8 14:35
過去は未来のためにある自由詩1*06/9/7 22:24
夢の中の探し物自由詩7*06/9/7 13:58
小さな幸せ自由詩6*06/9/6 22:25
あなたの空に穴が開いたら自由詩7*06/9/6 12:07
その山はあまりにも高い山だから自由詩6*06/9/5 22:22
ただある自分自由詩8*06/9/5 13:03
花は心に夢に咲く自由詩6*06/9/4 23:10
季節というよりも時自由詩11*06/9/4 13:41
変わらなければ変わらない自由詩3*06/9/3 22:02

Home 戻る 最新へ 次へ
4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 
0.08sec.