冬のすじ雲に
数羽の鳥が列をなし
横切ってゆく
あの空は海

冬の枯れ野に
数羽の雀が群れをなし
降り立ってゆく
この地は空

天は恵まれ
幸福は満たされ
その喜びを
地へと ....
繰り返される季節の
永遠を想う冬の朝
一面の土が白く広がる大地は
きららきららと光から音を奏で
音は寒さを物語る

繰り返される季節の
瞬間を想う冬の朝
一面の水が白く波立つ湖は
ふ ....
焼きいも食べたい
だって寒いから

焼きいも食べたい
だって手がかじかんでいるから

焼きいも食べたい
だって体の芯まで冷えてしまっているから

焼きいも食べたい
だって北風が正面 ....
ぼくが見ている空があるから
君が見ている空があるから

ぼくが感じる風があるから
君が感じる風があるから

ぼくは飛び立つ羽があるから
君は飛び立つ羽があるから

ぼくは行きたい雲が ....
穏やかな風が吹く
冬の晴れた日の午後
寒い日のはずなのに
その冷たさはどこにもない

鳥たちはのびやかに飛び回り
土は生きている

めったにないこの日を
人も皆
外に出て心で祝う
 ....
枯れ草しかない目の前は
寂しさを感じるけれど
ここから春が訪れると思えば
渇ききった枝と自分の心にも
潤いが与えられる

土がむき出しのままの畑も
侘しさを感じるけれど
ここから生が誕 ....
今日の空は少なかった
下ばかりを見ていて
たくさんの石ころは覚えている

今日の空は狭かった
部屋の中にいてばかりで
たくさんの手紙は覚えている

明日の空は
今日の空を見れないけれ ....
雨上がりの砂利道を
そろりそろりと踏む石の
聞こえてくる砂音に耳を傾ける
それは優しさ

道の左の林より
枝から枝へと飛ぶ鳥の
聞こえてくる羽音に耳を澄ます
それは温もり

どこか ....
正しいことを言うよりも
正しいことをすることの方が
ずっと正しい

立派なことを言うよりも
立派なことをすることの方が
ずっと立派だ

正しいことをする人は
正しいことを口にしない
 ....
今日もまた
灰色の空から一日が始まる
青い空は心の中に閉じたまま
銀色の光が大地を支配し
赤い光は記憶の中に収められる

今日もまた
紐でかたく結ばれた一日が始まる
網の中に入れられた ....
大切なことは
大切にするということ
大切にすることができなければ
大切なことを失うということ

大切なことは
大切にされるということ
大切にされることができなければ
大切なことが消える ....
冬の中に
君の白い息が眩しくて
なぜか視線をそらしてしまう
ぼくがいる

冬の中に
君の凍える姿が悲しくて
なぜか空を見上げてしまう
ぼくがいる

冬の中に
ぼくの凍える姿に手を ....
その石は座ったまま
足を出さないで
意志は黙ったまま
その意地だけは
味を出しながら
維持している

重い心を思い
なぜか恋しい気持ちが濃い
その力に負けて
自分の視線を曲げてしま ....
風と土の中で
人は人になり
人と人になってゆく

それは幾千年も繰り返し
人が変わることがあろうとも
風は常に人を押し
土は常に人を支える

光と水の中で
人は人を学び
人と人が ....
ようやく晴れた青空に
風船がひとつふたつ みっつ
きっと誰かの夢にちがいない

あそこの空からも
風船がひとつふたつ

いつの間にか
空には風船でいっぱい
大きいものや小さいもの
 ....
頻繁にこうなんです。 朝と歌う鳥達と目覚めを奏で
沈んだまま浮いてこれない ガラス細工を
丁寧に 丁寧に 探す
そこが 原点であり真実であるから

朝を歌う鳥達は高い空へと舞い上がり
弧を描きながらもまっすぐに ....
いつの頃からか
人は言葉を読むことから
言葉を見るようになった

歩きながら
食べながら
話しながら

読む言葉から
見る言葉へと変わっていった

布団の中でも
地下の中でも
 ....
川から流れる清らな音が
侘しさと寂しさを
心に響かせ

山から吹く冷たい風が
静けさと悲しさを
心に染み込ませる

いつもと変わらぬ
その時の景色には
どこか遠い思い出を
蘇らせ ....
寒くなってきたので
言葉のタンスから
言葉のコートを取り出しました

一年ぶりに着る言葉のコート
冷たい北風も
これを着ていれば凍える心配もありません

どこか出かけてみよう
どうせ ....
昨日の雨は
本当に雨だったのかと
疑ってしまう今日の青空

くもの巣が水でできている
土に水玉の花が咲いている

風は冷たいけれど
その風に乗って
タンポポのように
きららふわわと ....
今の君にとって
最高にして最大の敵がいる
君はその敵に向かっていかなければ
明日の君の存在はない

もちろん逃げることもできる
けれどもそれは
君は君の過去に生きるだけを意味する
居心 ....
大きな本屋の片隅で
店員にも忘れられてしまった本が一冊
置かれた場所が奥にあるのか
興味を惹かない題名なのか
本に聞いてもわからない

言葉がこんなに近くとあるというのに
誰もが前を通り ....
誰も通らない道端の
枯れ葉が揺れるその場所は
風が自由に向きを変え
空へと戻る交差点

風と風とが巡り会い
互いの全てを確かめて
冷たい空気に温もり添えて

どこからともなく寒いねと ....
雨の中を
迷子の少年が傘を差さずに立っていた
誰かがそばにあったタオルを
子どもに渡してあげた

 人のタオルを勝手に使わないで!

持ち主の声がその場に響く
頭を拭き終えていない少年 ....
落第してゆく大人たちを
進級してゆく子どもたちが
通り過ぎてゆく

落第する大人たちは
進級することは過去にしかないと
思いながら
冷えた体で下を向いて歩いてゆく
丸まった背中が小さく ....
誰もわかってくれないと
思っているのは
誰にでもわかっていることで
誰もがわかっていると
思っていることは
誰もがわかっていない

それでもどこかが
つながっているようで
そのつなが ....
長い長い階段を
ずっと一人で上っていくと
大きな広場が
目の前に広がっている

そこでは言葉たちが
浮いたり飛んでいたり
大きかったり微かだったり

言葉と人が当たったり
言葉と言 ....
今よりずっと
空が遠くにあったとしても
心が近くにあれば
雲をつかめるかもしれない

今よりずっと
海が深かったとしても
心が近くにあれば
波を触れるかもしれない

今よりずっと
 ....
季節を告げる冬の風
小さな針が通り過ぎ
丘の上には枯れ草が
乾いた音を響かせる

季節を想う冬の風
微かな球がかすめ飛び
森の中には枯れ枝が
きしんだ声を届かせる

寂寞とした景色 ....
ぽえむ君(1035)
タイトル カテゴリ Point 日付
生存以上の生自由詩10*06/12/1 22:59
繰り返される季節自由詩14*06/12/1 11:33
焼きいも食べたい自由詩9*06/11/30 22:35
ぼくが見ている空があるから自由詩7*06/11/30 14:06
冬の晴れた日の午後自由詩18*06/11/29 23:00
枯れ草自由詩11*06/11/29 14:53
明日の空は自由詩6*06/11/28 22:46
雨上がりの砂利道自由詩15*06/11/28 14:25
正しいことを言うよりも自由詩12+*06/11/27 22:40
夢と希望の種は冬に宿る自由詩11+*06/11/27 14:02
大切はすべての始まりなのだから自由詩7*06/11/26 20:50
冬の中に自由詩16*06/11/26 8:58
その石は自由詩9*06/11/25 21:59
生への繰り返し自由詩11*06/11/25 13:09
空には風船自由詩20*06/11/24 22:39
4コマポエム(No.10)[group]携帯写真+ ...7*06/11/24 13:52
原点のガラス細工(見崎 光さんとの合作)自由詩11*06/11/23 23:06
いつの頃からか自由詩11*06/11/23 13:56
いつもと変わらぬ川と風自由詩11*06/11/22 22:30
言葉のコート自由詩15*06/11/22 13:26
青空の花自由詩16*06/11/21 22:26
最大の敵を倒せ!自由詩5*06/11/21 14:30
言葉が泣いている自由詩11*06/11/20 22:59
風の交差点自由詩17*06/11/20 14:11
心の迷路は成長している自由詩13*06/11/19 22:28
落第する大人たち自由詩14*06/11/19 13:36
誰もわかってくれない自由詩13*06/11/18 22:58
言葉の広場自由詩10*06/11/18 13:03
今よりずっと自由詩9*06/11/17 22:31
季節を想う冬の風自由詩11*06/11/17 14:24

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