黒焦げのアカツメクサを労うように
レースフラワーが風に揺れ
夏が終わると歌っている
排気ガスまみれの分離帯にも
芽吹いた種は繁らせた
波打つ夏の色

色褪せた空のキャンバスに
ぽたりと ....
  

眠っていたのだ
死んでいたのだ
意識のはざまで
行方知れずになっていた
辛うじて煌めく記憶が
呼び戻そうと身を捩る
わたしの裏で
呼ばれているもう一人の
耳は 形を亡くし
 ....
 


細い山道を車でずっと行ったところに
美しいたたずまいの
お店はあった
自家栽培の
オーガニック素材を使った
家庭料理を食べさせるという

その界隈で作られている
陶芸作品 ....
微かな風にも
焦がれるように
敏感に

強いうねりにも
折れることなく
身を委ね

ガウラの茎は
細くしなやか

背伸びするように高いところへ
花をつける

蝶々のように
 ....
薔薇の蕾は美しい
少しづつ開いていく姿も
この世のものとは思えないほど艶かしく美しい

だが咲ききって
たちまち黒ずんでいく花芯も露に
剥がれ落ちるのを待つさまは
あまりにも見苦しく
 ....
薔薇園を見に行って
大事なイヤリングを落としてしまった

いつか落とすと思ってはいたけれど
いつ落としたのかわからない

歩いた跡を
再び
たどってみたけれど
ない

ひょっとし ....
寝床に横たわると
せせらぎが聞こえてくる

母の家は川に近いが
夜は窓も閉めているし
国道を挟んで
川の流れる音など聞こえるはずがない
たぶん一晩中自動で回る
換気扇の音だろうと
弟 ....
空の青さが濃くなる日
木の葉も緑を濃くしていた

さくらこぶしりらこでまりなど白っぽい花が終わり

赤いサルビアが揺れる頃

濃い血の色をしたワインを飲み干し
ラベンダーの香りが漂う
 ....
{引用=おーさまーのみみはろばーのみみー
あれじゃなんにもきこえない きこえやしない
らんらんらんらん らんらんらん らんらんらん らんらんらん
みんなでうたおうらんらんらん らんらららんらんら ....
言葉でも
抱擁でも 違わなかった
はず

薔薇に囲まれた
木製のベンチでも
暖炉の前の 刺繍の施された
英国製のクッションでも
違いはなかった
はず


禁断の欲情を交わすには ....
高架下に流れ込む
川は
いつも後ろ姿

追い越したくても余地はなく

一定の速度を保持し
行列を維持して
たどたどしく
けれど確実に
進んでいく


迷いながら
躊躇い ....
咲いた翌日から続く
低温と
強風にも耐え
寄り添って直立を支えあう

ある日訪れる真夏の陽気に
結束は緩み
感熱性の花びらは
ひた隠してきた
雌しべ雄しべの位置をも露に
くろぐろと ....
心配していることなんてきっと
うんざりするほど感じているだろうから
心配してますアピールなんてしない 
幸せを願っていることなんて
どうせ痛いほど感じているだろうから
言わないでおく
心配 ....
もう怖いものはない
願いは
叶ったんだね
神様は
応えてくれた
長い間祈りつづけた
切実な想い
どんなことにも
動じない
情に流されず
欲望に負けない
容易く泣きもしない
理性 ....
りんごの木の枝に
とまっているのは
葉っぱかそれとも
飛ぶ小鳥

りんごの木の枝に
とまっているように見えるのは
冬の間に吹雪にまかれ
梢近くの枝に刺された
ぼろぼろ ....
このメールを打ちながら
ほんの少しあなたは微笑んだのだろう
ありふれたジョークのような
たった二行から
一滴零れた微笑みが
ザクザクの雪解け道をよろけながら歩いていた私の
胸の底にぽたりと ....
  

凍てついた川面を蹴って舞い上がる
氷点下の風
丈高い建造物の隙間を吹き抜け

厳しく雪を吹き下ろしていた雲が
ため息ついて
気まぐれのように座を譲る
冬だけが見せる裸身の蒼穹 ....
とかげの尻尾を捕まえて
振り回し
捻じきる遊びやったことない?
楽しいよね
人様の失言とか
失態とかそんな尻尾も集めて確か
引き出しの2番目だったかな
とってある
話のネタとしては
 ....
潰してきた

気付かぬふりして
舗道の上の
見えにくい蟻を
踏みにじるように
見て見ぬふりして
胸の奥の
後ろめたさを
正当化するために

取り返しがつかない程
多くの時間 ....
猫でも
星の王子様でもないから
突然 行方不明になったり
ふらりと舞い戻ったり

渡り鳥に話をつけて
よその天体までひとっ飛び
旅してみたりもできないし

自ら死期を悟る事も
でき ....
はじめにそれは夕闇のようであった
遠い地平の彼方に佇み
私を見つめ
幽かに微笑むようでさえあった

夕闇はじわじわと
私を取り囲み
驚くほどの速さで
にじりよってきて

気がつくと ....
冬至を過ぎたとはいえ
まだ夕暮れはとても早い
午後と思ってでかけたが
歩き出してほどなく
雲は彩られ
見る間に
黒い塊として
光の名残に縁取られていく

これが
最後の日没だろう ....
戴いた去年の賀状を
眺めながら
一枚 書くたび
次々に
押し寄せてくる
記憶の波に
浸るのではなく
溺れるでもなく
むしろ
耐えている
再生多発する 複数の痛みに

懐かしさな ....
 


分厚い雲のはるか向こう
白く明かりを投げてくるのは
まるい太陽

アスファルトに吸い込まれながら
乱れ舞う淡雪
踏みつけようとすると消え
歩こうとすると
視界にまとわりつ ....
 

ビリビリに引き裂いた
力任せに 泣きながら
それでも気が済まなくて
鋏でジョキジョキ切り刻んだ
その切れ端を 徹底的にシャッフルした
元の形などわからないように
二度と思い出さな ....
詩作においては
私今とても
低迷しております
気取ってそう書いて
自問
低迷・・って わかる?
低く迷うって書くんだよ
たしかに
では
高くまっすぐ行きたいのか
青空を横切る
戦 ....
冷ややかで
静か
ただの一夜で
世界を無色にしてしまう

寄り添って
何も言わない
いつもそう
あなたはそこに居る

人生の半分以上の時を
あなたと過ごしてきた
なのに
熱病 ....
大人になると嘘つきになると
思っていた

正直に生きようとして
棘だらけのつる薔薇みたいに
剥き出しの自我を絡めあい
傷つけあった

あなたとわたしは同類

どうしようもなく我儘で ....
「消えやがれ」って
言われた言葉を反芻してると
いっそ
消えてしまいたくなる
いやいやそれでは敵の
思うつぼ
「消えるもんか」って、
頑張るものだよ普通って
言い聞かせてみるけど
そ ....
濃い青空に
舞う枯れ葉

陽光
影をよぎって
歩いて行くのは
今日の私

それを
懐かしむ未来の私の
ここは思い出の中
と思えば
宝石のようにキラキラ
まぶしい

今日 ....
Lucy(481)
タイトル カテゴリ Point 日付
労い自由詩18*17/8/21 13:05
自由詩3*17/8/10 19:20
落ち葉の色のマグカップ自由詩4*17/8/4 23:59
風に揺れるガウラ自由詩4*17/8/4 8:57
グレーピンクのモーツァルト自由詩7*17/7/27 23:18
遺失物自由詩8*17/7/25 21:02
せせらぎ自由詩17*17/7/23 8:58
少しずつけれど確実に自由詩7*17/6/16 10:59
おとぎ話自由詩2*17/6/15 21:18
和音自由詩5*17/6/11 21:05
夕暮れの赤い川自由詩9*17/5/30 12:11
チューリップが限界に気づく時自由詩10*17/5/21 6:25
君の誕生日自由詩12*17/5/10 8:12
鉄の心臓自由詩417/5/7 15:08
りんごの木の枝に自由詩6*17/4/25 20:24
微笑み自由詩15*17/3/16 22:58
二月の空に自由詩16*17/2/13 21:02
鬼の首コレクション自由詩11*17/1/22 18:02
潰してきた自由詩14*17/1/16 16:30
薔薇の傍に (サン・テグジュペリ氏に敬意を表して)自由詩17*17/1/11 14:02
喪失自由詩8*17/1/10 11:38
心象自由詩14*17/1/2 23:36
年賀状を書きながら自由詩17*16/12/12 14:33
曇り空の向こうに自由詩12*16/12/4 16:58
パッチワーク自由詩18*16/11/19 14:52
低迷自由詩10*16/11/11 21:46
再会自由詩9*16/11/4 11:06
同類自由詩13*16/10/30 22:40
「消えやがれ」って思われてるんだなっていう思いをずっと転がし ...自由詩11*16/10/28 22:46
秋の日の散歩自由詩7*16/10/19 16:10

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