雨に捨て猫

cat
我輩は捨て猫である 段ボール箱を住処とし
人の流れを ここから見ている
名前はもう無い ミケだかタマだか
なんかそんな風に呼ばれてたけど もう無くなった

she ....
虹が出るかもしれない

大嫌いな数学の宿題もそっちのけで
雨を眺めていた 頬杖をついて
身体は確かにここにあるのに
心はどっかへ行ってしまったみたいだ

そう言えばあの日もこんな雨だった ....
久しぶりに詩を書きました

こんなに明るい空を見ながら 家に帰るなんて
久しぶりだなって 独り言を噛みしめて歩く
目が回るように 忙しいあの日々を思い出すと
何だか懐かしくて どこかばつが悪 ....
フェイクスター

君と笑ってた頃が懐かしい 見つけたばかりの星を指差して
そんな夢を語る時ももう過ぎたのかな 今はひとり夜空の下
どれだけ歩いて進んでも 近づいた気がしないのは
暗闇に浮かぶ ....
そしてまた始まる

じゃあ、またって手を振って ひとりぼっちになった君の顔には
さっきまで誰かに見せていた笑顔が しばらく張り付いていた
本当は寂しくて 泣き出したくなった気持ちを堪えて
ま ....
言葉に溺れていく

「また言葉に逃げるんだな」 外見の身体がつぶやいた
中身の心は隅っこに 隠れて聴こえていないふりをしている
君は今でも 過去を真空パックすることに夢中でいる
少しの汚れも ....
飛ぶ日まで

それはいつかの晴れた日 君は空を眺めてて
飛びたくなくなったって 寂しそうに愚痴る
どうしようなんて そんなこと僕に聞くなよ
僕に大層なこと 言えるはずもないだろ

けど誰 ....
白雨

最初の一滴が頬にはじけて しまった、と思った
それから間もなく 街は音に飲み込まれていった
僕は慌てて逃げ込んだが もうすでにびしょ濡れで
傘を差して歩く人を うらやましく眺めていた ....
君の心の中のスナフキン

最近のロックンロールは もう終わってるわって言って
彼女はいつまでも 古ぼけた時代遅れのCDを回し続ける
その間にも 砂時計の砂はどんどん覆い被さっていって
何とか ....
42

教室の床には
紙屑がそこら中にちらばっていた

君たち教室の床はな
ゴミ箱じゃないんだぞって
先生の話も聞かないで子どもたちは
紙を切り刻むのに夢中になっている
あちこちから ....
ベイビースター baby star

ひとり部屋にうずくまって 灯りという灯りをすべて消すと
明るい世界に すっかり目が慣れていたせいで
その刹那 僕は自分の手のひらの位置すらすぐに見失った
 ....
ラッキースター lucky star

暗闇にまぎれて 人知れず夢を見る
誰にもバレなきゃいいやと
喋らないで終わらせる ひっそり心の奥で
勝手に決着をつけて

後に残るものは空しさだけ ....
クレーター crater

懐かしいね ここは君が終わった場所
同時にさ 始まった場所でもあるんだ
信じられるかい ここに確かに君は居たんだ
最後の最後まで 色んなもの守ろうとしてた ....
未来

くたびれた大きなバスが
大袈裟に息を吐き出して発車した
窓ガラスに映るのは
やはり同じようにくたびれた顔たち
拝啓、エメット・ブラウン博士
ここにはタイムマシンもなければ
そも ....
コールドスリープ cold sleep

足元から少しずつ 冷気が這い上がってくるのが分かる
滑稽なことだ それが自分の温かさを思い出させてくれる
丸い窓には 吐き出したため息が凍り付いて張り ....
ミルキーウェイ milky way

この川は誰かの涙 止め処なく流れる悲しみ
水面に浮かぶ星屑は 叶わず散った誰かの願い

掬おうしても 指の隙間から逃げてゆくの


彼方の君の笑顔 ....
ストレイスター stray star

似たような願い事ばっか おんなじ棚に飾られるなんて
うんざりだって 凡人なりの誇りを掲げても

寝転がって見上げた星空 期待なんてしちゃいないけど ....
イグニッション ignition

そしてまた君は 飛び立つ宇宙船に手を振って立ち尽くした
また会おうね。って約束も 端から果たせないと諦めてる

そして頭上には 何事もなかったように ....
プラネテス planetes

あれは遠い日のこと 僕らは真夜中に
街を抜け出して 綺麗な海へと出かけた

満天の星空に 僕らただ黙り込んで
何処にも居なくて 誰でもないフリをした
流れ ....
僕たちの冒険

年甲斐もなく夜更かしをして 寝ぼけ眼で
真夜中にやっていた とある映画を見たんだ
汽車にはねられて 死んでしまった青年の死体を
探す冒険に出る 心に穴を抱えた少年四人のお話
 ....
お集まりの皆さま方、この度は、日本G研究学会シンポジウムにお越しくださいまして、誠にありがとうございます、G研究学会会長の、五木田振夫でございます。

我々、G研究学会、通称G研は、皆さまはもうす ....
ベイビースター

ひとり部屋にうずくまって 灯りという灯りをすべて消すと
明るい世界に すっかり目が慣れていたせいで
その刹那 僕は自分の手のひらの位置すらすぐに見失った
僕はここに居ながら ....
イグニッション

そしてまた君は 飛び立つ宇宙船に手を振って立ち尽くした
また会おうね。って約束も 端から果たせないと諦めてる

そして頭上には 何事もなかったように空っぽが戻ってきて
小 ....
うるう

ここは終わりと始まりを 繋ぎ合わせる世界
ぽつんと取り残された月が 朝の空に張り付いていた
僕もあれと同じだって 見上げてひとり笑っていた
自分が何処から来て 何処へ向かうのか分か ....
テレビの中

子供の頃の私の口癖は 「テレビの中に入りたい!」だった
華やかな舞台の上で 踊って歌うアイドルに憧れて
親戚の前で物まね 未来のスターの誕生ね!って
皆が褒めてくれた 私はすっ ....
アラウンド

舞い散った桜の花びらは
行き交う人込みの足元に降り積もって
ぐちゃぐちゃに踏んづけられて
きっとその内忘れ去られるんだろう
いつかの四月に嘘をついた
大馬鹿者は無理だと笑わ ....


羊が1匹 最初の一匹が囲いの中へと
羊が2匹 友達増えたねよかったね
羊が3匹 仲良く走り回っている
羊が4匹 むしゃむしゃ草を食べている



羊が10匹 風が草原を駆け抜け ....
ゆめみるさなぎ

こっそり覗いた穴の向こうには 真っ青な空があった
不完全な僕は 実体もないまま殻に閉じ込もって
いつまでも眺めていた もしも願いが叶うのならば
いつかいつの日か その空をは ....
ブーバとキキ

名前を与えよう 大きなお世話だと思うけど
体中レッテルだらけにして 放り出してしまえ
まるで見世物小屋みたいに 人々が集まって
君は君であることを 演じざるを得なくなった
 ....


誰かの笑い声が聞こえる 僕は壇上に立ちつくしたまんま
何か気の利いたことを 言わなきゃって心の中を探すけど
そんなもの最初っからなかったんだ 分かっていたんだ
僕の右往左往する様を見て ....
itukamitaniji(182)
タイトル カテゴリ Point 日付
文書グループ
勝手に詩集『ウチュウッポイノ』文書グループ15/10/25
投稿作品
雨に捨て猫自由詩524/2/23 15:59
虹が出るかもしれない自由詩224/2/3 19:47
久しぶりに詩を書きました自由詩020/4/27 0:10
フェイクスター自由詩017/2/1 23:09
そしてまた始まる自由詩216/3/23 15:21
言葉に溺れていく自由詩116/3/18 16:19
飛ぶ日まで自由詩3*16/1/22 21:55
白雨自由詩4*15/12/4 22:52
君の心の中のスナフキン自由詩2*15/11/26 1:31
42自由詩3*15/11/15 2:47
ベイビースター baby star[group]自由詩215/10/25 23:55
ラッキースター lucky star[group]自由詩115/10/24 23:20
クレーター crater[group]自由詩115/10/23 18:23
未来自由詩3*15/10/22 13:01
コールドスリープ cold sleep[group]自由詩215/10/20 20:29
ミルキーウェイ milky way[group]自由詩115/10/19 19:38
ストレイスター stray star[group]自由詩115/10/18 19:30
イグニッション ignition[group]自由詩115/10/17 13:04
プラネテス planetes[group]自由詩415/10/16 12:06
僕たちの冒険自由詩2*15/9/27 12:21
ゴキブリ自由詩2*15/8/28 2:08
ベイビースター自由詩8*15/8/25 2:48
イグニッション自由詩2*15/8/21 1:35
うるう自由詩1*15/7/1 17:13
テレビの中自由詩3*15/5/8 22:12
アラウンド自由詩4*15/4/4 13:12
自由詩4*15/1/23 1:13
ゆめみるさなぎ自由詩1*15/1/12 16:20
ブーバとキキ自由詩3*15/1/11 16:07
自由詩2+*14/10/31 22:54

Home 次へ
1 2 3 4 5 6 7 
0.12sec.