きみは五年の長さを知っているか
経つ、の意味を知っているか
帰らぬ意味を分かっていたか
どこへゆくのか悟っていたか

わたしは無防備だった
知る、分かる、悟るからは遠かった
でもいまでは ....
本当は違うんだよと
言える、言えない、言える、
言えない、
汽笛が聴こえる部屋ならば

きっと届けるこの思い
列車の駅はすぐのところで
かならず乗せてくれるチケットもある
ポケットを確 ....
なぜこんな時に扉を叩くの
花瓶に花の活けていない
美味しいお茶のあてすらもない
ましてや椅子は一人分

花なら持ってまいりました
お茶の用意もしてきましたよ
あなたの部屋の電気ポット
 ....
石の原野に青い花が咲いた
石っころたちが拍手喝采
泣いているものまでいた

青い花は揺れる
風に愛されて
青い花が揺れる
土地の熱い吐息に

ちっとも淋しくない青い花
本当にしあわ ....
石っころよ
名を持つ花たちよ
シャンデリアから60Wへそしていま
(メタファーたちの淋しさ)

カメラと書かずに写真機と書いて
あるいは歓迎される、そのこと/ものの意味
誰が選べたのか立 ....
ときどき神さまに聞いていると知っていましたか
あれもこれもどうしてなのかなと、なぜですかって
このことはどうか
耳元に聴いてください

記述として
わたしには友達がいるということ
助けて ....
風尽きてかなしい凪の闇のなか夢を忘れてしまいたくなる 元旦にお雑煮のなし蜜柑なしされど思い出{ルビ遥遥=はろばろ}{ルビ響動=とよ}む


元旦にお雑煮のなし蜜柑なしされど思い出晴れ晴れと詠む
薬指惹きつけられて迷い込みみそ一文字の迷路くるくる コーヒーの冷たいものを冬に飲むわたしのつむじは左巻きです 閏が来るたびに先延ばしのかなしみがある
一日の重さが微差とはとても思えないほどの
骨には痛みを伴って、こんな冬の日

そとの曇り空の下へ行ってみようか
たとえば、
あの児童遊園
ブランコ ....
あと二日で暦の捨て子となります
アラームをセットして
歎いてみようかな、なんて
過剰に期待しながらいま

ケータイを握りしめています
きのうは一つだけの鍵でしか開かない
ここに看護師さん ....
花言葉は知らない
知らないで選びました
ほかには浮かばなかった
記憶のなかでそれは相応しく

焼べられて、もう
枯れることのない思い出となって
ひとり泣くだけの十二月に
その棘すらもい ....
西向いてテディと布団にもぐる夜その方角に父の墓あり


三十分電車にまかせ揺られれば宙は星星ケチらないのに


父さんの部屋の片づけしていればあれもこれもみな形見ばかり


渋谷駅ハ ....
雨が降る外でじゃなくて部屋のなかそのなかに居るたぶん心に


灰色の脳細胞に時々はもう栄養をあげたくなくなる


お財布にいつもお札はないことに慣れてしまってそとは晩秋


この音も ....
きょうという日に
かなしくて
きょうという日は
きょうだけだけれど
きょうという日は
いつでもよい
きょうという日
と書くけれども

紛らわしいよ、暦のせいで
きょうという日に色眼 ....
振り向いてももう見えない
あれは何だったのか
過去への置き土産
もう見えない
思い通りのストーリー
作り上げた この
解放感 なんて
素敵
だって いらなかったから
探していたの
 ....
乾いた風吹き抜ける頃
地平線の向こう側を想う
手を伸ばしても届かない
叶わぬ夢のような

湿った風とさよなら
水平線の向こう側を目指す
願いはどうしても届かない
最初から諦めてる夢のよ ....
追い出されて
やっと探し当てた新天地
アネモネの花がいっぱい
色とりどりでその背は高く
私を隠してしまうほど
ここは樹海の中にぽっかりと
在る 秘密の場所
帰らない ここからはどこへも
 ....
あれが空教えられずに知っていた赤子の頃から迷うことなく


六歳が翼の折れた雀ひとっつ手のなかで死なせ向き合った冬


そこまでは坂をのぼってゆくんですいまのこの日も胎児の日にも


 ....
自転車で走る十月みそか頃指先ちょっぴり冬を覚えて


地方への旅の帰りの車窓から山が消えるとやすらかになる


立ち去った日々に暇をあげたあとでも変わらない時計の仕事


百日紅終わ ....
あなたは、いる
そこ、に

うたっている
うたを

聴いているのはわたしひとり
LEDランプの許

わたしは、描いている
ここ、で

夢を
ことばに

誰が読んでくれるの ....
すみれの咲く秋がある
すみれが好きな少女のために

春の庭に生まれた夢が孵る時がいまなんだ
と秋の実りにそよぐすみれ
常冬に住む老婆の許の菫色の裁縫箱には
針と糸と針刺しと並んでセピア色の ....
変わらずにいつもわからない明日
するりと訪れて気ままに去ってゆく
取り残される人間は生き遺したことが
あるような無いような無様さで
夕陽に細長い影を作らせる

昨日を思ってみるのはどうだい ....
帰るよと言える国持つ君だから負けるんだよとアスファルトに書く わたしにお母さんが居たら
うんと甘える
まず確かめてえっと
うんと甘える
夢じゃないよね

お母さんが居たら
お母さん!
って呼んでみたい
そしてなぁに薫ちゃんって
わたしの顔を
 ....
頑なな盲信を取り払った時に
何が実在可能か

存在はまるはだかだ
手で「ちょき」を一人の時にしたことが無いと気づいてふとやってみる


アルプスのどこかで飲んでいるつもり一杯のココア晩秋の部屋


透明の水彩絵の具で描かれた君の九月の絵のナス食べたい
 ....
不注意でピカルディを
生まれて初めて割ってしまった
その刹那あなたの姿が帰ってきた
絶対に大丈夫と思っていた強化ガラス
この世に絶対なんてないと言いたかったのか

絶対にわたしよりも先には ....
みたことをみてないことにできないとその風景で秋の風鳴る


命日の早すぎるかな数えだすはじまりのきょうふた月も前


あの秋かあの冬か春か真夏には虹を二人でみる運もあり


去るもの ....
もっぷ(1239)
タイトル カテゴリ Point 日付
キーホルダー自由詩414/1/17 5:17
チケット自由詩214/1/17 4:18
それは水曜のこと自由詩514/1/17 4:17
石の原野に青い花自由詩714/1/16 0:09
視える範囲で自由詩514/1/8 0:39
ただしみえる範囲で自由詩314/1/8 0:38
夢を‥短歌214/1/7 1:41
元旦 2014[group]短歌4*14/1/1 18:34
_短歌3*14/1/1 11:01
短歌113/12/30 19:06
雑記 2013.12.26自由詩4*13/12/26 17:36
BGM自由詩2*13/12/26 15:01
花言葉は知らない自由詩2*13/12/26 12:06
十一月のノートから2 (十首)短歌313/12/25 14:04
十一月のノートから1 (十首)短歌213/12/25 13:48
処方箋一篇自由詩313/12/24 23:48
なんて素敵自由詩613/12/22 20:06
このままどこかへ自由詩413/12/22 20:02
アネモネ自由詩713/12/22 19:52
雑詠2013冬 (五首)短歌513/12/17 16:28
十月みそかのノートから (十首)短歌613/12/17 15:54
ゆくえ自由詩6*13/12/8 0:38
秋のすみれの走馬灯自由詩813/12/8 0:35
明日へ自由詩413/12/8 0:30
_短歌213/12/7 18:55
シチュー自由詩1013/12/3 20:38
まなざし自由詩513/12/2 17:36
十月のノートから4 (十首)短歌613/11/27 6:16
ある一つの情熱の自由詩11*13/11/24 15:38
十月のノートから3 (十首)短歌213/11/20 23:57

Home 戻る 最新へ 次へ
13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 
0.29sec.