硝子瓶つかんだ手首鳴りひびき緑に映る偽りを燃す



月の角おのれを穿つかがやきのなんという蒼なんという蒼



からだから離れる痛み目の痛み光とまらぬ光す ....
恋をしよう上から目線で言われても



春はもうどうでもいいから冬をくれ



おまえらの押し付けた春しるものか



春かんで春ひり出して万金丹


 ....
ちぎられる紙
ちぎる紙
はざま はざま
せめぎあう

扉の前の
やわらかな不都合
光の前の
しじま つまさき

背のびをして しずく
背のびをして 白詰草 ....
飾りの無い虚ろが
手に手を重ね じっとしている
水紋が 
生まれる前の色


陽を横切る陽
地に撒かれ
夜を聴き
夜を見つめる


川沿いの
白と黒の ....
巨きすぎる絵を
照らす拍手
また
照らす拍手


葉の影が
頬から動かない
音なでる指
なでる指


縦の水に沿い
三つの魂が立っている
渦の音 見えぬ ....
光たち互いの背を押しかがやきぬ



何も無い音のはざまに手を結ぶ



透るままかけらを置いて過ぎる冬



はじまりは終わりにも見ゆ尽きぬ道


 ....
消えるのは私の階段消えるのは



雪は降り月を造りて雪は降り



一歩から季節を昇る一歩から



人の失い石と青空つづきゆく



乙女に ....
魚のような
布のような
白湯ひとつ飲み
眠りは消える


父が笑う 亡霊が笑う
見知らぬ女
洪水の街に
浮かぶ車椅子


右肩を軸に
部屋は回る
水 ....
涙を流し
目をこする
影のかたちは
去る季節への敬礼なのだ
無数に下りる遮断機を
無数に無数に越えてゆく音
額が受け継ぐ花なのだ
光の川を渡れずに
ひと ....
砂の柱を
鳥は巡る
灰の声 遠い
雨の光


空に倒れ
曇は起ち
飛沫は器
唱うものの目


わたしは横たわり
あなたは横たわる
草になる日が
またひ ....
夜に見上げる雨の
見えなくても見える軌跡でした
一度にざわめく夜でした


これからは みな
汗びっしょりだ
(たたんた たんた)
(たたんた ててて)


 ....
左目は熱く
左目に浮き
左目を照らし
頬に沈む
波を追う波
何も無い青
影は淡く
砂を蝕して


艶の失い赤
光なぞる黄
高い葉が冷え
雨になる


雫の層が
睦み合う
空は順に
姿を捨てる

 ....
墨の枝が地にとどく
雪は雪に震えつづく
ひとつ押され
黒く点る


道が夜を決め
灯が季をくくる
心は薄く
水は水に


海のむこうの霧
羊のなかの髪と風
 ....
非対称のしあわせ
暗がりのむらさき
すれちがう音
知ることなく去る音に
黒が結ぶ蒼


星ぬぐう想い
明かりの消えた
棘 棘 棘
招びよせたなら
(ぬくもりな ....
羽をもがれて
あなたは水に四肢をひらいた
金にも見える
銀にも見える


波が燃えて
緑に落ちる
手のひら消える
手のひら見える


息が息をふちどり
冬 ....
雨が呼ぶ窓
水の白と黒
声は遠く
夜に架かる


はざま径 音
敷石 外灯
暗がりの上
鳴りつづく光


曇の溶ける先
波の終わり
忘れかけたつながり
 ....
見えない冷たさ
夜の手のひら
わたしわたされ
ひらめく見えなさ


指に映る指の影
花でくるみ ひとつ剥がし
鳴る夜の外
夜の外


やわらかな針
風 ....
まぶたの上から
眼球に生えては消える棘のかたちを
なぞっていた
冬を鏡に鎮めながら
ひとつの影がすぎてゆく
向こう岸の曇
波に消える道


足の痛み
汽笛 光
はらわたの音
はらわたの夜


風は足りて
水は足りな ....
午後散る坂を
街へ街へ下りてゆく
冬のまぶた
遅い息


夜はうしろ
夜はうしろ
明るくも
暗くもなく


灯は近づき
人は居ない
すべての底に
 ....
鍵が在り 嘘が在り
改められず
治ることなく
肉にくるまれ 鳴りつづく
じゃんけんに勝っても屑に生まれ来る



しゃぼん玉まだ見ぬ原へ消えてゆく



少女には明かされぬまま冬の蛇



音を見る瞳吸い寄せ鈴の色
 ....
夜の雨の手
蒼とおる蒼
迷霊の足跡
川へつづく


背から土へ
脈動は抜け
眠りはひとつ
ひとつだけ来る


避けた風に指を入れ
音の温さを乱して ....
雨と光は
海へゆく
雨のまま
底に達した雨たちが
海を少し持ち上げる
その声が
骨となり打ち寄せる
















 ....
書き加えられつづける一枚の絵
壁の裏側 震える黄金
穂を渡る火
羽の業を見すえる目


銀の石が燃えている
街のひとりを呼んでいる
影との指きり
かなえられなさを生き ....
小さなものが
手のひらに眠る
わたしを信じ
手のひらに眠る


花の上に
音は置き換わる
星雲の腕
ななめ地平に


朽ちたもの
朽ちゆくものが水辺を ....
火と灯を巡る灯
闇の円
夜に水に
くくられた径


風とまぶしさ
互いに散り
冬の橋へ
ふりまかれてゆく


なぞり やがて
切り取られ 沈む
空の ....
耳の隣の滝と蝶
どちらもそのまま話しかける
星にも羽にも分かれることなく
午後の十年 二十年に笑む


つながりつながり つながらず
響きつづける爆発と
どこに ....
血のしたたる偽神の首や
偽預言者どもの首を持ち歩いているのに
誰も何も話しかけてこないのは何故だろうか


肩も首も隠れるほど
紐でつないで担いでいるのに


 ....
木立 悟(2335)
タイトル カテゴリ Point 日付
冬と色短歌410/5/1 22:25
冬親父川柳410/5/1 22:22
夜めぐる夜 Ⅱ自由詩710/4/29 20:32
夜めぐる夜自由詩610/4/25 1:13
穂明自由詩9*10/4/21 3:10
瀕夜俳句310/4/21 3:06
ノート(詰音)[group]俳句410/4/17 23:03
ノート(47Y.4・15)[group]自由詩510/4/15 17:50
ノート(47Y.4・14)[group]自由詩610/4/14 23:27
水と水自由詩410/4/11 3:39
ノート(47Y.4・10)[group]自由詩310/4/11 3:38
ノート(太陽)[group]自由詩310/4/11 3:37
冬と冬 Ⅱ自由詩410/4/6 21:55
冬と冬自由詩410/4/1 10:21
降り来る言葉 XLVI[group]自由詩610/3/25 9:46
場所自由詩410/3/21 13:16
外の光自由詩210/3/16 22:11
冬と名自由詩710/3/10 23:08
ノート(47Y.3・9)[group]自由詩110/3/10 23:07
冬と辺自由詩210/3/5 22:22
冬と色自由詩2+10/2/26 5:46
ノート(嘘)[group]自由詩210/2/23 17:11
冬躄俳句410/2/23 2:26
冬と水自由詩310/2/19 23:56
ノート(46Y.2・15)[group]自由詩210/2/15 22:48
冬と歩自由詩210/2/13 15:34
冬と日自由詩510/2/7 23:51
冬と無自由詩210/2/4 17:45
ノート(高柳昌行 集団投射 カダフィのテーマ)[group]自由詩210/1/31 22:23
ノート(46Y.1・8)[group]自由詩110/1/31 22:21

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