海上花火が鏡のような内浦に映えると
あいちゃんは漁港へと走り出す
地べたに残された線香花火があと三本
八つまわって生まれ年には
かざぐるまで遊びます
昔からそういうこ ....
わかったよ
本当はもうとっくに思い出してるよ
差し出された干し柿はとても甘く
ギルー ギルー
僕はもう誰にも呼ばれないよ
アンダクェーとキジムナーは山原に消えたよ
....
不器用に生きている君の笑顔が好きでたま
らない僕は、なおのこと不器用なんだろう。
そんな日々で幸せを数えてゆきたい。
さあおいで
僕はいつでも心のこのへんのとこ
開けて ....
夢を見るのだ
希望の夜を枕にして
明日を迎えるのだ
たどりついた朝に
さびれた心を晒すのだ
うずくまる彼の悲しみの昨日も
そうしてくれてゆく周りの人の胸にも
種を蒔いてゆ ....
なぜでしょうか
思い出、記憶、面影、全てが鮮明に
と思った瞬間、全てが朧げに
帰りのカフェで君を思い出した
つまり
それも かげろう
走り出すと「春ですね」っ ....
「今年の鮎う ちっこおてえ、」
小さい頃から毎年聞かされてきた
親父の秋を告げる声
魚屋の親父だけは
てやんでえ、と言いながら
いまでも娘の帰りを待っている
....
明けて静かな正月
少し笑顔の戻ってきた母の顔を見て
また あの青空を思いだしてしまい
それから
僕らのパイロット・プラントを吹き抜ける風は
いつでも同じ音になった
....
魚屋の前ではきっと
夕焼けが足りないと
うつ向いてしまうのだろう
戻って来た理由もどうでもいいので
僕も
ほんとにくさいと笑って食べた
世界の全てが ....
あの日の雨は
もう降らないのかもしれない
もう降っているのかもしれない
明日
海を見にいこうと思う
海を、見にいこうと思う
辞書の文字が夕焼けに溶け ....
おっちゃんが思春期の頃、ポエム書き始めた。その頃インターネットなんてなかったんで、これ、どうすんのってなところよね。
友達にも家族にも見せられないものよ。
卒業文集とかあったけど、本気のポ ....
からっぽの手紙が積まれてゆく
借りてきた言葉ならまだしも
狩られているものは人の心じゃないのか
彼との間さえも誤魔化し
軽んずるためだけの言葉が連なる
綺麗なつもりでいて
嫌いとい ....
僕のさみしい夢を
獏は食べててくれたのかな
獏のさみしい夢を
僕は食べてたのかな
今日
どうしてここにいるのかな
みんなおらっちのこと「さんらー」ってよん
でるけど、おらっちにはもっとちゃんとした
「せいとく」っていうかっこいいなまえがあ
るのに。でもかんじはかけないからさ、「さ
んらー」でい ....
ラベンダー絨毯の中、東へ東へ向かうバス。
点在するハーブ園、スィングするカラフルな
文字、流れる。ラジオから「セージ、パ リ、
マリ 、タイム、、、」と聞こえ、「行くの
ですか」と問い掛ける。 ....
凸凹配位座はいつでも漂っていて、なにかの
拍子に、繋ぎ合っている手のひらの合間にも
ある。ついさっきまで当たり前のことが、風
ひとつ吹いただけで何ひとつ理解できなかっ
たり、その道理に畏れたり ....
三丁目の角を曲がったところで、ふと君の
匂いを感じたとき、なんてことないと思って
いたのに。
電子レンジに卵を入れて、しばらく眺めて
から取り出し、破裂するかどうかを少しだけ
考 ....
京急のな
平和島あたりぃ
富士山が見える時があんねん
ほいたら何でんない車内で
あぁってじんわり沁みてくん
それが沁みてくんねん
朝はもう乗っとるだけで
鬱になりそうなところ ....
クロッキー
齧りかけの林檎をはじめて描いたのは、13
歳のクロッキーで、もう、20年も前のこと。
その後、デッサン、水彩画、詩の入ったポス
ターカラー仕上げ、油絵、完成した絵は一枚
だ ....
自転車置き場で空を見上げるのがいい。そ
こに、風でも吹いてくれればなおいい。そん
なとき携帯電話の電池でも切れていて、何か
大事なことや、大した事じゃないことや、君
にとってはもの ....
五反田へは品川まわりの方が早いけど、君を
思いだすために、久しぶりの家並みを見なが
ら。今の僕には、池上線がちょうどいい速度
で。君と出かけた日、洗足池で降りだした雨
は五反田で本降 ....
ようやくもの心地ついたよ
って
一旦やめる
一旦やめることを始める
一旦やめることをやめる
そう
こんなもんかって
帰れない夜に
ぐるぐるまわって
溶けるように
こんな ....
(曙)
薄暗い部屋の中、光のはしごがすうっとか
けられ、それは、雨戸の隙間から漏れてい
て。僕はふとんから起き出て手を翳した。掴
むことはできない。ああ、それでも、光に触
れることがで ....
新しい病院へ向かう車の後部座席で寝転がっ
て、窓の向こうを見ていた。お泊りはもうい
やなんだけど、もう、指を銜えるほどちっち
ゃい子供でもない。やがてドアが開き、傘を
さしながら「ゴメン」と言 ....
ひとつ物音が消えてなくなれば、かき消され
ていた音が聞こえてきます。テレビを消して
みましょうか。ちょうど今頃は庭先から、み
なさんがよく知ってるものや、そうではない
虫の音も聞こえてきます。 ....
返還された軍用施設跡を覗きに
まだ子供だった僕らはフェンスを越えた
建物はまだ残されていて
バーらしき場所には
ボトルが転がっていた
中途半端に積まれたパレットに腰掛 ....
いちちゃが
いちまでぃうんな
あんしぇーまたやーさい
(なぁ、けえてぃくんな)
——
何時来ゃが
何時迄居んな
あんしぇーまたやーさい
(なぁ、帰てぃ来んな)
....
息を吐くように嘘をつき
息を吐くように詩を語り
息を吐くように哲学とか
そばで僕は
息を吐くように見過ごす
息を吸うように語る人に
息を吸うように耳傾ける
土の中の箱の中に
しまい込められた
あの頃の未来の絵は
もうとっくに
古くさい世界で
そう
あなたはとっくに
幸せになってるはずだ
風の知らせで ....
ちいきをまもる
ぐりりとぐらら
りんせんたいせい
すいかのもよう
ちゅうかんかんりの
ぐりりとぐらら
りそうのゆめは
すぐそこなのに
ゆめのような
うつつのような
....
ここほれ!
と背中がつたえてくる
今のお前の生き方
じじばばに見せてやると
個体発生は系統発生をたどって
夕陽があらぬところに射し込むと
....
AB(なかほど)
(631)
タイトル
カテゴリ
Point
日付
okaeri.com 31-40
自由詩
3
23/11/13 9:01
sayonara.com 31-40
自由詩
4
23/11/11 8:21
okaeri.com 21-30
自由詩
4
23/11/9 19:16
船を出すのだ
自由詩
3*
23/11/7 23:33
sayonara.com 21-30
自由詩
2+*
23/11/4 15:26
okaeri.com 11-20
自由詩
2
23/10/29 15:08
sayonara.com 11-20
自由詩
4
23/10/26 8:14
okaeri.com 1-10
自由詩
5
23/10/23 20:43
sayonara.com 1-10
自由詩
12
23/10/22 19:08
若者達へ
散文(批評 ...
3
23/10/17 20:04
君たちの世界は君たちが造る
自由詩
6
23/10/10 20:50
今日の夢も不味い
自由詩
11*
23/10/6 16:53
さんらー は (散文詩 10)
自由詩
2
23/10/1 15:51
ハーブ園 (散文詩 9)
自由詩
4*
23/9/26 9:18
月の村 (散文詩 8)
自由詩
6*
23/9/22 19:47
飼い主のない猫 (散文詩 7)
自由詩
5*
23/9/15 18:35
J-Western in KQ
自由詩
6*
23/9/13 20:30
齧りかけの林檎 (散文詩にしてみました 6)
自由詩
5
23/9/12 9:32
夕焼けが足りない 1 (散文詩にしてみました 5)
自由詩
6*
23/9/4 20:49
帰る (散文詩にしてみました 4)
自由詩
6*
23/9/1 22:03
&
自由詩
3
23/8/30 18:53
チンダルのはしご (散文詩にしてみました 3)
自由詩
5
23/8/29 9:38
車窓に雨 (散文詩にしてみました 2)
自由詩
7
23/8/25 22:48
夜半消えゆく音に (散文詩にしてみました 1)
自由詩
5*
23/8/23 20:10
ヘーグのフェンス 青空
自由詩
5*
23/8/21 19:32
いちちゃが
自由詩
2
23/8/16 22:00
ろんざない
自由詩
3*
23/8/10 20:13
入道雲
自由詩
6
23/8/5 17:28
虫送り(チグリス チグリス ユーフラテス)
自由詩
9
23/7/29 18:23
墓地のポチ
自由詩
3
23/7/23 16:52
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
0.42sec.