いつものとおりだと

泣いてしまうので

美味しいお菓子の作り方で

カレーを作る


  
 




とりあえず別腹を空かせる
あんたこの頃 大分太ってきたんとちゃうの
と一週間ほど前から言っておく
そんなん結婚詐欺や
とか
普段の料理でも素っ気なくしておく
それか ....
  夕陽に向かって



加賀一の宮駅裏の公園から
手取川にかかる橋を歩き
まん中のちょっと手前で
深く一息


  トン トン トン トン と
  公園の方から三つ過ぎの僕がや ....
犀川の河原
しゃがみ込んだらあ
対岸の
浴衣色が滲んでるげん
 
うちの気持ち
いっくら解いても
解いても
頑固に
縺れていくじい

いじっかしい


こんな
うちの気持 ....
 



明日の今頃



赤い傘に



黄色い合羽に



踏みしめた道に



バスのワイパー越しの



瞳の奥に



閉 ....
はじめから
あってないようなものを
ほしがるしあわせを
まだもっていてもいいですか


まだまだ
あまったれでいいですか


そらをみて
ときどき
うそぶいてみたり
そのうそ ....
  げんまい


China Store
は知名商店
県立病院のはす向かい
時刻表が意味を持たない島の
まだ暗い時間から
白衣のままのインターンが
パンや牛乳を買って

{引用= ....
ひとつ物音が消えてなくなれば
かき消されていた音が聞こえてきます

テレビを消してみましょうか
ちょうど今頃は庭先から
みなさんがよく知ってるものや
そうではない虫の音も聞こえてきます
 ....
                


支那世からぬ昔話や         
明日ん歩みそおりい
笑てぃ歩みそおりい んち
事実ぬ辛さや事実ぬ涙や
美らさぬ物ん裏んかい
美らさぬ ....
油まみれの 谷やんは
朝からネジ切り 夕までネジ切り
グリス塗り塗り ハンドルと
ダイヤルゲージ 光る眼差し

油まみれの 谷やんの
屋根に煙突 雲に飛行機
お稲荷さんも 耳たたむ  ....
  夕焼けが足りない 一○
 


 これで最後ですよ

と通達された

 あなたのための夕陽はもう残っていません


どうやら
流行りの成分のひとつで
許容摂取量も決めら ....
  


いや

つぶやくようにふるえると
夕焼け

きみのくちびるが夕焼け

のように
まわりの景色をちょうどいい速度で染めてゆき
滲ませ

くちびるから夕焼け

 ....
  



Better half なのかどうか


糸瓜料理は
ちょっと手間をかけると
ポチャポチャと
自らの汁にスポンジのように
漂いだす

美味いから食べてみろ
など ....
東京でも月ぐらいあるんだろう

でもほら
あの浜でやったように
月光の下
唄ったり踊ったり できたのか

お前が東京の大学に合格したとき
お前の母ちゃん幸せそうで
やっと大工の親方に ....
  


用は足したのですが
ちょうどうちの部屋の若いものがやってきて
口喧嘩をはじめましたので
出るに出られません

原因は私のだらしなさで
その尻拭いを
誰がやるのかともめてる ....
あれっ
お客さんも うそ をお探しですか
うちはもともと まごころ屋 なんだけどねえ

ええ いいですよ
お代の方は 必要な時間だけ
お客さんの寿命で払っていただきます


軽い ....
 この頃 冬といっても
 僕の国や
 何も知らない人達の国では
 ギリシャ世界のアネクメーネのように
 どんなに寒くても
 明日への蓄えがなくても
 火の点し方さえ知らなくても
 飢 ....
あんちゃん大学出の新人か
ゆくゆくは幹部やな
まあ研修期間は「ご安全に」やな

あ〜
かっこ悪う
そんなピチっとした作業服にするさかい
ちょっと踏ん張っただけでケツが破れてまうねん
ま ....
二年振りに
帰ったときには
通夜はもう始まっとった

大往生や
ええ顔しとるやろ
せやな

いう声が ぽつぽつと
わしは
なんでか 
涙もでえへん
ここ何年も口きいたこと
あ ....
 みんなおらっちのこと
  さんらー 
 ってよんでるけど
 おらっちはもっとちゃんとした
  せいとく
 っていうかっこいいなまえがあるのに
 でもかんじはかけないからさ
  さんらー ....
  

笛の音

振り返らない君には
耳鳴り


笛の音

振り返るばかりの僕には
聞こえず


笛の音

誰もが通る道をただ歩いて
行くだけ


笛の音

 ....
  
向日葵の迷路で迷いながら倒れこんで
そのまま眠りにつきたい
とつぶやきながら汗を拭い
晩夏の土間を掃除なんかしてる

今どき土間なんて貴重よう
なんてPTA会長がすました顔で言って ....
 譲治は
 転んでもすぐには泣かずに
 ひざ小僧の痕を
 ひとつふたつと
 数えていた
 数えているうちに
 血が滲んできて
 滲んでくる血を見ているうちに
 お婆が寄り添ってきて
 ....
あてもない夜を歩いていると
石門だけが残った丘の門番に出会った
夜も長いので空の話を聞かせてくれ
という ので
十二番目の石から昇る太陽について
ありったけの知っていることを語ってみた
そ ....
  

本島中部の小学校で よくあるように
高台を開いた土地に建てられていました
二年生の教室だけは校庭をはさんだ東側に
平屋建ての校舎でした
その校舎の裏に緑の小さな森山(ムイ) ....
{引用=ヒバリの声}

天気の良い休日
芝生に寝転がると
無造作に配置された
数基のパイロット・プラントに吹く潮風は
いつも違う声を響かせた

石炭液化システムは
あの頃の技術研究の ....
初めての男の子を
六ヶ月で持っていかれた母は
あらん限りの声を
張り上げ

それはどこまでも澄んだ
秋の青空に吸い込まれていった

その煙もやがて
秋の青空に吸い込まれていった
 ....
   
笑顔は
その下の無数の筋繊維と毛細血管だけじゃなく
いろんなことも隠してくれているようだ

第二製鋼所もとうとう夜間休止だという朝でも
工長のおっちゃんはいつもの調子で
次の夜に ....
白い壁の
薄黄土色のドアの向こうに入る前に
これを持ってて
と渡された
エアキャップ

ぷちぷちと
つぶして待っていればいいんだろうか
それとも
ドアの向こうから戻ってきたら
自分 ....
 秋の連休の最終日に
 剣神社のほうらい祭りがある
 小さな町のことで
 老若男女こぞっての縁日というところだ


 小学校低学年の女の子がボールを投げ 
 オッチャンが外れ ....
AB(なかほど)(620)
タイトル カテゴリ Point 日付
美味しいお菓子の作り方 2自由詩204/1/16 6:43
美味しいお菓子の作り方 1自由詩304/1/16 6:42
夕焼けが足りない 12[group]自由詩404/1/15 23:52
千切れても[group]自由詩504/1/12 14:32
雨、君が傘もささずに帰る頃、誰かが一人で眠る頃自由詩304/1/9 4:02
そら の自由詩3*04/1/7 1:50
げんまい自由詩504/1/4 14:28
夜半消えゆく音に[group]自由詩204/1/3 9:54
物語(むぬがたい)自由詩4*03/12/31 14:49
桜公園 ホルモン屋自由詩403/12/28 8:21
夕焼けが足りない 10[group]自由詩603/12/27 9:10
夕焼けが足りない 9[group]自由詩503/12/26 5:26
夕焼けが足りない 2[group]自由詩503/12/25 12:47
月に吠える馬鹿(2)自由詩603/12/19 12:23
人生劇場[group]自由詩303/12/14 8:39
まごころ屋自由詩5*03/12/11 14:24
冬越し自由詩1003/12/8 6:29
ネジ締めたろか自由詩1703/12/6 0:30
おかえりだけで埋まってゆく自由詩7*03/12/4 0:30
さんらー は自由詩1403/12/3 1:40
日暮れて自由詩303/12/1 11:22
向日葵娘[group]自由詩703/11/30 22:38
天国のない島自由詩803/11/29 9:09
空の門番自由詩403/11/28 22:25
ムイグヮー自由詩503/11/27 4:37
パイロット・プラント自由詩6*03/11/26 2:38
どうして降ってくれなかったんだろうね自由詩403/11/25 6:21
グッド モーニング自由詩503/11/24 6:39
預かり物自由詩303/11/23 11:34
ヨイヤマ自由詩403/11/22 21:43

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