しりきれとんぼの君に
まる
いつもあたらしいおもちゃの方を向いて
振り向くこともなく
ぽいと捨てられた君のおもちゃに
まる

おけらの君にまる
最初の意気込みと
投げ出す言い訳の愛し ....
 
 
最後の頁は





いくつもの空を渡って

うたが

君の心へ届いたなら



いくつもの虹を越えて

ことばが

君の心へ入り込んだのなら

 ....
  

うみねこはねこじゃない
うみうしもうしじゃない
うみぶどうもぶどうじゃない
うみほたるは魂じゃない

そのほたるも海には帰れない


漁り火はほたるじゃない
燐光もほたる ....
陽も長くなって
もう無くなったと思っていた
花びらがみっつ
緑の Vivio T-top のフロントガラスで
ふわりとしていた


走り出すと
「春ですね」
って言って消えていっ ....
 卵を産もうとするシャケは身が白くなる。
まずまず白くなっても味は変わらないと思
うのだが、それでも紅いほうが美味しそう
に見えると、おじさんは卵を取り去った腹
に紅麹をなぶりつけて、 ....
  


だからって
なにを載せてもいいわけじゃないけど


  私はこんなに
  あなたへの思い綴っているのに
  そして
  世界中に繋がるはずの手紙で
  届けているのに
 ....
全自動じいさんは全自動ですが、梅干しを混
入させると、寂びてしまう恐れがありす。
そこで、改良されたグレート全自動じいさん
は耐性が強く、決して寂びることも侘びるこ
ともないのですが、面白味は ....
三日月1号線は
全ての痛みを解いてくれる
ここではないどこかへ行ける
らしい
東に向かって走る
それだけで


僕は毎日のように
日常57号線を
行ったり来たりしているのだが
三 ....
三丁目あたり


地球儀で見ると
ここは夜のはずなのに
夜はいったい何処にいったのかしら


どこにも辿りつけませんように
と願う



ナビゲーションを彼女に頼むなんて
 ....
替え玉 頼むと
隣で苦い顔をした
ヤダマサシはそんな友達
旨いものは旨いからもっと食べたい
言いたいことは判る
替え玉のったらダシが薄くなって
さっきと違って
もう旨くないのかも ....
 

駅の向こうはすっかり変わってしまった
と 久しぶりの彼女が言う
のを 知らんフリでスタスタと歩き
再開発のモールを抜け
すぐそこの古い喫茶店が見えると
彼女の頬が少しだけ紅潮した
 ....
 
結局また

こんなとこに戻ってまうねん

て とむ が言う

ほんまの自由は

ここにあるさかいに

て じむ が言う

ぼちぼち が一番や 

て言いかけた はっく ....
  

日焼けあとのしろとくろ
では
味が違うのだ

違うと思うから
何度も確かめようとしているのに
その境目で
ほら
邪魔が入って

夏はまだ終われない


感じるまま ....
八つまわって生まれ年には
かざぐるまで遊びます
ずっとずっと昔から
そういうことになっております

孫達が方々探し歩いてくれましたが
あいにく
アメリカ色の
プラスチッキーなものしかな ....
 


まだまだ不器用な
あいちゃんの手では
線香花火の玉が
もう少し
と思うところで

 ふっ

と下に落ちる



もう少しで
ひとつの場面が見える

もう少し ....
魚津の水族館で
イシダイの一尾が輪っかを
するりと抜ける
そのとき
古い学習図鑑の白黒ページのイラスト
を思い出した

それが
    かげろう


{引用=
 蜃気楼の街 
 ....
  

残暑見舞い申し上げます
少女だったあなたと出会ったときから
もう何回目かの夏が過ぎてゆきます

 白い制服と 浅黒い笑顔
 ぼんやりと胸に残っています


会わな ....
  
猫が逃げました
ボヤが出ました
便所は汚すな

親切な貼り紙のアパートの
隣の部屋の人の顔 
まだ見たことありません

のような午後の世界に

河川敷の花火
の音が聞こ ....
かるぴすの おと


ひぐらしの こえ

かげろうの はね

おばさんの かげ

うたたねの ねこ



みあげれば ここ

すいそうの そこ

てんかわの そこ
 ....
  

守られないことを知りながら
またひとつ約束をする


もう切る指をなくしてしまったらしいので
嘘つきなのは僕のほうだよ

嘘をつく


今日はしゃがみ込んだ君の足もと ....
  


あ から ん までの

きみ のこと

ろくがつ だけが

かすんで る





{引用=fromAB}   
  


県立病院前バス停で見知らぬ女性に声をかけられて
よくよく 顔をよくよく見てみれば
あの色黒で歯のやけに白かった娘じゃないか

こんなに色白でスマートになるならば
あの日の体育 ....
赤坂や六本木のある街だと思い込んで
温かい田舎から
運河の走る場所に出て来たのは
いつの事
     だったっけ


見える景色はいつも同じ

ときおりジェットの音が
す ....
小さな声で
好きと言ってみる
夕立の降りはじめ

小さな声で
好きって言ってみる
夕立のうちに

ときおり
馬鹿と言ってみる
夕立の終わるころ

小さな声で
好きと言 ....
  

土の匂いがしてくると
どこか懐かしい気持ちになり
ああ
もうすぐ落ちてくるんだろうな
と思いつつ
風邪をひきやすかったことも忘れ
濡れようか
どうしようか
結局
しっとり ....
  


いつの日かの憧れであった

本郷で道に迷った

しめしめと にたり顔で

坂道

のぼるとお稲荷さん


帰りたい

帰れない


僕の場所でない場所に ....
氷点下十五度の空気を吸いながら
せかせかと歩き
空を見上げると雪がはらはらと
はらりはらりと
降るのは粉雪でもなく
結晶のままの形で成長し
黒い手袋のひらで
そっと受け止めると
そこに ....
  

 
いつもの散歩道が行き止まりになっていた


そうなんだ

今朝 ニュースを見ちゃったんだ


別の道が 大きく口を開けていて
みんな足並みをそろえてる
とりあえず ....
桜の花びらの

ひとつひとつに

名前をつけて

しばらく会っていない

もしかしたらもう会えない人達を

眺めていたら

君を思い出せないうちに

最後の一枚が散った
 ....
 
アフリカ西海岸
港町 Freetown

片足のない子供達のサッカーチーム
瞳はダイヤモンド以上に輝いている


鉄鉱石
ボーキサイト
ダイヤモンド
カカオ
を産出する
 ....
AB(なかほど)(619)
タイトル カテゴリ Point 日付
[group]自由詩1404/9/14 16:05
あとがきにかえて[group]未詩・独白204/9/8 16:08
うみほたる[group]未詩・独白604/9/7 23:51
春でした自由詩204/9/6 18:59
デリシャス・ピンク[group]自由詩404/9/4 23:41
パロディ・サイト[group]未詩・独白204/9/2 18:06
全自動じいさん[group]未詩・独白704/8/31 0:42
交差点のリリィ[group]自由詩504/8/29 23:38
地図夜[group]未詩・独白504/8/29 23:26
戸越銀座からヤダマサシ自由詩2*04/8/26 15:18
イントロ 0+1自由詩204/8/25 15:44
淀川ブルー[group]自由詩1004/8/21 19:17
夏が逝く自由詩204/8/19 18:42
風色の記憶/花ぬカジマヤー[group]自由詩104/8/18 16:55
送り火ピアニシモ[group]自由詩304/8/15 13:53
カフェ・ミラージュ[group]自由詩5*04/8/12 18:19
宛先不知[group]自由詩404/8/9 15:43
花火の夜(江戸川)自由詩2704/7/27 22:46
めだか風鈴と縁側[group]自由詩804/7/23 10:26
こときり[group]自由詩12*04/6/25 17:38
架空少女事典[group]自由詩304/6/15 18:41
アンシェー マタヤー サイ自由詩1004/6/12 18:34
自由詩304/6/9 13:44
夕立の音未詩・独白404/6/7 23:03
「雨細工の町」[group]自由詩7*04/5/27 15:09
文京未詩・独白9*04/5/27 15:01
要冷凍[group]自由詩15*04/5/9 16:37
そう言われればそうかも知れないと、僕は照れ笑いをかみ殺す'自由詩204/5/1 18:13
名前[group]自由詩404/4/30 22:34
大地に翔る未詩・独白204/4/25 23:23

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