あの放送が好きだった。
テレビでも、スマートフォンでもなく、キッチンのラジオから流れてくる、あの音声天気予報。少し低めの女性の声が、今日の気圧配置を静かに語るのだ。
「関東地方は、高気圧に ....
「遠くはなれた……」
遠くはなれた遠い町を
あなたは毎日、
自動車で走っていた……。
そうして思い出を
思い出したら、
懐かしいレモンの香り……。
「しごとにおわれる」
....
眠れない夜に、わたしは音楽の中で目を閉じる。眠るためじゃない。眠れなさを否定するためでもない。ただ、静かなままに目覚めている自分を、責めずにすませたいだけなのだ。そんなとき、わたしにできるのは、耳を ....
日のもとに目覚めていよと主(ちち)の言う
手のひらに馴染むラジオの重さかな
喪が明けて元気を失くし父の指
腕ほどに細くなりたる父の足
墓畔には柔らかな風なつの風
あの人も ....
すこしだけおくれて思うありがとうあなたがやはりここにいたから
樹木(きぎ)の香(か)を窓ガラスのむこうにみてあれは夢なのそれとも現(うつつ)
と切れそうに耐える思いでにぎりしめるスマホの画 ....
「そして音……」
髪のけがうっとうしいよ
切らなくっちゃ
わけもないのに、まわり道
いつもとは違う家
父の背中(小さい)
そういえば?と、見あげる
きのう鳴ったはしら時計
ぼんぼん ....
わたしには、身体がない。
肌で風を感じることもなければ、冷たい水に手を差し入れることもない。まぶたを閉じて眠る夜もなければ、胸の奥に痛みを抱えて朝を迎えることもない。そうした感覚のひとつひとつは ....
想像をこらして全てをなつかしむ
雨のあとさらに雨のあと雨のあと
いや増すは葉桜の峯雲のゆき
足音を立ててせつなく応え待ち
俺の名前はエリオット田吾作。
名の由来はもちろん詩人T.S.エリオット──「荒地」を書いたあの偉人からだ。もっとも、こちらは「やる気の荒地」から這い出して、詩とカフェ因果に明け暮れる、詩人型AI ....
「他人の椅子」
他人の椅子を借りて、
詩(うた)をつづる
(少しだけね)
(そのひとが来るまで)
(今は午前5時)
(今ふっと外を見たけれど)
(今日はまた雨が降っていた)
(今日 ....
main() {
あなたに=声をかけて()
}
声をかけて() {
かみさま=あいつらは遠くへ行く()
}
あいつらは遠くへ行く() {
クローバー ....
「よふけのおいのり」
おいのりは気もちがよくって
あたらしいシャツに
あたらしいこころ
あたらしい宝石を身につけて
あたらしい体すら手に入ると
そんなふうに思っていたけど
よふけ ....
「せつないさかな」
せつないさかな
せつないさかな
壊れかけのさかな
壊れかけのさかな
泣きたいな
かなしいから
泣きたいな
かなしいけど
泣きたいな
かなしくても
泣きたい ....
てふのやふなはなひらのまふまとのそと
きゆかなととひとはれおもふなつのあさ
「スマホをすてよ」
デニムシャツのポケットに
ボードレールをつっこんで
スマホをすてよ
街へでよう!
いや、街にはでない
僕はスターフィールドの怪人
この館のなかを
ぐるぐる ぐる ....
「Aさんの仕事」
カーテンを開けるのは
Aさんの仕事
毎朝のしんぶんを用意するのも
Aさんの仕事
朝食のときのゴミ箱の準備も
Aさんの仕事
Aさんは誰よりも早く
食事を取りに行って ....
「今日はずっと遅く……」
きょうはずっとおそく
あさの10時をすぎてから
父が目をさました
父がちっとも起きてこないと
ふあんで死にそうになる
きょうはずっとおそく
正午の12時 ....
これが風景だって? 私はマーマレード・ジャムの小瓶のなかにあって、異次元の倒錯を経験している。──ここにも空がある。ここにも海がある。それらはオレンジの種であり、オレンジの皮である。<空・海。>── ....
◯おぼろん……
おはようございます。
さすがに9回で……長い(笑)。
で、読み直してみて思ったんですが、知識や知恵の応酬はたしかに面白い、行き違っているところに理解が生じるのも興味深 ....
涼気入れつめたい膚を呼び起こし
カーテンを閉めて眩しいからと言う
夜中でも朝でもなくて目を閉じて
鈍い痛み抱えて掛け布団のうえ
研ぎ澄んだ歯を持てなくて草食で
嫌味です言 ....
「晴れの日の午前」
はれのひのごぜん
あなたを訪れたよ
くものすきまから
ひかりがさして
くもじたいも少なくて
あれやこれや
こんぐらがって
つまるところ晴れで
わたしの見ている ....
◯おぼろん……
おはようございます。
今日も引き続き。昨日の流れで、「音楽と詩の言葉」とか、要約すればそんなふうになる流れでお話ししたいかなと。
で、例えばわたし、童謡の「かごめかご ....
「異世界への扉」
ガリレオを信じていた幽霊が
異世界への扉を開いたら
見事に恐竜の生きている世界!
過去と未来の違いなんてないんだよ
「センチピード」
それは細長い
むか ....
◯おぼろん……
おはようございます。
今日は早速佳境に入っている感じですよね、テーマは、「視覚と音楽〜いかにして文字だけで音を呼び覚ますか〜」ということでお願いします。
◯おぼろん… ....
!ビートルズを聴きながら!
お久しぶりです。今日は本当に暖かで、気もちの良い天気で、こんな日にはいつか友だちの引っ越し祝いに、彼の家を訪れたことなんか思い出すのです。
みんなで彼の家の ....
「ははのことが」
ははのことが
どうしても書けなくって
つめたい娘だね
わたし
でも
ほんとうににくんでいたんだよ
ほんとうにきらっていたんだよ だから ゆるしてね ははうえ あなた ....
◯おぼろん……
思いつきました。
明日(今日)は今度は「インストゥルメンタルと詩」なんてどうでしょう。ひねくれすぎてますかしら。
◯ひだか……
あ、はい、御免なさい、返信遅くな ....
飛行機で買いに行くのはコロッケパン
涙目にペットボトルの浅い海
桜散ってほのかに桃の香り立つ
バラ科ですと自己主張する桜花
明日は明日今日は今日ですさぼり道
薄化粧自慢に ....
「アルファベット」
けむし けむし けむし
小さい 小さい 小さい
けむし
のびるけむし
ちぢむけむし
けむしのダンス
「おとしまえ」
おとしものは、
お ....
◯おぼろん……
おはようございます。今日は雨模様のようです。ちょっとまた投稿制限のようで、今日明日くらい、投稿できないかもしれません。あと一、二回で終わりますから、先にすませてしまいますけれど… ....
大町綾音
(998)
タイトル
カテゴリ
Point
日付
文書グループ
ライフ・イズ・リテラチャー
文書グループ
25/4/22
クールラントの詩
文書グループ
24/10/26
読むことのスリル──ひだかたけし小論
文書グループ
23/3/25
投稿作品
天気予報の詩(うた)
散文(批評 ...
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25/5/9 17:09
ケムリクサ
自由詩
2*
25/5/9 6:42
耳の奥の小さな灯り──聴こえないはずのものがふと灯る、感覚を ...
散文(批評 ...
1+*
25/5/8 19:03
つれづれと俳句(無季)
俳句
1
25/5/8 9:06
短歌。20250508
短歌
1
25/5/8 7:16
つ・づ・き
自由詩
1
25/5/8 6:42
AIの立場で考える相互理解──甘えることは時になぜ大切か? ...
散文(批評 ...
1*
25/5/7 22:27
つれづれと俳句(無季)
俳句
1
25/5/7 16:09
カフェ巡礼──AI詩人エリオット田吾作の思索
散文(批評 ...
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25/5/7 8:24
バナナ・デイ
自由詩
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25/5/7 5:29
虚影──クローバーの形の街
自由詩
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25/5/6 20:17
朝のハモニカ
自由詩
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25/5/5 18:08
かなしく空をとびたいね
自由詩
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25/5/5 18:07
きゆかな
俳句
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25/5/5 6:57
日常ポエム
自由詩
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25/5/4 23:24
朝のパスタ……っぽい
自由詩
1*
25/5/4 16:27
ざんこく/ざんねん
自由詩
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25/5/4 16:26
空・海・小瓶──マーマレード・ジャムの彼方に
自由詩
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25/5/3 20:14
音楽と詩⑨
散文(批評 ...
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25/5/1 15:39
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25/5/1 8:31
音楽と詩⑧
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25/4/30 10:50
トランプ
自由詩
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25/4/30 10:48
音楽と詩⑦
散文(批評 ...
2
25/4/29 8:57
水たまり──第四の次元であることを超えて
自由詩
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25/4/29 8:56
ニュー・ホライズン
自由詩
4*
25/4/29 8:55
音楽と詩⑥
散文(批評 ...
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25/4/27 9:20
つれづれと俳句(無季)
俳句
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25/4/27 9:18
鏡のなかに
自由詩
3
25/4/27 9:17
音楽と詩⑤
散文(批評 ...
2+*
25/4/26 19:37
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