本のなか文字のひろがる風景で存在しない曲を弾く人。



きみの黒い髪が宇宙みたいだった 青い景色に浮かんで見えた。



火のように月日はもえて土になり金いろの木に水をやってる。
 ....
ベランダの風が本体の人だった


あの時代自体が次第に時代劇


甘いお菓子は
甘い記憶になった


過去と陸続きの海が鳴っている


評論がひょろーんと長く伸びていく
立ち止まり止まらない川を見ていた


太陽のおかげで日蔭ができている


風が吹きクジラのように動く影


自転車と同じ速度の夏が来る
誰もいない町に佇んでいる言葉


つめたさに目覚めた朝の冷めた夢


有限の湯気が光になっていく


ここにない声を再生している風


何もないただ大切な季節だった
夕焼けが寝転んでいるニ年前


何も知らないから知らない場所にいる


俯くと五臓六腑も俯いた


夕暮れが立ち上がるまで影と待つ
校庭の日かげで涼しい風浴びた


いつまでも響く十七音だった


雪解けのように時間が解いた問い


読んだ人それぞれにうまれるフィクション


その週に周囲の鯛を調べたい
 ....
君があまりにも優しく笑うから
あまったプリン譲ってしまう


君があまりにも優しく笑うから
あまりにも、優しく笑うから


君があまりにも優しく笑うから
割り切れなくていいと思った
 ....
一秒ごとに散っていく桜たち


雨粒のひとつひとつに町がある


絶滅した場所に手紙を書いている


ワカメたち一秒ごとに増えていく


数年の呼吸 だれかとともにいた
心地いい五線譜の上 止まる時間


あの時には桜は咲いていたのかな


誰かが眠ったこと考えている
人の瞳にだけ映っていた幻


からっぽが呼吸している無風の箱


各々のどうしようもなく遠い個々


花畑みたいな色の花が咲く
絵を描く猫を描いた『絵になる』という題名の絵を描いた猫



ドーナツに穴があいてるのは多分トポロジーの例にあげるため



歴史上の人物の言葉はあまり信用しないようにしている

 ....
きみがぼくに付けたぼくより大きい傷



夕焼けの有限の星で眠った



隙間から、ひかりが声を発してる



月の宛先は腕の先 つめを切る
存在しないものばかり浮かぶ窓


新作の昔話を書き上げる


すいめんに水だった雲ゆれている


飲食禁止の貼り紙食べるヤギ
この声がとおくの場所で鳴っている



赤や黄や緑が春に揺れている



思い入れのある思い出の出入口



春の蟲轟々と蠢く車



満月がめちゃくちゃキラーンて ....
吐く息や言葉で景色がくもっていく



あなたの知らない朝にあなたを知る



喫茶店 メロンソーダ色の記憶
草木たち 話に花を咲かせてる



星はひとみたいに滅んでまた星に



「ないっすか? ナイスな椅子は」「ないっすね」



かき氷みたいな色の穏やかさ



人 ....
十月と早の組み合わせが朝なので、「十月の早朝」は朝朝




客観的にみて、めちゃくちゃ熱情のある情熱的な観客だ




菓子食って菓子なくなって悲しくて 菓子買ってきて菓子か ....
登場人物が小説を読んでいる 読者も同時に読書している



深夜のことクライマックスって呼ぼうかな(なぜなら暗さがマックスなので)



風呂あがりに飲む水道水くらいうめえミネ ....
悲しみを抽象的にした言葉



ノリノリで私は駄菓子を食べている



本来の未来が見本でやって来た



句点の先にある空を見つめてる。
この街を春は迎えに来たらしい



街の喧騒へと溶けていく喧騒



美しい言葉を愛し続ける街
えええぇー!! ここで会ったが100年目ー!?


UFOに乗って夕焼け眺めてる


銀河系よりすこしだけ強い人


あの店の美味しいパンを食べたい!!!!
川柳のように短い糸だった


文末の句点がもってる円周率。


文章の外へ脱字は逃げてった


匿名であなたと話す夜のまち
一度しか鳴ることのない音楽を一度だけの私達が聴いた。



正しさなんて知らないからそよ風みたいになんにも言えない帰り。



とうめいなストローをとおっていった 好きって遠目には ....
文字を操り操られ 繰りかえす



虚無感と空虚な虚空と感無量



本当に何も分からん時もある



熱い展開になってきた焼き肉



明日は明日の 火星は火星の風が ....
夕陽に照らされて打ったツイートだって、いつの日か思い出すんだ



完璧にはほんの少しだけ届かない、完壁という、壁があります。



何年も前に好きだった人が脳内で妖精になりつつあ ....
冬の終わりに桜が咲くように、ぼくの終わりにもきっと何かがはじまる。
それを見れないことは少し寂しいけれど、未来を見れないから持てた希望や、綺麗と思った世界や、笑えた日があった。
冬が終わって春 ....
青空のように真っ青だった空



すごろくをすごくつくってすごす図工



どこかの地層に残っていた涙



ただひとつだけ言えることずっと言う
星ひとつ分の光がありました



くまさんが秘密の蜂蜜見つめてる



詩的な酢飲んで、酢的な詩を読むよ



わたしと同じ声質の犬ですね



きみを夢見てい ....
イコールの募る恋
いこるのつのるこい




イコールへどんどんと足したどんどんと減る恋
いこるへどんどんとたしたどんどんとへるこい




イコールでなく、辛くぐらつく撫でる ....
そこからの道は霞んで未知だった



牛を伴った仙人についての件



具体的な名前で何かを呼んでいる



涙こぼれ水平に戻ってくこころ
水宮うみ(895)
タイトル カテゴリ Point 日付
雲のような存在短歌6*21/5/17 11:49
うんとほんとう川柳2*21/5/16 19:14
轟々と煌々と動く川柳2*21/5/14 16:32
バス停の透明川柳3*21/5/11 15:42
夕焼けのタイトル川柳5*21/5/11 15:40
うまれる川柳2*21/5/11 15:39
あまい短歌3*21/5/11 13:01
自然数川柳2*21/4/28 13:02
ときどきとまる川柳4*21/4/23 13:39
見たい川柳7*21/4/20 21:23
猫がいた短歌3*21/4/19 11:11
つめあと川柳2*21/4/17 17:02
昔話川柳2*21/4/14 17:50
巡る蠢く春めく川柳021/4/10 22:52
何も言わない空が眩しい川柳3*21/4/5 19:16
花の輪川柳4*21/4/2 16:51
熱情と情熱短歌1*21/4/2 9:53
クライマックス短歌5*21/3/31 8:07
点る川柳2*21/3/26 11:05
街を川柳1*21/3/23 20:04
ここで会った川柳2*21/3/20 12:56
川柳のような川柳3*21/3/20 12:40
口ずさむ短歌2*21/3/18 11:47
操りかえす川柳2*21/3/12 18:10
点いた明かり短歌2*21/3/10 13:42
冬の末自由詩5*21/3/9 19:15
ここは午後川柳4*21/3/6 14:16
歳月を経てお月様また見上げ川柳1*21/3/3 20:10
ひとしさと愛しさの回文自由詩3*21/2/28 23:40
みずからの霞み川柳2*21/2/28 15:51

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