失った春の言葉を集めてる


日本語でしか草原を見ていない


語らない人と暮らしたひとりごと


落とし物 すいめんの樹が揺れる音
生まれ変わる海辺にうめていた羽毛


単調な短調のうた 誕生す


自由意志 いっぱいしっぱいしたいしね


どこまでもドローにならず泥試合
ぼんやりとした空ぼんやり見て歩く


くらやみに星が浮かんで温かい


遺伝子の奴隷にはならないねずみ


風のない場所で雪のようにねむる
暖かい色の青空息をする


詳細は潮騒の中 塩触る


足先に一足先に咲いた花


久しぶり 日差しの丘に日々が降る
風のなか口がなにかを発してる


降る雪を見ている人の心の火


自ずから渾然と輝く自然


歩道橋 昨日の星は木の匂い
無意識の中で意識が鳴っている


君が文学だと思ってやったこと


僕たちの選民思想を捨てる場所


野蛮な手のひらに夜空を並べた


無謀にも魔法を見本に模倣する
彗星のごとく現れ消える自我


100年をかけて1世紀が過ぎる


ヘッドライト 夜へと落ちていくひかり


肖像が宵の硝子に消えていく
本棚で確かな本心欲してた


ぐうぐうと眠るグッドボタンを食う


黄身が君 白身が自身 殻が空


冷たさのなかを遠くの電車ゆく


九九表を{ルビ傀儡=くぐつ}のように数が ....
赤い沙汰 名はまだやらん 我がサタン


生き死ににシティに秘密 凛々と


浮くスーツ ぬるく不向きなゆるい湯に


円 罫線 丁寧 平面 冷静に


起こそうと登る{ルビ百 ....
コレクター ガラクタじゃないキャラクター


至る所微分不可能な気分屋


窓越しの星から越してきた本心


空っぽの靴かたいっぽ 空に着く
眠たくて曖昧になるその日々に黒子のように星が散らばる。



電気信号が信仰した天使 電信柱たちに遺伝子。



根も葉もない花を咲かせて尾鰭付き一人歩きするみんなの肴。


 ....
膝に爆弾を抱えてるロボット


ぼくたちの体が、ガラクタだった頃


純粋に輝く渾沌とした眩暈


夕暮れにまみれた泥とにわか雨
少数の妙な砂炒めた数秒


出入りして差出人へ差し入れを


奇跡とか綺麗な椅子に寄りかかる


投げやりに投げかけた なけなしの声
山径を経験 軽く怪力に


可能なら何かを歌う奇数たち


停まる町 {ルビ汀=なぎさ}に{ルビ灯=あか}り佇んで


山径を経て軽快にする怪談
お嬢様言葉を使うお嬢様


ひとごとのひとことことり ひとりごと


球体と雫が崩し解いた雪
きゅーたいとしずくがくずしといたゆき


サラリーマン川柳を書くサラリーマン


 ....
酔いどれ身 不安な空を始動する


そら踊れ 素知らぬ顔で諳んじて


{ルビ白=しら}ソファー見れど知らんぞファミレスなど


そして空見ればどれもが霙みたい
ゆるゆると柚子が湯舟でゆれている


ユーラシア大陸と言うらしい島


まざまざとさまざまなサンマ浮かべてる


人間に成れない人と慣れる人


伽藍堂 からんと鳴らす音がした ....
水面下 存在したいひとの影


夕陽を閉じてさくさくと歩いてく


達筆で耽美的に書くダンボール


地下鉄は天国みたいに眩しくて


全部なくなったあとに降る雪の音
短歌ではないけど短歌として読む


俳句ではないけど俳句として詠む


川柳じゃないけど川柳として書く


電話には出んわを電話越しで言う


人間じゃないけど人間として出る
 ....
私達みんな日向のそばにいた


がらんどう からっとした空 茶道する


町並みにきみが夕日を差している


けろけろと帰る けろっとした顔で


僕らの指先で生きていた言葉
 ....
凩が机上に吹いて肌ざむい


プラネタリウムは地球で出来ている


お膳立てされ善い月に酔う宵よ


人の光 心は一人火を秘める
不幸中の幸い中の辛いこと


テレパシー 電信柱にシンパシー


曇天を飛んでん電動自転車で


ワンワンのお椀を追わんと終わんねぇ


{ルビ身体=しんたい}のなかの電気を消 ....
ワンワンと走る一月一日に


ドーナッツ どうなったって 遠い夏


ドレミは逸らし 奴隷の身はソラらしい


文末の先で生まれる未来の木
腕を伸ばして八月にふれて

燃えるようないかり
凍えるようなひかり
喜劇みたいな夕焼けへ溶け出す劇


どこにもない空を見上げる
腕はそこら中
肌に居た
まだ晴れることのない青空
 ....
ハスキー犬はスキーは好きなはずきっと


だんだんと温暖化しておったんか


思慕色の 脱字走った  呪い星
しぼいろのだつじはしつたのろいぼし


ご ご  にじゅうご
ご ろ ....
存在しない街で存在しない人が存在しないこと言う



本物の関西人が本物の完全無欠な愛を探した



幻聴と耳鳴りの境界線で飛んでいる蚊を追いかけている



「それは草」ばか ....
掛け替えのない欠け方に影がある


死に体の心自体を生かしたい


ひらいた傷口が傷を飲み込んだ


暗闇であなたがぼんやり光っている
雨の降らせ方を知らない
傘に不明な日々を暮らした
配ると組み立てたから
砂利のなかにしか居ないよ
祝っていた寝転がる
声凍えている同じ指で
外側に月夜を落とす動作たち
滔々と道徳を説くトークショー


温かい日差しが青く透き通る


すずしさにゆれる黄色い花の午後


水槽の赤い瞳にふれる指
生臭い未来と生乾きの過去。失っていく、生きていく牛。



この{ルビ詩=うた}が永遠に続けばいいと思ったこともあった気がする。



イリュージョンのようなイマジネーションが、イルカ ....
水宮うみ(877)
タイトル カテゴリ Point 日付
窓の心川柳3*22/3/5 18:58
船を漕ぐ川柳1*22/2/26 6:29
川柳2*22/2/23 10:41
春色の雨川柳3*22/2/18 17:57
歩道川柳1*22/2/17 16:31
未明川柳1*22/2/11 21:04
よいひかり川柳2*22/2/11 10:12
川柳2*22/2/9 10:09
あい言う縁を川柳1*22/2/6 16:27
引っ越し川柳1*22/2/4 21:01
宝石のように眠たい短歌7*22/2/3 20:34
純粋川柳2*22/2/2 16:51
なけなし川柳022/1/30 18:50
佇んでただ澄んでいた町灯り川柳1*22/1/27 17:23
流転川柳1*22/1/26 6:01
ソファー見れど川柳1+*22/1/25 13:42
揺らした夕焼け川柳3*22/1/20 13:29
天国川柳1*22/1/17 20:18
ではないけど川柳1*22/1/14 20:59
生きていた川柳2*22/1/11 21:59
机の下川柳022/1/10 17:29
充電式川柳1*22/1/5 13:34
一月一日川柳3*22/1/1 10:30
晴れない自由詩3*21/12/28 16:05
ワクワクは宇宙人川柳2*21/12/26 21:27
短歌2*21/12/25 16:33
月日川柳2*21/12/23 8:35
アメフラシ自由詩1*21/12/22 22:07
撃とうとする川柳3*21/12/15 23:33
影響く短歌3*21/12/5 21:52

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