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今日も同じ場所で立ち止まれば
聞こえて来る 母の明るい声

「あんたはヤクルトが大好きでね、
 お風呂上がりに必ず一本飲まないと寝てくれなかった。
 ある時買い置きがなくなっちゃった時があっ ....
夏にさよならを
今年は雨が連なりますね。雷師も人格が変わってきたようです。
と、お天気お姉さんが言っていました。
それはそれで構いません。
カレンダーを丸めたような手紙をバトンにして
 ....
なかなか膨らんでくれない風船に
飽きもせず息を吹き込み続ける
何処かに穴が開いているのを知りながら
滑稽な独り遊びを止めることが出来ない

春には妄想を咲かせて散らして
夏には傷痕を弄 ....
     花 ふりつみて

      若葉 ふり

       蛍 ふりやまず

     星 ふりそそぐ

      みのり ふりはじめ

       枯れ葉 ふりおわり ....
布団は ばあちゃんの香りがしている
少し脚が不自由だけど 元気で
働き者のばあちゃんが干しておいてくれた
布団は日向の香りが充満している


ばあちゃんは もう年だから
同じ話を ....
朝が訪れた廃墟の中で

瓦の絨毯を壊しながら

黒い土を掘り返した。

奥の押入れに眠ったまま

半分焼け落ちた赤表紙のアルバムでは

今しがた息を引き取った姉ちゃんが

飴 ....
時間が夢を裏切り揉めている 太陽は常に西の空へと往きますが
この地球上に立っていると
まるで停まっているようです

花はゆっくり開いてゆきますが
開花はまるで、魔法です

孤児を育てる里親さんは、言いました
「親 ....
金さえ愛さえ社会さえ

受け入れてくれるなら

いま吐き出した欲望は

我慢などしなくていい

切実な循環になるのだ


生命の維持や種の保存は

本能のまねをした観念なのだ ....
誰とも話さず蛍舞う畦道 病んだ子を抱いて薬師如来の前 大きく重くやわらかい
三角形のパンの塔を
月あかりの径に倒してゆく
眠りに至らぬ眠り気を
眠りはひとつ抱き寄せる



(ひとつ 嘘をついていますね)
はい パンの塔 ....
眠りの端を吸いつけるように
鳧(けり)が清らくついばみを走らせた

マディソンという街の
澄んだ蒼にきらめくのは
寝起きを押しのけた海兵隊の
ブルースが舞う

うえの空の快(こころよ) ....
ジョニーは知的障害者
ジョニーに務まる仕事なんて何もない
福祉で食ってるジョニーは大食い
ジョニーは家族の鼻つまみもの
ジョニーには友達なんかいない
そもそも会話が通じないから
だけれどジ ....
<ザ・ロング・アンド・ワインディング・ポエトリィ>


言葉はいつも
戸惑いながらやって来る
曲がりくねった道を通って
日常の生温い闇をすり抜けて

言葉はいつも
恥じらいながら ....
忘れられないのです
満月の夜に
海面が砂金のようでした
星々は だまって それを見守ってました

海蛍です

しずかに群れはじめ
そっと
この足首を
群れの真ん中に沈め
かるく  ....
指が忘れない電話番号現在使われておりません 私の長い名前を
思い出してください
雨が降り続く日に
倒された草花や
咲かずに腐る蕾の声が
聞こえた気がしたら

私の長い名前を
呟いてください
風が吹きやまぬ日に
ちぎれた花びら ....
せわしなく魂を洗う

生身のまんま立ち止まる

永久なる過去より聞いている

蝉の鳴く緑のほの暗さよ

ゆくりなく道を行く


遠く消えゆく波間に

空を見上げる

天使 ....
一般病室に引っ越して窓が明るい GIRAGIRA

あの頃の僕の瞳は
油の浮んだ水溜り
空も街も人も季節も
虹色に濁って見えた

今にも分解しそうな心を
繋ぎ止めていたのは
少し哀しい臭いのする
ギラギラ
 ....
「愛してる」と「大好き」を使わない恋文を要求されている 老眼の眼をほそめ、針に糸を通して、彼女が
器用な手つきで繕いものをしている。
ほつれた糸は無いもののように。
ただ、ひたすらに繕ってゆく。
それは家族や社会、そのいちぶとしての一本
の糸であ ....
気がつくと
外は明るくて
蝉が鳴いている

窓を開けると
空は白く
蝉の鳴き声は透き通っていた

外は明るく   太陽が見えない
鳴き声は聞こえ 蝉が見えない

感じているの ....
夜の{ルビ静寂=しじま}が
私を思考の世界へ誘う
仄暗い豆球がシーツの海を照らして
波打ち際には夜光虫のように
ラメ入りマニキュアが光るから

私の思考回路は小舟に乗って
大海原へと漕ぎ ....
きみの手を想う
華奢でちょっと小さめだった

骨折して松山の病院へいっしょに行ったときも
きみの身体の一部が壊れたことに
かなしみを覚えていた

きみの替わりに朝
新聞配達をやった
 ....
<カレンダ・メッセージ>
十一か月前に
落書きしたのは
十二月のカレンダの裏へ

何と書いたか
思い出せずに
痛痒の中で
きみと過ごす一年の終わり。








 ....
たとえるならば
    白のキャンバス
    ナイフでは出せない
    色もまばらな使い古しの筆
    なのに、赤だけが多く滲む油絵具

たとえるならば
    夢を追う事さえも
 ....
こころの透明な日に海がやってくる
あてどもない迷いに逢いにやってくるのだろうか

迎えるすべをしらない私はとおい砂浜で貝を観察したり
でも思い出に似た貝殻をさがしてみる

光沢を失った風景 ....
波打ち際

ビー玉大 小ジャリ拾う

口にふくむ


「私 見張り番をしたのよ」


「何の? なぜ?」


「砂泥棒の・・・コロッケを買うお金欲しかったの」
 ....
宣井龍人さんの自由詩おすすめリスト(2476)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ヤクルト- 夏美かを ...自由詩48*14-8-19
夏の消印- 朝焼彩茜 ...自由詩21*14-8-18
モドキ- nonya自由詩29*14-8-17
ふる人へ- 石田とわ自由詩11*14-8-16
盆帰り- 藤原絵理 ...自由詩914-8-15
焼跡- 梓ゆい自由詩1*14-8-15
時間が夢を裏切り揉めている- 北大路京 ...自由詩214-8-14
地球ノ時間__- 服部 剛自由詩11*14-8-14
真実- 吉岡ペペ ...自由詩614-8-14
誰とも話さず蛍舞う畦道- 北大路京 ...自由詩414-8-13
病んだ子を抱いて薬師如来の前- 北大路京 ...自由詩314-8-13
ノート(嘘と絵本)- 木立 悟自由詩614-8-13
自由によって運ばれてくる- 鳴々門  ...自由詩114-8-12
Johnny_B._Goode- 馬野ミキ自由詩614-8-12
ロックン・ポエム- nonya自由詩24*14-8-12
透明な月がのぼる場所- るるりら自由詩2314-8-12
指が忘れない電話番号現在使われておりません- 北大路京 ...自由詩714-8-11
私の長い名前を- Lucy自由詩14*14-8-11
ゆくりなく道を行く- 吉岡ペペ ...自由詩714-8-10
一般病室に引っ越して窓が明るい- 北大路京 ...自由詩614-8-10
八月の欠片- nonya自由詩25*14-8-9
「愛してる」と「大好き」を使わない恋文を要求されている- 北大路京 ...自由詩514-8-5
繕いもの- 川瀬杏香自由詩10*14-8-5
生きている途中で感じている- ichirou自由詩814-7-22
【_思考する夜に……_】- 泡沫恋歌自由詩15*14-7-21
- 梅昆布茶自由詩1914-7-20
不等号記号_など四篇- クナリ自由詩9*14-7-19
たとえるなら- 岸かの子自由詩2*14-7-15
- 梅昆布茶自由詩1914-7-11
潮(うしお)- 芦沢 恵自由詩23*14-7-11

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