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熱燗の、おちょこの横の
受け皿に
五匹のししゃもが銀の腹を並べ
口を開いて、反っている

いつか何処かで観たような
あれはピカソの絵だったろうか?
絶望を突き抜けてしまった人が
空を仰 ....
ソチ・オリンピックのテレビ中継で
上村愛子選手の姿を見て
ぐ…っと来た、僕は
少々涙腺を緩ませながら
隣に座る、妻に云った。

「攻めに攻め、金にも勝る、滑りかな」

数日後、シスター ....
釣り堀で釣りをするのがすきだ
どこへもいけない水の底で
大きな魚がひそんでいる

敵は慣れたもので
エサが沈んできてもあわてない
口先でふれては
はねかえる糸がエサを落とすのを待って
 ....
少女がしゃがみこんで
草むらを見ている

ふいに振り返り
その昔
あなたはわたしだったのと告げる

小さな瞳を通せば
草むらは森になり
水たまりは湖になり
その村の地下組織に住まう ....
サイドカーにまねきねこ もうただ怒ることはやめた
自分にも
他人にも
一時の感情で怒るのはただの急ブレーキだから

僕はもっと前に進みたい
いつもゆっくりアクセルを踏んでいたい
楽しくハンドルを回しながら
 ....
ぎゅんぎゅんと花々の茎と茎との間を抜けて、背丈よりも低い峠をいくつも越えて、あのランナーはわたし。ふくらはぎ縮み、ふともも縮み、南風燃え上がり、握りこぶしほどの小さな山をいくつも踏んで、森の奥のか .... 崩落したコンクリート構造物には異型鉄筋が露出し錆びついている
圧縮されたすべてのものがついに限界を迎え
一瞬にして広大な大気圏の天辺に分厚い雲が浮かび
ゆがんだ紫色の空間から雨が降り出した
得 ....
 今日の仕事(ある日の喫茶店)

午前中客が多かった
コ―ヒー20杯
ちょっとてんてこ舞い

午後は客が少なく
女の子の言うには
ある日の喫茶店という詩を作ったらと

帰り路は陽が ....
雨はなぜ私をすり抜けていくのか
そんなことを考えながら歩いている
死者を飛び越える猫のように
あるいは歩きはじめた老人のように
それは古寺へと続く苔生した山道であり
田植えが終わったばかりの ....
o

基本的に大雑把
でもそれもおおらかと許して
基本的に物は出しっぱなし
脱ぎっぱなしの靴下
ベッドの上には漫画が壁をつくる
机の上はいつだって戦争状態
でも案外物の位置は覚えている ....
道をほると
どんどんとほると
一体なにがあるのかとのぞきこんだ
黒々とした土の中に
なにがあるのかと期待した

ユンボでかきだされる黒い土は
内臓のようにみせてやっぱり土だった

そ ....
陽が暮れるまで
はしゃぎ続けた
今も空は茜色
孤独の中で

陽が暮れるまで
煌めき続けた
今も夢はあの彼方
孤独の中で

陽が暮れるまで
書き続けた
今も紙は白いまま
孤独の ....
こわくない
冬なので
こわくない
ビタミン剤あるから
ぜんぜんこわくない

花柄の靴したを
いつもばかにされても
構わないで履きつづけていた
ななちゃんは9歳だったのに
勇敢だ ....
猫が背伸びしてお迎えの時間 摂理という美の魅力によって
自然は不思議という概念を創造した

ある石は固く曲がることはない
ある石は蒟蒻のように柔らかく曲がる

甘い蜜でしたたかに誘う花もあれば
容赦なく殺す毒を持つ ....
猫背の猫、
あたらしいグランドピアノ
その黒鍵よりくろいひかり
猫の、目の、奥がものがたる
誰も見たことのない、できない
猫の詩、
白鍵を選び歩く
猫の、足の、裏がかなでる
雪より白い ....
あのねえ
ゴムが入っちゃったくらいで
いちいち来ないでくれない?

そんなの
指突っ込んで
摘み出しちゃえばいいのよ

どうせ いろいろやってんでしょ?
なーに ぶってんのよ
 ....
管だらけになって
生命維持装置をつけられて
何も言えなくなって
何も聞こえなくなって
なんともおもわなくなる
それが生きるということ
魚上氷
うおこおりをいづる


冷たい水底で
来る日も来る日も
あわぶくの羅列を眺めてきた

滞りがちな
私の中の遅い水は
妄想だけを鰓の内側に沈殿させた

待つのは慣れて ....
かがやく曇と
黙りこむ曇のはざまに置かれたひとつの皿に
荒れた虹の音が降り
非対称の笑みを咲かせる


人工の水 人工の光
すぎるものは皆 幽霊のように視線をそらし
何 ....
えらい人が笑ってない 「詩」は「言葉の寺」と書くので
玄関の戸を開いた
小さい「口」に
一度、私は入ります――

ふたたび{ルビ娑婆=しゃば}に出る時は
世界の総てが
「言葉の寺」の中に在るような
新たな目 ....
アナウンスが流れる

線路内に鹿が入り込んだため
列車は3分遅れて隣の駅を発車しました


その鹿はどうなったのだろう

寒いホームに
誰もが無言で
同じ方向をむいて並んでいる
 ....
野太い声が
きれいな顔の整った唇から出ていた。
好きじゃなかったので
特に気に留めもしなかった。
ただ名前だけはちょっとイケてた。

死か、生か。

踊るのもあたしは好きじゃなくて
 ....
もうすぐが長い 言葉の針に意図を通すのは難しい
何を繕うでもなく
きれいなシシュウを夢見ては
チクリチクリと傷つける日々


   《針子のトラ:2014年2月11日》
空もなく
風もなく
光もなく
雨も降らない
季節がない
そんなところに命があるのだろうか

あるよ。
声がした
家の建つ
ベタ基礎コンクリートで
固められた
土の中から
芽吹 ....
語弊があるような言い回しは避けて
誤解を生むような表現は消して

本当に伝えたいことだけを

傷つけないように
耳を傾けてもらえるように

心を開いてもらえるように

気分を損ねな ....
真冬の太陽がみえますか
季節外れは何処にでもやってくるもの
移り変わりを気にし過ぎてはいけません
星空は近いですね
朝がくれば部屋は暗く
引きこもりなら誰にも負けない自信
昨日誰かが笑 ....
イナエさんの自由詩おすすめリスト(3336)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ししゃも- 服部 剛自由詩21*14-2-20
選手宣誓ー或るスキーヤーの涙ー- 服部 剛自由詩6*14-2-20
泳げない魚- 朧月自由詩714-2-20
小さな村のお話- そらの珊 ...自由詩12*14-2-20
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リリカルシンキング- ichirou自由詩7*14-2-20
筋肉賛歌- 片野晃司自由詩714-2-20
- 山人自由詩6*14-2-19
_今日の仕事(4)- 生田 稔自由詩114-2-19
饒舌な散歩- 自由詩1014-2-19
o- itukamitanij ...自由詩2*14-2-19
ちきゅうの内臓- 朧月自由詩1014-2-19
陽が暮れた空- ムウ自由詩314-2-19
障子紙- はるな自由詩1014-2-18
猫が背伸びしてお迎えの時間- 北大路京 ...自由詩914-2-18
まろやかな不思議- ichirou自由詩11*14-2-17
猫の猫による猫のためのグランドピアノ- 左屋百色自由詩10*14-2-17
お譲ちゃん- 藤原絵理 ...自由詩1*14-2-17
生きるということ- うみこ自由詩3+*14-2-17
魚上氷- nonya自由詩22*14-2-17
傾滴路_Ⅱ- 木立 悟自由詩414-2-17
えらい人が笑ってない- 北大路京 ...自由詩614-2-17
「詩」__- 服部 剛自由詩3*14-2-16
鹿- Lucy自由詩26*14-2-16
ParaParaInferno- 佐々宝砂自由詩4+*14-2-16
もうすぐが長い- 北大路京 ...自由詩514-2-16
針子のトラ- ただのみ ...自由詩26*14-2-15
- そらの珊 ...自由詩15*14-2-15
本当のこと- Lucy自由詩20*14-2-15
雪を知らない子供たちに降る夢は- アラガイ ...自由詩7*14-2-15

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