散らかした記憶をかき集めるようにして
作った万華鏡を
揺さぶってできた小さな窓の中には
ゆるゆると回転する色彩
現実はいつも空回りしているから
わたしたちはいつも何かを求める
それは留 ....
ここは朝から雨だというのに
あなたのところは晴れている
ずいぶんと遠く離れてしまったね
愛とか恋とかばかじゃないのって
思っていたんだけど
わたし あなたに会いたいの
人なんか信じるに値しない生き物だし
わたしなんか信じてもらうに値しない人だけど
わたし あなたが好 ....
寄せても、返す気持ちは帰り道を知りませんでした
電車の窓
あなたの手のあたたかさは
窓とわたしの温度を簡単に上げます
ゆっくりと
眼下に広がる青を見ながら
あなたを盗み見るのだけれ ....
ナッツは苦手です
でもアーモンドだけは好きです
キャラメルも好きです
ヌガーも好きです
甘いものがとにかく好きです
子供の頃はゴーフルが好きでした
パパがどこかへ行くたびにお土産で買う ....
以前、ニフティの「現代詩フォーラム」で詩の素材についての話題がでたことがあって、「テレビかなにかで見たことあるようなものではなくて、自身の体験を昇華させたものじゃなくてはダメだよ」みたいな意見がで ....
僕らの旅は午後の教室から始まる
机の上ではまだら模様の教科書が青い空を目指し
ゆっくりと羽化している
君の強固な筆入れは中身がすべて行方知らずの風紋
象が踏んでも壊れないけど
涙の一 ....
絵の具みたいに
誰かの色と交じり合って 新しい自分になりたいの
明け方は2%のおさとうと君の寝息でできている青
これから一緒に食べる朝食は今までで一番美味しい予感
夜明けにふと起きてまた眠る前に君が言ったおはようございます
この黎明だ ....
遠い場所のあなたが
しあわせでありますように
桜を見送って
鯉のぼりを見送って
雨を待つふりで
見上げて
私がここにいること
この場所にいることを
あなたは
ずっと覚えて ....
雲が波なら
僕たちは深海魚だ
深く、深く、
差し伸べられた手も届かない場所で
温もりも知らずに
窒息している
月明かりは
マリンスノーに似ている
それはただの幻想で
本質は
....
もけはチェロのように鳴く。
もけはタンポポみたいに柔らかい。
もけはぷくぷくしていて、ぽこだ。
もけは時々すねる。
もけは時々おいたをする。
もけはいつも寂しがりやだ。
....
夕焼けを
見つめる君の瞳の中に
キラキラ光る泡粒みつけ
思わず飲み干したくなった
君の炭酸
僕には少し強すぎるけど
何を聞かれても
そうかい?なんて答えちゃう
僕を許してくださ ....
僕のことを知らない
あなたはきまって
この公園で昼食をとる
いつからか
それは僕の習慣にもなってしまい
僕のことを知らないあなたと
会話をすることもなく
この公園で昼食をとる
....
だけど君は駆けていったんだ
思い出の丘を、雲の影が滑る
丘の緑はかわることなく風に揺れ、
遥か彼方に、夏の海を臨んでいる
ごらん、あの細い坂道に
僕ら ....
木漏れ日を集めて羽織って一眠り
こんこんここん
こん
ここん
きつつきの木こりさん
心地よい音
ありがとう
見上げれば緑の空
茶色の絨毯
こんこんここん
こん
....
しりとりの ように終わって しまう恋。
黄色いタンポポ
綿毛になって
風に吹かれて
お空に昇り
雲の兄貴に
会いに行く
雲の兄貴は
花粉症
うっかり
うかうか
くしゃみして
可愛いタンポポ
吹き飛ばし
....
なんだかね
すべてがあたりまえでさ
あの銀色のスプーンだってぎらぎらしている
すぷうん なんてなまえのくせに
いきをしているんだ
白濁のレンズ越しに
煌 ....
細かにえぐられた容積を抱え込む椎の木立が潜熱としての意味を失う地点であてどなくさざ波は広がる。枝間からこぼれ落ちる木の葉ははじまりを告げる単音を虚空に受精させ大気がむららと熟するのを苔のように待つ。
....
地面に
落ちるまでの間
ずっと、
俺が
抱きしめてやる
花が咲き出しますと
わたしの中で
やさしいものたちが
皮膚を透して 蒸発していきます
それはわたしの 遠い方向の片側で
不細工であるけれど
組み立てられていくのです
そこにだけ 微か ....
雨。
月曜日はいつも雨。嘘、
でも雨が多い、
僕の黒いバイオリンケースが濡れるから。
黒くて安いケースに入ってるバイオリンも安っちい
先生のバイオリンはとてもいい音がした。
雨の日にい ....
どうしてもあなたを好きなのは
たぶん
あなたが振り向かないからだ
わたしでないほかの誰かと
わたしより
ずっとずっと豊かな会話を
だから
あなたは振り向かないけれど
わたしの
....
そう あの日
コーラを買いに出かけて
ほたるは いた
きよらかな
ちかすいみゃくが
わいているよと
またたきが
おしえてくれてるようだった
それからだ
僕は
思うんだ
ち ....
{引用=伝わらない色々を
伝えようとする色々でかきまぜれば
伝えたくてしかたがない}
口にすれば単純な言葉ほど
意味は遥かに広く遠く薄れて消えそうに思えて
やはり口にできない
人を ....
春を装ってあなたの溶けていく先は自由落下する崖のような場所
僕らはそこへ向けて、手を振る
気の済むまで落ちてから
何事も無かったかのように泳ぎ出すあなたを
僕らはただ、手を振るだけ
....
*バレリーナ
古びたオルゴールの蓋を開けると、バレリーナがくるくると踊りだす。
それから、名前を思い出せない曲がゆっくりと流れ出した。
黒猫は、もう随分前からくも ....
さかさまつげ と診断され
父に手をつないでもらって
眼科に通って いた頃
診察してくださった先生は
遠くをみつめなさい と言った
遠くの山の緑 遠くの景色を
とても 眼にいいか ....
私は
死につつあった
胸のあたりがすうすういった
テーブルの上に残されたファイルや
鳴りっぱなしの電話
葉子の顔は
私を覆ったままだ
....
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