その喧騒の中にあって、ミス・ブランチだけは異次元にひっそりと佇んでいる
ようだった。水槽の中で絶えずうごめいていて他のものはひたりと動くのを止
めている。彼女は金の魚ではないのに金魚という種類だ。 ....
胃のまんなかで
大きな足音がする
革靴に蛍光灯の色を
うつらせながら
足踏/トプトプ

胃のまんなかは
ずっと重くて
ずっと熱い
うんと胃を震わせて
追い出そうとしても
ステッキ ....
いちどでも
なんかしたことある人って
他人じゃないような
気がしませんか?
わたしはあかるい性格なので
兄弟もみな
仲良しです
  暖かな雨に追われて迷い込み君と出会った六月の町


  徒に花びら数え占った恋の行方を君も知らない


  花は花やがて綻び散るものの定めの前に花鋏有り


  裏庭でか ....
自転車にひょっとこ
荷台ボロボロ
俺、激しくペダル
自転車にひょっとこ
走れ
俺号
うおーっ、うおーっと雄叫び
おまえの背中が春に似ていて、俺
自転車にひょっとこ
泣けるねえ ....
出窓にならべた
傘や 飴玉や しおりや うた
降っていない あめは
わたしを抱きにくると約束して
まるでしらないものに
なった


いつも
泣いている人だけがかなしいのだと
笑 ....
{引用=花火が上がると 君が泣く

瞬間

いつか会えなかった誰かを
そこに見て
いつの日のでもない君は
ここにいて

手は繋いではいけない

誰もいない夏祭り
君が泣くから
 ....
たとえば 言葉で

たとえば 眼差しや微笑みで

きみとわたしが 交わしあうのは 波紋

それはあたかも 夢のように
けれど夢よりも息づくたしかさで

波紋は交わされる

たとえ ....
久々に会って酒飲んで
たくさん笑顔を見たと思ったら
やっぱりあなたは悲しい人でした

悲しい人は
お前にはこれがお似合いだと仕向けられたように
悲しい日々を送っています

なりふり構わ ....
終わりの時には
しっかりと眼を開けていたい
そこに見えるすべてを
記憶に焼き付けて行きたいから

おとといの午後
娘と二人で近所のスーパーに行って
お菓子売り場でかれこれ30分近く
ハ ....
僕らはいつまで子供でいるというのか
100メートル競争に出場したままゴールから帰って来ない少年
給食を食べ続けたまま昼休みの教室から帰って来ない少女
  
草原では僕の生家が新たな生家を産 ....
明日
一日だけ
生きる

いい訳を

今日
考えて
いる
斜体
滑空する
地平は沈黙したままの
全くの木蓮
光/グライド
焼けだされる
きれいな、
春を




{ルビ廻輪=くるま}の中で幸せだった
花の匂いがしていた
四方八方が ....
ときどきとても
愛を信じたくなるの
どうしても
信じたくなるの
夕方すぎ
薄闇のお庭
ブルーグレイの花びら
まるで浮いているみたい
何も信じていない
わたしの中に愛はあるかな
あな ....
現れては、消える
どこか遠い宇宙で
星がはじけるように、生まれるように
現れては、消える
深い
深いとだけ言える心の水面の縁に腰掛けて
切るようにしてつま先を遠くへと投げ込めば
それは確 ....
アンパンが転がっている
アスファルトに一つ
生きる術が転がっている
下り坂を
そいつは逃げるように加速して
俺も全速力で追っかけて
行く先から車が向かってきて
アンパンはくぐり抜けたが
 ....
また一つ
約束を破った

夕涼む縁側

うちわ

ねつ

におい

笑うしかないと
娘は知っている
言葉で武装してはならない
言葉を武器にしてはならない
争いは銃からではなく
言葉から始まることを知らなくてはならない

言葉で武装してはならない
言葉を武器にしてはならない
言葉の扱いが ....
一人で立っている
あなたは
吹きすさぶ風に向かい

横顔しか見えない
見せてはくれない

風があまりにも強いので
あなたは
目をしばたいていて

けれど
目を背けることはなく
 ....
あ、あー、あ。
ニューステージでは、悲しいこともあるよ。


雨振ればバラバラでもう元に戻せない、けれど今日、暗い夜の丸い月の射し込む光、そして負。ぼくらの足音はひどく響いて ....
山の端にさそり座一つずつ昇る
釣り針の尻尾が銀河を吊り上げる

文字盤を重ねて二つの柄杓時計
麦と真珠 腕をそらせて指ししめす

冠をひとに贈りたがったひと
冠をひとに贈りたかったひと
 ....
雑音まじりのレコードを絵にしたら
古いテレビの画像みたいになって
鳥と葉っぱの区別がつかなくなった
川べりを歩く ゆうぐれ

右の道が途切れると
橋をわたる
左の道が終わりそうになった ....
どこに
どこへ?
見あたらない確かなものって何?

環状線で、きた
絶望のままにか

よれよれのTシャツで
ふらふら歩く
悲惨の影も見当たらない曇り空の遠く
頬がピクピクけいれんす ....
百 かぞえるまで待ちなさいと
沈んでしまいそうな体が
それでも我慢できていたのは
逆に願いが無味乾燥していたからなのかもしれない


おぼつかない7歳の乗るブランコは
未来の重さを天秤で ....
遠吠えする犬と
ただそれを聞いているだけの空

消化しきれないメロディは
この地に降りて
雨に流され
水溜りとなる

雨傘を揺らして
男の子

長靴で踏みつける
その波紋
 ....
貴方の呼吸を妨(さまた)ぐことを
私は望まない
貴方が

私の為に
費やす時間を
私は考える

貴方が眠りたいなら
眠って欲しい
貴方が欲しいなら
求めて欲しい

私が
た ....
{引用=011:都}
ただここにいるんだよって告げたくて座標なき都さまようアネモネ


{引用=012:メガホン}
汗だくでパスワードはじくメガホンが甘い言葉は要りません、と夏


{ ....
横たえられた形状
地に跪いた線状

うつらうつらに落ちる陽の
ぽつりぽつりと残る様

工場のあかりが湖をバウンドしながら
少年の背中へと返っていきます
飛べない鶴をおりました
そこに ....
 さっきからおれは気が狂ってる
 生き抜くことしか考えつかない
 コップの底に残ってる最後の水を
 飲み干して
 ベッドで眠る
 カーテンを燃やし尽くす
 握りしめた太陽を ....
スーパーでも。
デパートでも。
コンビ二でも。

君が好きだったあの曲が
ゆうせんの他の曲に紛れて
普通に聞こえるようになるまで

僕は生きてやるんだ。

そう思って
玉葱を買う ....
望月 ゆきさんのおすすめリスト(3220)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
金魚すくわれ- からふ未詩・独白1305-5-13
胃のまんなか- 湾鶴自由詩405-5-13
人類皆兄弟- チアーヌ自由詩305-5-12
紫陽花ヶ丘- 嘉野千尋短歌16*05-5-12
自転車にひょっとこ- たもつ自由詩1705-5-12
しし- オオカミ自由詩205-5-11
花火/いつかの- 半知半能自由詩405-5-11
波紋を交わす- 塔野夏子自由詩5*05-5-11
お似合いの日々- 守山ダダ ...自由詩405-5-11
ジェイコブス・ラダー- 大覚アキ ...自由詩13*05-5-11
ファースト・キス- たもつ自由詩705-5-11
Excuse- 043BLUE自由詩405-5-11
リタルダント- サカナ自由詩10*05-5-10
窓の向こう- チアーヌ自由詩405-5-10
日々のゆらぎ- 霜天自由詩1105-5-10
アンパンと俺と- 守山ダダ ...自由詩605-5-10
ほたる- たもつ自由詩1405-5-10
武装放棄- いとう未詩・独白63*05-5-9
横顔は- ふるる自由詩13*05-5-9
ニューステージ- nm6自由詩905-5-9
立夏直前- 小池房枝俳句12*05-5-8
ゆうぐれの地図- キキ自由詩1305-5-8
寝息は立てない- 石川和広自由詩10*05-5-8
おねがいをしたころ- 祐伸自由詩205-5-8
6月- 大西 チ ...自由詩5*05-5-7
刹那- umineko自由詩4*05-5-7
題詠マラソン2005_011-020- 汐見ハル短歌305-5-7
自由への詩_3- 不老産兄 ...自由詩205-5-7
カスタム- カンチェ ...自由詩705-5-6
買い物- とうどう ...自由詩14*05-5-6

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