僕は荒んでいたんだ
何もかも
隠れてタバコ吸って
バレないのを面白がってた
高校生なのにね
君とテキトーなアパートの裏側に忍び込んでさ
アパートの住民に激怒されたね
タバコを ....
普通の内容の事なのに
あるいはそこまで大したことじゃないのに
あるいは責め立てるようなことじゃないのに
深刻な事みたいに話す人が嫌いだ
罪もない人に対して脅しているのと同じではないか
....
硝子の欠片ひとつひとつ拾っても粉々に砕けたパズルは元に戻らない
壊れた絆
傷痕に吹きつける風
虚しさが胸に込みあげる
精神(こころ)の弱さが僕を責めるから
うなだれるキモチが不安を掻 ....
なにやら
胸の奥が粟立って
仕方がないから
五月を
描こうと思った
ところが
緑の絵具を切らしていて
仕方がないから
青と黄の
絵具を混ぜてみたが
五月にはほど遠い
....
散歩うた
毎日は似ているようで違う日々人も変われば立場もかわる
速すぎる子らの足どり尋ねれば実験室を飛び越えて
慟哭はすまいと誓ったあの日より甲殻類の共食い始まり
気がつけ ....
五月は淋しい月
新緑の匂いに惑わされながらも
それらと一つになることのないジレンマ
暑くなり始めた気候に
責め立てられているような気分
五月蝿い虫どもがまとわりつく
ありえない煩わしさ
....
わたしが 一通り
手軽な
エクスタシーを
終えたあと
急に腹がへったので
回転寿司屋で真剣に
レーンと向き合ってみた。
『こりゃ、多様だわ』
とても、 覚えきれない ....
宿業を
背負い生まれた
我彼の身
今生で
結ばれ得ぬる定めなら
来世の邂逅
契る小指の
あかい
いと
過去世しがらむ
曼陀羅迷路
誓ひし花の
幽香たよりに
奥深く
響く音色 ....
あなたは間違った解釈に人を誘う
人に悪意を向ける
だから善意を持たれない
そのことに気づかない
あなたとは仕事ができない
あなたの講座を受講できない
あなたと時間を共にできない
....
細い月は
つややかにしろくひかる
両端はするどく研がれて
夜を切り裂く
しずかに
きれぎれてふってくる
夜の
はぎれ
地上の犬たちは
それらを
おもいおもいに選んで
てんでに ....
これは海の味がするな
どっかしった気がある星座
それともきのう
耳がひとつ、余る。
あまるみひとつ
つきをみにわたる墨で
かすむ おろか あかり
隙から。陽だまりエコー。
ぼたぼた ....
○「心臓」
心臓は夜も眠らない
起きて規則正しく動いている
ドクッドクッドクッドクッ┅┅┅
○「長寿」
*僕たちは薬によって生かされている
*僕たちは年金によって生かされている
*僕 ....
目が ふたつ
鼻が ひとつ
口が ひとつ
とても可愛い。
今までのいつよりも
今日の私はものごころがついていて
今日より明日
明日より明後日
日毎 呼吸が浅くなって
今までのいつよりも
今日の私はものごころがつ ....
君は爪を噛んで下を向く
白い時間が二人の間に流れてゆく
むなしく流れるジャズの調べ
僕は言葉を切り出す勇気も無く君を見つめるけれど
もうボクの事なんか君の瞳にも映らないんだ
明日になれば ....
つまらないのは
本当に頭のおかしな奴が
いないからだと思う
昔はほんの一握りだけど
確実にイカれた奴がいたもんだ
俺なんか無理しておかしな振りを
しているだけで
極めて真面目で知的な人間 ....
缶の底を
指の腹で
トーン…トン…
と叩いて
屋根に跨る
優しいあまおと…のリズムが
体温の熱い寒いという
中間地点の響きで、 聴こえた。
『きみは、別に、
僕じゃなくても ....
○「穴診療内科友の会」
この度
さんざん
人の悪口を言う会を結成いたしました
無料です
入会金もいりはせん
会の出入りも自由です
画面中央の穴へ向かって
気のすむまで
悪口をおっしゃ ....
白い牙を覗かせて、
獰猛なうねりが崩れ落ちる
老いた小舟は
海の奈落へ吸い込まれてゆく
ゴオオオーと大波は唸り、
水の壁をふたたび聳え立たせる
曇った空には、
騒ぎ啼く海鳥たちが浮か ....
ブーニンが
ブラウン管から姿を消して
ゴルビーが
民衆にもみくちゃにされていたころ
楽しい
未来の思い出話に
盛り上がる
クラスメイト達を
現実に引き戻す
チャイ ....
*1
もうすぐ四月が終わる。一ヶ月間、本当に鬱々していた。今も、見えるもの全てが眠たそうにとろんとしている。僕の視線は何もかもを仮死状態にしてしまう。ヘッドホンを付けて、空をぼんやり眺めている。中 ....
お花さんは
ただ 咲いてるだけ
「わたし、きれいでしょう?」
なんて
お花さんは言ってない
そこで咲いてる
「きれい」
私が思う
* * *
お花さ ....
握手をしたら
相手は刃物だった
血が流れても
誰も咎めやしない
悔しさだけが
胸に錆びつき
刃が冷んやりと
血の温度を下げていく
それでも信じたい
人のあたたかな掌
滲む血 ....
あめをくださる
あなたはさて
そこの街の
大概はてな、な、美を
どう捉えますかね
あめをくださるのは
もしかしたら
あなたとは全然違うかも
しれないよ
もしもしー
ではあと ....
◯おぼろん……
おはようございます。
今日も引き続き。昨日の流れで、「音楽と詩の言葉」とか、要約すればそんなふうになる流れでお話ししたいかなと。
で、例えばわたし、童謡の「かごめかご ....
「異世界への扉」
ガリレオを信じていた幽霊が
異世界への扉を開いたら
見事に恐竜の生きている世界!
過去と未来の違いなんてないんだよ
「センチピード」
それは細長い
むか ....
○「穴診療内科」
画面中央に大きなまるい穴が書いてあります
この穴へ向かって
「バカ!アホ!スケベ!ハゲオヤジ!クソガキ!死ね!」など
人に対して言えない言葉を
この穴へ向かって
気が ....
淡い水色がどこまでも広がる空は僕の心を呼び醒ます
思い出の欠片が瞬くたびに響く記憶
風に乗ってあの山を越えれば苦い感情もやがて甘美な詩となるのだろうか?
蒼い海を渡り君の住む街へと還ろう ....
輝いていた
満ち足りていた
知らぬ程に無垢だった
光が強ければ
闇は濃くなる。
そんな当たり前のこと
‘1+1’が
必ず‘2’には
ならないのと同じ。
蹴飛ばした石ころが ....
俺たちの時代を連呼する
前世代のゾンビと対峙して
赤ずきんは立ち尽くす
赤いケープ翻し
腐敗した風を避け
御伽話からリアリストへ
子供のお使いからは卒業
虚構の世界に鞭を振るい
....
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