雑草の中にまみえる私
誰かが足を止めるのを
待っているかのように
じっと雑草の隙間から
空を眺めて佇んでいた
こうしてしおれて行く
雑草にもなれずに地を
這う小さなロゼット葉

思い ....
人間の蛮行を悲しむのは
人間だけなのであろうか

諸々の神を世に送り出し
それを受け入れた者達は

神に事の真意を問い続け
贖罪の何たるかを尋ねて

今日もまた祈り続けては
神の悲 ....
透明なスカイブルーの球体を見ている

ダンテの「神曲」を思い浮かべながらそれをみている
スエデンボルグを思い出しながらそれをみている

実に苦しみという感情から考察へ考察から無への移行
更 ....
荒涼と風吹きすさぶ丘に立ち
肌打つ風さえ気付かずにいた

冷たい寒いとふるえを感じつ
次第に惹き込まれていく吾身

次第に何も感じなくなった時
雲はムーアを覆い私を覆った

荒涼 ....
時は過ぎた・・・

時代は移り行くとしみじみ感じ入る一瞬

孤独が波のように押し寄せた

「待てよ」

今が最高なのだ

私の最高の時代

私の最高の時は

今この瞬間にあ ....
そこここにある道はすべからく
茨が生えていたのだと知った時

それでもかまわずに歩き続けた
道には色々な茨が敷き詰められ

気が付かずに歩いていたけれど
つまづいて転んだ時に振り返る
 ....
あなたとの戯れに疲れ
白く塗りつぶされた心
もはや何人も入り込む
隙間さえなく息を潜む

生きた屍の日暮に一つ
許されているのは悶え
押し殺す声も言の葉も
漂う風さえ黙している

 ....
芽吹きの時が訪れ
そよ風が地を撫で
通り過ぎて行った

陽射しが強くなり
花々は入れかわり
息吹も鮮明な日々

嵐を受けては倒れ
ありのままの姿は
しなやかさを増し

野の花は ....
緑の葉先から一滴の雫が零れた
一滴の雫は私の腕に落ち壊れた
壊れないままの雫は葉先で揺れ
ぶら下がり地面に落ちて壊れた


私は頭上に雫になって落ちよう
雫のまま壊れず頭上に留まろう
 ....
訪れようとする今日の始まりに
カーテンレールの音で線をひく


薄明るい空はやがて明るい朝となる
ベランダ越しに徐に空を眺める毎日
朝方ろくじにカーテンを開けたとき
今日もいつもの一日が ....
通り過ぎる風のように
現れては去っていった
出会いと別れはいつも
風のようなものだから

嬉しい出会いにいつも
同時に訪れる不安感は
別れを予測し付き纏い
いつしか諦めとなった

 ....
夏来る心地よい風の中に身を任せ
巡る季節のように時が流れ過ぎた
歓びと哀しみが交差する日々にも
時を経ては鮮明に甦る自責と怒り

夏来る心地よい風の流れのままに
あの空の雲のように流れてみ ....
美しい曲が流れ引き寄せた

私の脳裡を回り取り囲んだ

曲が流れ込んでいる束の間

美しい旋律に乗り緩やかに

流され安らかに酔いしれた



流されるままに癒される心

 ....
鬱蒼とした森からようやく抜けたのに
まだまだ長い道が続いているかのよう
曲がっては曲がり1本の道だけなのに
この道はどこまで続いているのだろう

明けては暮れまた明けては暮れてゆき
誰一人 ....
眠れ眠れ愛しい子

海原に漂う船の上
船は揺れる揺り篭
仰向けに寝そべり
青い空を眺めては
転寝を呼び寄せた

眠れ眠れ愛しい子

程よい船の揺れは
母親の心地好い腕
温かさの ....
夕暮れが近づいて物悲しくなっていく
独り歩くこの道がとても寂しく感じる
広い道の人混みも細長い裏路地も同じ
ひしひしと心に沁み込んでくるものは
不条理と儚さ故の虚無感が唸っている


夕 ....
暖かな日差しを受けて
春爛漫の息吹を感じる
子供達の遊ぶ声が届く
大らかな芽吹きの声が
ここに春が来たことを
そよぐ風が告げている

悩み苦しみさえも嘘と
想える程暖かな陽射し
誰も ....
コツコツコツ深夜の足音
ゴソゴソゴソ深夜の物音

何をしているのだろうと
訝りつつ目覚めれば深夜

安眠を妨げる足音や物音
決まった時刻に乱される

ドアを開け見渡しながら
誰もい ....
 壁を見つめて壁に書いた
 壁に眼で書いているから
 誰も気が付かないだろう

 もうこの壁ともお別れだ
 明日は別の壁の前に居る
 じっと壁を見つめた日々

 壁の前に机を置いている ....
思考が止まる時私の頭上を時間だけが空回りしている
時間は止まっても自らの時間のみがストップするだけ

時は確実に先へ先へ前へ前へと自動的に移行している
時間は待ってはくれずお構いなく私を追い越 ....
暖かな春に胸が高鳴り
暖かな春に希望を見る

それはささやかなれど
生きる為の小さな期待

小さな期待は春と共に
躍動し息吹を謳歌する

先に見える期待は希望
小さな希望に近づいた ....
炬燵の上にはみかんの入ったざるが置いて在る
あたりまえのように炬燵に入り蜜柑の皮を剥く
子供の頃は至極あたりまえに蜜柑を食べたもの

蜜柑やりんごはいつも一箱ごとに八百屋さんが
届けてくれて ....
野辺に咲く花は彩りささやかな風に揺れていた
太陽の光を浴びたその場所は緑の芝生が敷かれ
青い空と白い雲が浮かび眩い光景に満ち溢れる

花園と小鳥と蝶と蜜蜂が飛びかい猫や犬と戯れ
時には小 ....
窓辺から春の風はまだ来ない
両開きの窓は閉じられたまま
白いカーテン越しに外を見る

春の風は春の香りを運ぶのだ
春の風は春の妖精が運ぶのだ
春の風は花の香りに満ち溢る

眩い光の十字 ....
低い雲が私を覆う度哀しみが私を覆う

あたかも行く末を暗示しているように

不安に苛まれる一時は得体の知れない

靄が私を取り囲み前面に立ちはだかる

私は顔を覆い蹲り今が去るのを待っ ....
孤独の足音が聴こえた
孤独は私を追いかける
私は後ろを振り向いて
あなたの来るのを待つ

孤独の息吹が聴こえた
孤独は私に息を吹いた
私は後ろを振り向かず
あなたの息吹を受ける

 ....
私の居る場所は此処にない

誰かが囁く此処ではないと

此処で無ければ何処だろう

私の居るべき彼の地は何処

誰かが囁き森と大河の傍を

私の脳裡に観せてくれた地

思い浮か ....
私は白馬に乗り風をきり野原を駆けている

白馬は翼を広げ天空へと舞い上がっていく


私は音楽を聴きながら幸せをかみしめよう

何を齷齪し何を不安がっているのだろうか


美に触れ ....
美しい音楽が流れた時、私の過去は蘇った
私の脳裡を揺さぶり私の心をも揺さぶった

蘇る過去を追いかけて遠い遠い記憶を探す
私は現から翻り遠い記憶を辿り追いかける

記憶の世界はとても淡い色 ....
生まれた日から神の計画はあったのだとして
生まれる前から神の計画の為に準備された人
時の時を経て夫々一人ひとりは生まれたのだ
としたら私の身体を貴方の為に肢体となって
お使い下さい私は何をすれ ....
tamami(65)
タイトル カテゴリ Point 日付
ロゼット・・・自由詩1115/2/27 12:38
嘆きの神・・・自由詩1015/2/5 11:58
浮遊・・・自由詩714/12/24 21:44
ムーア・・・自由詩514/12/13 1:56
グラデーション・・・自由詩414/10/6 17:08
野茨・・・自由詩614/9/3 20:36
エコー・・・自由詩714/8/16 1:09
野の花・・・自由詩914/8/7 23:14
雫の夢・・・自由詩1014/6/27 16:44
午前ろくじと午後ろくじ・・・自由詩414/6/25 14:37
出会いと別れ・・・自由詩714/6/13 4:38
威風堂々・・・自由詩614/5/31 4:49
ほんの少し・・・自由詩8+14/5/16 10:32
休息・・・自由詩914/5/13 3:50
青い小船・・・自由詩1014/5/7 23:23
挽歌・・・自由詩814/5/1 16:48
暖かな日差しに・・・自由詩1414/4/14 15:54
足音・・・自由詩1714/4/5 10:52
壁・・・自由詩1514/3/22 7:30
時の翼・・・自由詩7+14/3/12 10:06
暖かな春に・・・自由詩514/3/2 21:01
炬燵・・・自由詩1114/2/27 21:59
花園・・・自由詩1014/2/26 7:33
春は窓辺から・・・自由詩1014/2/12 18:54
哀しみのメロディー自由詩914/1/26 22:57
孤独の欠片・・・自由詩1114/1/21 17:43
流浪・・・自由詩814/1/13 17:35
幸せをかみしめて・・・自由詩1114/1/4 17:12
過去への扉・・・自由詩1113/12/30 23:31
神は何を賜うたか・・・自由詩1713/12/19 23:28

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