嘆きの神・・・
tamami

人間の蛮行を悲しむのは
人間だけなのであろうか

諸々の神を世に送り出し
それを受け入れた者達は

神に事の真意を問い続け
贖罪の何たるかを尋ねて

今日もまた祈り続けては
神の悲しみの声を聞いた

天の父なる神よ鎮め賜い
怒り悲しみを越えた時に

事の成行きの真なる意味
を心ある者に伝え賜わん

聞く耳を持たず目を閉じ
見ることをしない者達に

貴方の嘆きの声は届かず
今日もまた過ぎ去るのだ

聴けよ、見よ、神と語り
祈りて神意を聴くがよい

神は泣いている誰よりも
洪水のような涙を流して

神の愛を伝え続けている
神の親の愛の何たるかを

誰が誰に誰を通してか等
気付かれず降り注ぐのだ

報復は報復を生み歴史に
刻まれつつ愛を忘れ去る

愛せない者を愛する事は
人間に課せられた神の愛

悲嘆と絶望に追い込まれ
精神の放浪者の己がいる


自由詩 嘆きの神・・・ Copyright tamami 2015-02-05 11:58:55
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