野茨・・・
tamami

そこここにある道はすべからく
茨が生えていたのだと知った時

それでもかまわずに歩き続けた
道には色々な茨が敷き詰められ

気が付かずに歩いていたけれど
つまづいて転んだ時に振り返る

道路には色々な種類の茨があり
知らずに踏んで歩いていたのだ

その棘の深さも踏み方を知れば
痛さも感じなくなるのであろう

いつしか蓄積され私も知らずに
茨になっていたのかもしれない

茨を踏みながら蓄積された想い
この茨をなめらかにしたならば

茨はもはや茨でなくなるだろう
野茨が好きでも摘むのはよそう

野茨を観る度に胸に刺さった棘
を思い出して抜くのはやめよう

路の茨を踏んだ足の傷が痛む時
茨の棘と一緒に更に歩いて行く

そこここにある道はすべからく
茨が生えていたのだと知った時

それでも歩き続けて行くだろう
茨の棘を慈しみ痛みを知る為に


自由詩 野茨・・・ Copyright tamami 2014-09-03 20:36:40
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