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日本が軍隊を持つか否かの議論において、先進国の多くが軍隊を持っているのだから、日本も持つべきだ、という論があるのだが、それについて少し話しておきたい。
まずはじめに、日本は世界の防波堤で ....
偉大なもの。時間、鳴る体。体温,天気、あらゆる液体の性質。またいつの間にか伸びた髪の毛を黒く染めた。これはもしかしたらひとつの儀式のようなものかもしれない。酒好きの男に恋をしていた十八ヶ月のあいだ ....
「何をするでもなく、ただ、白紙を埋める。その作業に没頭したのは、どうしようもなく不安だったから。心の端から端まで、黒く、赤くして、なんでもいいから空虚の色を残すことがたまらなく嫌だったの。それをわ ....
昼間、つめたい雨がすこし降っていた。音もしないでしずかに、「長く」というかんじで降ってくる雨。
母親になった友人と、これから母親になる友人と、母親になる予定のない友人とわたしとで会った。生ま ....
安いワインに合うつまみばかりくわしい男のひとのことを好きだった。朝といっても良いくらいの深夜にいつもちがう場所でお酒を飲みながら、ぽつりとそういうことをつぶやくので一度など缶詰と大きなライターをコ ....
友人からのながい電話を受けていると、耳もとで言葉がばら、ばら、と雑音のように崩れていく。夜。夫は仕事のあとに飲み会があると連絡をくれた。冷めてしまったスープ、かたくなったパン。きのうやっと出してきた、 ....
冷めたコーヒーは苦い水であるからして不味いのは当たり前のことである。かといって大雨で増水したドブ川の匂いがするとなったら話は別だ。好奇心から、私は中に人差し指を沈めてぐるりとかき混ぜてみた。すると ....
ちいさながじゅまるの鉢植えを夫が買ってくれた。土曜日、駅のよこにある小さな、閉店間ぎわの花屋で。つめたくて、青い、「2」という数字がかたどられた陶器に入っている。
植物の方が、動物よりもなじ ....
キヨの彼女は料理が大好き。料理の隠し味は大きな愛よ、なんて言っちゃうもんだからキ
ヨはいっつもヤキモチ妬いちゃう。だからキヨは「そんなに料理のことが好きなんだったら
その刃こぼれした包丁に訊いて ....
人は、一生の内に、何度謝るのだろう。
謝罪と、謝礼、どちらの言葉を多く発するのだろう。
皮膚が盛り上がったまま元に戻らない左手首の傷跡を指して
主人が言った。
「君は確かに被害者だ ....
「趣味は何ですか?」と訊かれて、「詩を書くこと」と答えるのは難しい。なんだかものすごく恥ずかしいし、そもそもたぶん、詩を書くことは趣味なんかじゃないと思っているからだと思う、心のどこかで。
....
手がふれる、という覚悟と、手がふれた、という諦念の間には、ほんのわずかの隙間があって、わたしはだいたいそこいらへんに住んでいるのじゃないかと思う。わかっていながら、実在に達しない、その、なんとも。 ....
真夏だが雪の降る日である。こんな日に足湯へゆこうと誰ともなく言い出すのはしごく真っ当、ふだんは気難しい祖母までもが電話を寄越して「足湯かねこんな日は」とめずらしく意見をそろえてきている。
「冬の靴下 ....
夏休みでした。水族館へ連れて行ってもらい、夕食付きのホテルへ泊まった。
水族館では、いるかの跳ねるところと、くらげの展示と、あしかのショーの最中に、濡れたあしかの肌が、おどろくほどすべらかなさま ....
大嫌いだお前なんぞ。
生きていくのに邪魔な古傷があってだから俺は夏でも長袖で。そんでダンスをおどるんだ。あいつを殴るダンスを。ぶっ殺してやりたいよねー。「うぜえんだよ!」
足が痒いのでかいて ....
インド人形ってなに?
それを今から検証していこうと思います
一緒についてきてくださいね、はい
黒板を見てください
その時校庭では三組の女子、エリコさんが
両足をがっしりと開き腰を ....
わたしたちは誓いました。そこで
わたしははじめて誓いを立てました
(わたしはいつもそうです、「まさにそのとき」が来るまで、それが、いったい何なのか想像することもできない、そしてそれに立ち会 ....
大飯原発ゲート前を占拠した勇者たち。
出遅れて30日、23時から参加。
私は機動隊にかなりびびっていた。
反対の連呼、ダンスが楽しい。
その光景に涙が流れる。
涙を誘ったのは、 ....
泣いて泣いて目がでめきんみたくなってて洗面台で下着姿で意味不明なダンスを、原始的なダンスを、無言でダンッダンッダンッダンッダダッダッ…頭を振り乱して、揺さぶる。体重は思ったほど減ってなくて、戻りつつ ....
昨年の大震災以降の、日本における「共有化」というのか、共有観というのか、そういうものがちょっと異常になってきているように感じる。
あの日わたしは関西にいて、テレビがどのチャンネルもばたばたと ....
洋楽好きといっても、日本人である以上は、日本人である理由をどこかに隠しもっている日本人ばかりである。ブルースの影響が少しでもないと、結局は、洋楽であるとは言いきれはしないのだ。そんなふうに、多くの ....
まったくというほど、創作意欲が湧かないのである。
僕の書きものなんて、創作と呼べるほど大層なものでもないので、別に湧かなくたっていい、いやむしろ湧かないほうがいいぐらいに思われているのは分かって ....
半年ぶりにかえった家はおどろくほど暖かく(ガス・ストーブをいれたの、と母)、慣れない匂いがした。住人が減り、それとちょうど反比例するように増えていく飾られる写真。
ウエディング・ドレスを着る。い ....
ノエルギャラガーのアルバムを聴いて、寝た。喫茶店ではいつもこち亀を呼んでいる。ギターを弾く気力も最近はなくなっていた。俺にギターを弾く才能がないのはわかっていた。その音は、俺の感性からは遠かった。 ....
友達を失ったような気がする。僕は寂しかった。
外に出ては、時の流れの中から帰ってきた。
フランス。
その地平を思い出す。
あれは離着陸の時だった。
平面的な畑がどこまでも広がっていた。
....
空港を歩いて、異世界へ向かう僕。
黄色い、窓から見えていたはずの街に吸い込まれていく。
というのは嘘で、北駅にまずは向かった。
フランスは金がかかるね。
イタリアも例によらず。
僕はドミ ....
こちらへ住むようになって8ヵ月が経った、といえば、もう慣れて当たりまえだという頃だけれど、しかし昨年の9月頃まではまだここと、実家とを行き来していたから、じっさいに腰を落ち着けてからはやっと、3, ....
おとといの晩、列車をのりついで、姉がこちらへ来た。
電話が来たのが六時半で、その四時間あまりあとに明石のコンビニエンスストアで発見したとき、姉はおそらくいそがしく泣いたり、笑ったり、落ち込んだり ....
例えば、現代詩フォーラムを見ます。(当然、現代詩フォーラムは例です)
今日、たくさんの詩(まぁ「たくさん」なのかわかりませんが「たくさん」とします)がアップされます。
アップされた詩には、ポイント ....
「俺は自分が青や緑やとにかく寒色のものを着ると、ただ具合が悪そうな人に見えるということに十八歳になった日に思い知らされたんだよ。」
その日に赤いセーター二枚も買ったんだ。
十七歳も今思えば ....
まーつんさんの散文(批評随筆小説等)おすすめリスト
(159)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
防波堤の軍国論
-
小川 葉
散文(批評 ...
4*
13-1-12
12/30
-
はるな
散文(批評 ...
3
12-12-30
白紙の日記
-
御飯でき ...
散文(批評 ...
1
12-12-27
雨、犬、つむじ、台所のこと
-
はるな
散文(批評 ...
3
12-11-28
日曜日の夜
-
はるな
散文(批評 ...
3
12-11-18
カーペットのこと
-
はるな
散文(批評 ...
4
12-11-5
微睡みの後
-
御飯でき ...
散文(批評 ...
2*
12-10-18
がじゅまるのこと
-
はるな
散文(批評 ...
6
12-10-16
愛しあう人たち
-
御飯でき ...
散文(批評 ...
2
12-9-26
加害者と被害者
-
桐ヶ谷忍
散文(批評 ...
4
12-9-24
詩を書くということ
-
三田九郎
散文(批評 ...
6
12-9-20
届くとか届かないとかのこと
-
はるな
散文(批評 ...
8
12-9-11
真夏の雪、地蔵骨峠の夢
-
はるな
散文(批評 ...
3
12-9-4
8/14
-
はるな
散文(批評 ...
4
12-8-15
自殺依存
-
榊 慧
散文(批評 ...
1
12-7-17
告白
-
まきしむ
散文(批評 ...
3
12-7-9
6/16
-
はるな
散文(批評 ...
3
12-7-2
再稼働反対!
-
八男(は ...
散文(批評 ...
6*
12-7-1
栄螺が食べられない夜
-
榊 慧
散文(批評 ...
2
12-6-24
消えた電池のこと
-
はるな
散文(批評 ...
5
12-3-13
下痢になっては書けないから
-
番田
散文(批評 ...
1
12-3-9
僕のマスターベーション4
-
花形新次
散文(批評 ...
3
12-3-1
ガス・ストーブのこと
-
はるな
散文(批評 ...
4
12-2-22
つらつらと
-
番田
散文(批評 ...
2
12-2-13
2007年の罪
-
番田
散文(批評 ...
1
12-1-30
ある日のこと。
-
番田
散文(批評 ...
1
12-1-29
日記(/0115)
-
はるな
散文(批評 ...
4
12-1-16
おとといのこと
-
はるな
散文(批評 ...
5
12-1-10
詩のリミックスについてえええええええええええええええええええ ...
-
反現代死
散文(批評 ...
9+*
12-1-4
十八歳の犬
-
榊 慧
散文(批評 ...
12
12-1-3
1
2
3
4
5
6