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七十九歳になって
今日七十九歳になった。よく生きたものだと思う、というのも、身の回りの知人の次々と、訃報を聞く。とにかく来年の傘寿八十まではまずは死ぬまい.昔流行った歌を次から次とyoutub ....
退院の日は花冷えがした。うちにかえってきたら隣家の夫婦がやってきて、それから、いとしい宝籤は(宝籤は母と父が飼っている黒い犬だ)、尻尾を―先端だけがほんのわずかに白い尻尾―ちぎれそうに振って鳴いて ....
2014年一月某日、娘が去年一年間ほぼ毎日日記を書いたと言う。「へーすごいね」と褒めたあと、中学生は毎日日記に記すような出来事があるんだろうとなかばうらやましくなって聞くと「そんなわけないじゃん。な ....
年の末が迫る満月の夜の事。湖に一人、世を恨み、目の前に映る
美しき月を妬む病弱な青年がいた。細い身体に合わせたかのよう
に華奢なフレームをした眼鏡の鼻当てを、クイと指で動かして、
青年は前々から ....
2003年4月に今の形の現代詩フォーラムが稼働し始めてから、後3か月ちょっとで11年になります。
自分は2005年頃から参加させてもらっているのですが、
思わず「え?」と声に出してしまいそうになる ....
ことし一番の冷え込みでした、と滑舌のわるい男が喋っている。昨日と明日の気温や服装について話つづける。雲が、保存のわるい油絵みたいにばりばりにひびわれてそこから橙色がのぞいていて、電気を点けていない ....
宝籤はもうずいぶんりっぱな犬になった。しっぽのわずかな先と、胸もとと、それから腿のうしろにも毛羽立つような白い毛が生える、黒い犬だ。しっぽは太くてたっぷりしていて、よく動く。
雨のあがったきょう ....
私は、今とても腹が立っています。
とてもとても、腹が立っています。
どうしてだか、あなたにはわかりますか?
あなたはとても優しいし、心が広いし、我儘な私を全身で受け止めてくれる、 ....
「なあ、お前は知ってるか?
人間は自らの当たり前を正義と仮定し、それを侵すものを悪と定めていることを。
俺は知らなかったんだ。だっておかしいじゃないか。
当たり前を真っ向 ....
わたしはあたらしいブラジャーを買ったので、今日からつけることにしました。
今までは布切れがわたしの小さなおっぱいをあっぱくしていましたが、今日はなんだかよりそうように居てくれ ....
小さい時から、人の背中に蛇口が見えた。
それは、僕が小学校に上がるか上がらないかぐらいの頃だったと思う。
その日はとても暑くて、公園で一日中友達と駆け回って遊んだ僕は、夕方、皆が帰ってしま ....
僕は一応古書店主だが店舗はまだない これからできるかどうかも不明だ
でもどうせ店舗を構えるのだったら 居酒屋かコーヒーハウス ライブハウスとか併設したいもんだ
古道具屋もいいかな 俺に似合って ....
最近疲れがとれない。
なんだろうこの疲労感は?
運送業なので確かに休みの少ない職種ではある。
もともと凧みたいなフーテン振りで妻にも離縁された駄目男ではあるが
以前はもうちょっと覇気があっ ....
まず必要なことは残量を確認することだ。君はどこへ行くにも制限がかけられている。右(あるいは左)を向けば追い越していくものがある。後ろを向けば続くものもあるだろう。もしかしたら、周りには何もなく、君し ....
「かあさん、コンビ二で『レシートいりますか?』って言われたら
なんて答える?」
と中学生の娘が聞く。
「ふつーに『いりません』というかなあ」
と私は答えた。
「えっそうなん。私はどう ....
「ねぇ、この本の表紙知らない?」
彼女は読み終えた本をわたしに見せる。
その顔にはどうしてないのかわからない、不思議でならないと
いった表情がありありと浮か ....
もうすぐ年末だというのに、大掃除もせず日の当たるベッドで
丸まっている彼女は来年41になる。
わたしの年齢の2倍より多く、3倍には満たない想像のつかない歳である。
彼女の夫はさらに15歳年上 ....
北野武がカンヌやベネチア映画祭で評価される理由は、彼がフランス映画とイタリア映画をきちんとリスペクトした上で、オマージュしている作品を出品しているからだと聞いたことがある。
これは例えれ ....
吊るした鮟鱇の、ひとところに包丁を
入れると、ばさりとまとまって肉の落
ちる箇所がある。
「これで大分軽くなっただろう、あん
こうさん」
魚屋は、そう声をかけるようにしてい
る。
「 ....
ニシヒガシの親子は木の根っこにつかまってぶるぶると震えていました。
寒い、寒いよるです。
ニシヒガシの親子の薄灰色の毛は、どおん、という大砲の音が、木の根をつたってくるたびにかすかに立ち上がります ....
僕が思う現代詩と合唱の関係について(7)
僕の部では合唱曲を一から作り上げて行くとき、必ずと言っていいほど、最初の一週間は
絶対に苦労する。その曲が難しければ難しい程。
なぜなら ....
僕が思う現代詩と合唱の関係について(6)
さあ、いよいよである。
僕は(1)〜(5)までの間合唱と現代詩の僕がしる限りでの現状を書いてきた。その中では、
二者が抱える「偏見」という人 ....
僕が思う現代詩と合唱の関係について(5)
なぜ現代詩はその偏見を振り払うことが出来ないのか。
その理由を、僕はこう考えている。
一「学校教育の中で「詩」はゾンザイに扱われている」
....
バスはC県からT川を超えI県へと進むローカル路線バスだった。
俺はI県側にあるテレビ工場に勤めていたので、毎朝一時間に一本しかないバスに乗って通っていた。
工場に勤める人をはじめ、多くの人は自家用 ....
僕が思う現代詩と合唱の関係について(4)
「現代詩は存続の危機にある」
これは様々な詩投稿サイトや詩誌でここ十数年くらい前から騒がれていることだ。
例えば文学極道のコラムやその理念を ....
森の入口には、狐が腹這いになって寝そべっていた。
私が森に入ると同時に、狐は見えなくなったが、行く
先々で、炎のようなものが、私の周辺を漂っていた。
淡い狐色が、橙に染まっていったり ....
僕が思う現代詩と合唱の関係について(3)
(1)(2)は僕がこの文章を書こうと思うようになった動機について書いた。
そして、今回からいよいよ「関係」の部分について言及していこうと思う。 ....
僕が思う現代詩と合唱の関係について(2)
メビウスリング、文学極道、現代詩フォーラム、詩投稿for you、ネット詩MYDEAR・・・
主に僕が出会った今現在機能している詩投稿サイトで ....
先におことわりしておきますが、これは夢の話です。
夢に見た出来事なのに、本当にあったことのように胸に刺さって、忘れられないような夢を、時には見ることがあるでしょう。
特に寝覚めの一瞬前に見 ....
夜明け前の6時、トイレに行った凪は、喉もかわいていて、
台所にお茶を飲みに行った。
すると、カサカサカサカサと耳慣れた音が聞こえる。
ハッとしてリビングに飛び込むと、そこには大福がホタホタと歩い ....
まーつんさんの散文(批評随筆小説等)おすすめリスト
(159)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
七十九歳になって
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生田 稔
散文(批評 ...
7+
14-5-7
満足
-
はるな
散文(批評 ...
5
14-4-23
夜更けの紙相撲・2014.1.
-
そらの珊 ...
散文(批評 ...
8
14-1-31
「抱かれた月はちぎれて」
-
宇野康平
散文(批評 ...
2
13-12-25
もうすぐ現代詩フォーラムがができて11年経つという事実と11 ...
-
健
散文(批評 ...
11*
13-12-22
静かにしている
-
はるな
散文(批評 ...
3
13-11-14
10
-
はるな
散文(批評 ...
3
13-10-21
親愛なる_あなたへ
-
鵜飼千代 ...
散文(批評 ...
14*
13-10-7
どんてんのすゝめ
-
自転車に ...
散文(批評 ...
2
13-8-30
おぱんつのすゝめ
-
自転車に ...
散文(批評 ...
1
13-8-27
蛇口
-
時子
散文(批評 ...
3
13-8-10
古書店日記
-
梅昆布茶
散文(批評 ...
13*
13-7-13
ある親父の日記
-
梅昆布茶
散文(批評 ...
6
13-6-1
ガス欠
-
pur/cran
散文(批評 ...
2
13-4-19
『あっ』というクッションに似たもの
-
そらの珊 ...
散文(批評 ...
7
13-4-8
彼と彼女の本棚
-
石田とわ
散文(批評 ...
11*
13-4-8
彼と彼女の無口な食卓
-
石田とわ
散文(批評 ...
5*
13-4-5
芸術における閉鎖性についての論考
-
小川 葉
散文(批評 ...
1
13-2-20
朝の光景
-
オキ
散文(批評 ...
3
13-2-20
ニシヒガシと親子
-
はるな
散文(批評 ...
3
13-2-16
僕が思う現代詩と合唱の関係について(7)
-
赤青黄
散文(批評 ...
4*
13-2-16
僕が思う現代詩と合唱の関係について(6)
-
赤青黄
散文(批評 ...
1*
13-2-16
僕が思う現代詩と合唱の関係について(5)
-
赤青黄
散文(批評 ...
1*
13-2-16
僕のマスターベーション6
-
花形新次
散文(批評 ...
5
13-2-14
僕が思う現代詩と合唱の関係について(4)
-
赤青黄
散文(批評 ...
3*
13-2-14
狐火
-
オキ
散文(批評 ...
4
13-2-13
僕が思う現代詩と合唱の関係について(3)
-
赤青黄
散文(批評 ...
6*
13-2-11
僕が思う現代詩と合唱の関係について(2)
-
赤青黄
散文(批評 ...
2*
13-2-10
ある夢のお話し(エッセイ)
-
Lucy
散文(批評 ...
6*
13-1-26
怪奇_うさぎの大福大脱走
-
凪 ちひ ...
散文(批評 ...
3*
13-1-18
1
2
3
4
5
6