回転する空から
星がこぼれた夜

間違って少し失って
傷口がまた開いて


どうして人は
手を伸ばしても星は掴めないのに
大切な人の傷口に
ナイフを突き立てることはできるんだろう
 ....
繰り返す梅雨の憂い

水溜りに映るのは
また歪む空


さよならのかわりに
泥水を蹴り上げる


汚れても笑っていた
強くありたかった


暴れる水面に
反転する空
 ....
今日図書館で谷川俊太郎の『詩人の墓』を読んだ。
そうして大学時代谷川俊太郎を専攻していたというゼミの先生が、今の日本で詩だけで食べてゆけるのは谷川俊太郎一人だと言っていたのを、唐突に思い出したのであ ....
ごがつのかぜ、ごがつのかぜ、

さあ目を閉じて

さあ目を、

開いて

すー

はー

空から、山から、やってきて

ほほを撫でて


河童が顔を出して

また ....
{引用=

青い夜道

降りしきるものに
真紅がまじり

花片を踏みしめ近づく
白い脚先


冷たい絹に包まれた
やわらかな しなやかな
抱きしめても届かない身 ....
しゃりしゃり 音をたてて
ぼくらの素足は歩いてゆくから
つま先で輪を描いた。

どこからか流れ着いた
すかすかの
流木の端っこ「のぞいてごらん?」って
言うから 見てみたら
 ....
母が心を病んでいると医師に言われてからはや5年が過ぎようとしています。
その1年ほど前から軽うつと診断されて、薬を飲んでいたのですが、どうもこれは「アダルトチルドレン」とか「中年危機」の症状が強いと ....
ある日南のお日さまは
悲しいことを知りました
南の空のお日さまを
誰もみつめてくれぬこと

 ひとりぼっちの
 さみしさに
 3月4月と
 泣きぬれて
 それを慰む
 ひともなく… ....
蓋を開けたオルゴヲルの回転軸につかまって
羽の付いたお人形の足が
ルラルラ踊る


君に会いたくて
君に 会いたくてね
手を離して
一緒に飛んでしまいたい


箱の内側には白 ....
300円で借りられるコインロッカーの中に
入るだけ心を押し込んで
しっかりと鍵をかけたまま
私は逃げた

 一日目には300円
 二日目には3000円
 三日目には10000円……

 ....
  夜中に咲いている薔薇の下にはぶよぶよした肉塊があって
  その血を吸い上げながら花が咲いている。
  世の中にはオレンジや白の血の色をした生き物はいるが
  空のような青色の血をした生き物は ....
図書室で本を開くと
誰かの髪の毛がはさがっていた
細くて少し茶色がかった…
それは置き忘れられた誰かの遺伝子


合理化なんかが叫ばれて
背表紙の裏に潜んでいた
小さなカードがなくなっ ....
紡ぎ方を忘れた鳥は、手のひらに何を刻めばいいのか
温度差、呼吸の深い、遠い
渡ることの出来なくなってしまった彼らを
僕らは繋ぐことで
   (手のひらだったのか、どうか)
          ....
「あなたにしかできないことがあるので
 どうかいっしょにきてください」と

いきなり見知らぬ紳士に呼び止められた
物騒な犯罪やらも頭をかすめたけれど

「ほら あそこです いそいでください ....
原色の絵の具をぶちまける夢を見た
きっと誰かが
核ミサイルのスイッチを押したんだ

世界の半分がなくなって
月は毎日三日月だった
スライムみたいなアメーバみたいな
形状不確定な化け物が
 ....
正しさは必ずしも
ひとつではなく
考え方や感性の数だけ
存在していて
自分の思う正しさと
違うからといって
そのどちらかが間違い
とも言えない。
そして何が間違いかは
自分自身に対し ....
雨戸の端っこで
なめくじがはっている

何が悲しいのか
やっぱり泣いているみたいだ

今日はせっかくの晴れ
君もそんなに泣くのはおよしなさい

でも
葉っぱの裏でこそこそ泣くよりも ....
少女のユメは、こんな天気の良い日にピクニックに行くこと。

前の日の夜に仕込んだライ麦入りの食パンで作ったサンドイッチと。

朝に入れたミルクたっぷりのエスプレッソを持って。



 ....
「猫を探しています」

と書かれた手製のチラシが
郵便受けに入っていた

「名前 小太郎 茶虎 体重4kg」

茶虎の猫といったら
このあたりでも野良でたくさんいる
正直見つか ....
楽しいのと
楽しくないのは
たぶん同時にやってくる


表裏


くるんと回って
楽しいことが嫌になる


何やってんだよって
自己嫌悪
かっこ悪い
楽しいだけの
楽し ....
ミズキの花の咲くころとなりました。
山はすっかり初夏の様相で
合間合間に咲く藤が
いかにも淡く
涼しげです。

山がようやく
山らしくなる
今日
こうして筆をとりましたのは
以前あ ....
追い風が吹いて
帰り道

ポケットに手を入れて
どこに帰ろうか

遠くで
口笛が聞こえる

部屋では
猫が待っている
たぶん
窓際に座って
通りを見下ろして

新緑が
 ....
そよ風
ゆらゆら
揺れて

ハート
ゆらゆら
揺れて

あの子はきっと
今頃
泣いている

こころ
ゆらゆら
揺れて
小指をなくしてしまったのと
あなたは淋しそうに言う

けれどあなたの手には
たしかに五本の指が
すらりとあって

僕からみると
ほかの指より少し短いその指は
いちばん右といちばん ....
繋いでいたはずなのに
いつの間にか
いなくなっていた

誰かと影踏み遊び
また日が暮れて
皆はどこかへ帰ってゆくのに
僕だけ帰る場所がないよ

灯る家の明かりは
温かくて僕だけに冷 ....
満ちたりた日々は
僕を不安にさせる
永遠には続かないと
判っているから

大事にずっと抱えてきた器
今、そっと手を離すよ
落ちるまでの時間を距離を
心で計って深呼吸すれば
溢れてくる ....
瑠璃色の花瓶に
赤い花が咲いている

障子の向こうに人影が見える
声をかけようかと悩んでいるのか
不器用な人

すうっと
美味しそうなにおいに包まれて

くすぐったくて笑う

 ....
僕の目の前から
  背を向けて飛び立った天使は

 今どこを行くのだろう


行き先も告げず 僕を振り返りもせず
 ただひたすらに空だけ見つめて

僕にはただの青空にしか見えないけれ ....
柔らかにけぶる
薄紅の桜が散って
山はもう
青一色のパレット

あぜ道の黄が
私の目を焼いて
畑の菜の花は
もう直視に耐えない眩しさだ

圧倒される
やさしさのカケラもない季節
 ....
{引用=雪見大福サイズの

雪見大福みたいなうさぎたちに 羽がはえて

ぶーーーーん って

いっぱい空を飛んでる

なんだかあわててぶんぶんしているので

いっぴき 飛ぶうさぎを ....
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