君はもう忘れてしまった?
あの日 僕らが見た空の色
バイバイって別れたホーム
別々の電車の窓

見上げた同じ夕焼け
燃えるような赤い夕焼け

「見て 空がきれいだよ」って
二人同時に ....
駆け出したスニーカー
追うヒールの音が響く
誰にも内緒のまま
鬼ごっこをしていたんだ

肥大する想いは
そんなカゴじゃ囲えやしない
大事に育てた日々
かくれんぼはもう充分

 君の ....
少年Aは今日も何気なく日常を過ごす

背が高い
その高さがよく目立つ
少年曰く、遺伝らしい
家族で外に出歩けないとよく言っている
彼ひとりでも道行く人々が二回ほど彼をちら見するらしい

 ....
ゆっくりと
息を止めるように一日を仕舞う
箱の中のガラクタはいつも
明日になれば綺麗になっているから


ゆっくり、と
息を
ここ、に戻す
主のいなくなった
家の、傾き
通り沿い ....
いわれのない不安
水溜まりに滴が落ちるみたいに
広がってく


静かに


約束されていない将来に
気持ちはどうせ頼りない





音のない部屋 ....
無心でキャンバスに 筆をはしらせる貴方を
私はそっと見ていました
貴方に見つめられた林檎からは
つやつやとした淡い光と微かな香り
独占される幸福を身にまとい鮮やかに輝く

「終わったよ」 ....
おそらは一つしきゃないもので
しよがないから
うみだけ恋うた

うみはあんまりひろいので
しよがないから
そらだけ乞うた

ひとりじゃあんまりかなしいし
ひろけりゃよけいにさびしいし ....
  「愛あるいは天使のような」

どこまでも続くかのように広がる
白樺の森を抜けて 僕は行くよ


アナスタシア 揺り椅子で眠る
君の失った右足の膝下に
赤い 赤い 靴を置いた
は ....
都会の隅

ライオンが吠える

地響き

鳴り止まない豪雨にかき消されて

泣き出すテルテル坊主

薄い口紅で線を引く

とりとめもなく流れるメロディー

この光で走り出す ....
出来損ないの玩具でも
誰かに拾われて
笑顔にしてあげられたら
それだけで幸せだった

その後忘れ去られて
雨に曝されたとしても
あの一瞬の幸福を
思い出して壊れてゆける

軋む音  ....
遠く遥かな
おぼろ月
春の夜半なら
届くのか


一人で歩く
かえり道
ついてくるのは
おまえだけ
夜とおんなじ色の猫


うすぼんやりと
おぼろ月
猫とおんなじ
色の ....
この夏が終わるのもそう遠くはない、と
花火が打ち上げ終わった海にいる私

横たわる一メートルと五十センチあまりの生身
押し寄せる波に三十六度五分の生気は解放される

あれからどれぐらい経つ ....
台所に向かい、買ってきたばかりのコロッケを油槽に入れる。
油はねが怖くて身構えるが、コロッケも、油も、おとなしいものだった。
その代わり、ぷくぷくぷくぷくぷくと小さく水泡を立てた。
珍しいことも ....
「お早う御座います、お兄様」
内側で弟が目を覚ましました
外に出たいと心臓に針を刺します
「もう少し待って。あの木陰に行かせて」
傍から見れば奇怪な姿でしょう
何時から弟が
私の中に棲むよ ....
わたし、さかな

あなたの前では息もできない
それは言いすぎかもしれない

だけど夜になると
淋しさを呼吸するわたしは
誰でもない一匹のさかなになって

どこまでも
きっと、どこま ....
果てしない闇の中
なぐさめの月を抱く
その瞳に映す僕の罪は
笑うたび優しく刺さる抜けぬ棘

欲望は満たされることはなく
偽りのぬくもりは
終わったその瞬間から
この手の中から零れ
漆 ....
でんしん柱の先っちょに
ちゃっかり乗っかっている あおい

あしたデートしようね

待ち合わせは・・


あおい あおい たまり
あなたはギターじゃない

あなたはレコードじゃない

あなたは消しゴムじゃない

自分を傷付けないで

自分を責めたりしないで

その傷跡で悲しい気持ち
残さないで

どんな ....
ちっちゃなころに大切だったものが
いまになってちっぽけに思えてしまったら
きっとそれ以上に大切なものなんて見つけられない

  おもちゃ箱をひっくりかえして
  いろんな色のガラスのかけらを ....
{引用=




青い闇の水をたどって
近づいてくる
紅斑のある
白い身体

永く向き合ったまま
微かに身体を
揺らす貴女



 どうかこのまま…

 幸せすぎる ....
さようなら、
がこぼれたときに
ついた足跡が泣いている様で

ダンボールから、のぞく
空の目は
ただ無色の息を吐いていた



寄ってらっしゃい
見てらっしゃい

時間に置い ....
たとえば、薄い桃色のマニキュアを塗ったこと
たとえば、眼鏡を外してコンタクトにしたこと
たとえば、いつもより30分早く起きて髪の毛を巻いたこと
たとえば、スカートの丈を少しだけ短くしたこと
た ....
山の一番大きな木に
ホウセンカズラの灯が燈ったら
お祭の合図です。
各々この夏手に入れた
一等綺麗な思い出を持って
おいで下さい。
カササギのアオ爺が
その質に応じて石をくれます。

 ....
遠い日の君の面影は僕に何を
伝えているのかな僕にはわからない
最初から僕らが出逢ったことに
意味などないなんて言わないで

きっと側にいることがすべてではないけど
でも側にいるほど君は遠く ....
本屋へ行った帰り道
公園に入った

ぐるっと公園を囲んだ木が
濃い影を作っていて
意外に温度が低い
真夏の午後二時で
誰もいない
セミがやかましい

水飲み場のあたりは水びたしで
 ....
夏の影の一番濃い部分が
凝り固まったくらまとんぼを
幼子が追う
たやすくつまめる
その黒い羽


ねえあなた
一度手にして
満足したなら
はやいとこ
はなしておやりなさいな
で ....
流れるプール
もう何周目かわからない

浮き輪に乗っかって
ぷかぷかスイスイ
ゆらゆらぐるぐる

上を見れば
塗っちゃったみたいにはじからはじまで青い
自分の流れていくのと逆に雲が流 ....
心に出来たほんの少しの隙間

埋めようとして 快楽に身を任せ

自ら泥沼に足を突っ込んでる

そんな自分が悲しくて


寂しさっていうのは、暇があるからできるんだ。
何も考える余裕 ....
例えば今
狭くて暑い扇風機しかないような部屋で
洗濯物とかたくさん干してあって
薄暗いそんな部屋で

夢もない希望もない金もないでも

愛だけは確かにそこにあるような


そんな行 ....
何も終わらない
明日はつづいていく

あたしが目を閉じても

ありきたりな
表現しか出来ない

それでも何も生まれない
それでも何も消えない

だからあたしの瞼は
塞がれた ....
もこもこわたあめさんのおすすめリスト(888)
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アシタノコト- ひより自由詩4*08-8-18
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快楽- shion自由詩4*08-7-28
大学生だから- なづ自由詩5+08-7-27
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