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泣き顔が
僕の世間の片隅で
次第次第に数が増え
しかも奴らはでかい顔
僕の居場所を奪ってく
泣き顔が
僕の世間の真ん中で
どんどんどんどん数が増え
しかも奴らは湿っぽく
僕の顔も ....
‥などと言えば
マラドーナの疑惑のゴールだったり 至高の国宝工芸を造りだす人のことを指したりするわけだが
或る人によっては何やらよからぬ癖などを想像したりもして
ニヤリとするなんてこともある ....
野分も過ぎれば
盆水は枯れ
鬼灯なる火祭り朧
無月に揺れた
石蕗が送り火
窓/渋柿に染まり
偲ぶ風花
季節は移ろい
滞るままに
連おもう携帯の
いつか
あの山の ....
先週のきょうを思うと
じかんがとまる
からだがとまる
こころがとまる
ふたりがいとしすぎた
あの日をおぼえている
じかんがとまる
からだがとまる
こころ ....
星もなく
ふあんに耐えかね
肩にくいこむ夜をおろすと
知らない山のほうから遠吠えがきこえる
呼んでいる
/存在(たいしょう)ではない たしかに
よばれている
脳天から電光石火よびさまされ ....
{引用=
+
ぼくがはじめてきみになかだしをしたよる
ぼくのなかのぼくはほとんどしんだ
額からこぼれ落ちてくる
角を拾い集めて
....
疲弊して磨耗した声帯を誤魔化しながら必死で笑ってた
本当の言葉なんていつの間にか出なくなってたけど気づかない振りをしてた
いくつもの脳細胞が眠りこんでしまったこんな日には
疲弊して磨耗した水 ....
風のなかを
風になれない音がすぎる
到かない光が
夜を見ている
凍った川のむこう
動かない夜
音のいちばん熱いところ
炎の奥に鳴り響くもの
姿のうし ....
雨に流された街は、
洗礼を受け
軽妙なステップを踏む猫が
聞き覚えのある昔の歌を
口ずさんでいる
秋はもう病んでしまっていたのです
倒れたショウカセンは、
( どんな英語の綴り ....
天国にいってしまったら
天国から手紙は来ないから
せめてできることだけを
おぼえないとなあ
せいかつは強弱のヴォリュームでいきること
ときには手をぬく
つんのめるほど減り込まないよ ....
遠く時空を超えると
幼い君がいた
「おとーたん、どうじょ」
ぷつんと もいだ野紺菊を
ぷるぷるふるえる手で差し出す
薄紫の舌状花をつけた花
稲藁のにおいがする午後の柔らかい日差しの中
君 ....
断片的に腐敗してゆく
囚われの大地に
種子が落ちて芽吹き
雨が枯れようと
禍々しさのない陽に
両の手を広げ
受け入れる
知識を持たず
本性に従って生きるものたち
裸の木立 ....
ずっと寄りかかっていた
揺るぎない背もたれとして安心しきって
あなたが感じている重たさも
慈愛で受け入れて
融かしてくれているのだと思っていた
いま、青に導かれて去ろうとしている
....
響き
(響き)
朧夜が鳴いている
乳白の温もり
掌の母の心音
(迷い)
蝶に吸われて
ひらり
闇夜に零れる
(嘆き)
蓮の華 ....
女は
出会ったときから
過去の女だった
偶然が偶然をよび
不思議なリンクが
リンクをよび
過去を現在と錯覚させ
未来まで見せようとした
それ・・・
女の脳は過去し ....
{引用=
壊れてしまった
停留所で
細々と
息を潜めていた
寒さで
空気が張り詰めていた
吐く息が
白くなって
白くなった
僕らが想像していたよりも早く
バスは出てしまっ ....
文明の熱狂の皮の下で、いつでも戦争がにたりと舌
を出して笑っている。
*
たまの休みになると田畠さんは町を散歩するのが常
だ。そうしていつからか彼のお供を ....
真っ直ぐな道は歩きづらい
かと言って迷路みたいでも困るのだけど
適度に曲がりくねっていて
ちょうど昔ながらの畦道のように
赤い帽子によだれかけしたお地蔵さんが祀られているとか
時には肥だめみ ....
覚えていますか
あのぬいぐるみのこと
楽しく遊んだときも
喧嘩をして帰ったときも
眠くてぐずったときも
いつも一緒にいたぬいぐるみ
ふわふわしてた
笑ってくれた
話してくれた
....
岩場の上から禿鷹が笑ってぃやがる
(それみろ‥空ばかり見るから皆からはぐれちまったろう)
と
情けない
このぼろぼろな今の俺を見てくれよ
ただ野うさぎを追いかけてりゃよかった ....
うちが一度は惚れたあんたや
男やったら一生守ってみせて
彼女は、うちのダチやから
冬*
パチパチパチと雪が降って
コーラの缶を蹴ったら 少し上ではしけて
犬も猫も焼き鳥も みんな掘りごたつの中
人々のささめきだけが
しんと石ころになって 沈んだ
....
多くのスクウェアな図柄に囲まれて
負債を踏み倒しに行く
老獪な白熊一頭
笑顔には愛嬌
獲物を貪り喰らう凶暴さは健在
整った図柄の中央に
消えつつあるアルファベット
三 ....
どこからともなく
やってくる 小
鳥 たち
微睡む 夢 遥か
う
つ
つ
月桂樹の午後
翻したマントを縫う
からこるむ ....
親分が死んだ
翌日は
空がどんよりしずみこんでいて
さかんに落ちる公園の黄葉たちをみていた
車内の
十月
か。
なやまされていた
か。
....
掌に海がある
水平線のむこうから
海賊船がやってくる
わたしから大切な記憶を盗み
それで得た金で
毎晩酒を飲み騒いでるのだ
わたしは海に飛びこみたいけれど
この体から出ること ....
後ろから
脳を一撃された
と同時に
ウィルスも
身に入る
悪寒がはしり
発熱する
リンパはパンパンに腫れ
首から上ばかりが
熱い
ぐらぐらとしためまい
脳の中は
....
わたしへん
ものに執着しても
ちっともものと思っていないんです
はだかにしてとうめいにして
ギリギリの「アル」になるまで
投げて、こわして、きずつけて、ためします
それにくらべて
こ ....
カモミール
マロウブルー
手で揉んで
匂いを嗅ぐ
それでハーブティーを作って
窓辺を覆いつくしている
観葉植物に
光が射している
光
時間は
チクタクと流れる
もので ....
思い悩み
どうしても考えがまとまらないときは
一歩外に出て、深呼吸をしたらどうですか
この星は
内なる熱に悩まされ
運行の遅れをとても気にしていました
でも、やはり
一夜で辻褄を合せ ....
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