すべてのおすすめ
上司にこころを許してはならない
仕事ができる部下たちのそれが鉄則だ
仕事とは愛人のようなものだ
最愛を具現化した愛人のようなものだ
愛人の白い肉を
部下にたわめられて ....
革命的な言葉を口にしながら
麦わら帽子の海賊たちが船出する
追い風 あふれる秋色の陽光
夏をふりかえらない はしゃぎ声に
バルーンの剣を空に 掲げ、
略奪のためでも
自己の利益の ....
愛してるとか
愛してないとかじゃなく
君のことを想っていたいんだ
僕の幸せのために
君の幸せを願う
勝手過ぎる夢見人さ
君が知ったら笑うかな
それとも軽蔑するかな
君はさざ ....
捜してきます と書いたメモを
台所に置いて 家を出た 午前三時
まだ 真っ暗な道をひたすら運転する
公園 飲み屋のある所 よくわからない道
夫が 電話のひとつもよこさないで
友達と飲んで ....
公園の緑に
ふたり
ねころがって
ぼーっと
空をみている
風が髪をゆらしてく
小指と小指をからめて
お互いの体温を
すこしだけ
感じている
あたしは
コットン ....
ススキの穂の群れの中でキスをしました
高く澄んだ青い空が見えました
ここは心の中にしまっておくための
誰にも邪魔されない場所だから
あなたとわたしは幸せでした
サワサワと穂が揺れて包むものだ ....
近しい言霊が
電気になってやってくる
時々、感電するので浮かれていると
まっ黒こげに・・
とほほ
で
途方にくれまして
....
風がずいぶん涼しくなってきました
青い空に
白い月が出ていて
どうして、涙が流れそうになってしまったのでしょう
よその家から漂ってくるカレーの匂い
僕は心の中の
小さな茶の間を思い浮かべて ....
朝のうちに
小さな未来を想って
二段重ねの
小さな容器を
すきまなく埋めていく
もう何も
いらないと思っていたけど
やっぱり同じに
朝はきて
そんな莫大なものに
途方にくれ ....
積雪33センチ
暗くて 深くて 果てしなかった
日々の分量
自分の重さ
怖くて 遠くて まぶしかった
臨月でお腹の大きい妻が呼んでいる。
僕はいつもの公園で二日酔いの頭を抱えながら、
三歳の息子と遊んでいる。
繰り返し繰り返し
同じ砂山を作っては壊し作っては壊し、
何回作っても彼の作 ....
僕は何のために
生まれたのでしょうか
僕はここで果たすべき役割は
なんでしょうか
わからないままに
僕はいまあなたの墓の前にやってきました
爽快な空の下
あなたがいたこと
....
最期の窓に
しがみついたのは明け方でした
白々ともせず
空は夜に 漂っていました
こぼれていった 麦茶が目に痛く
はじまりの合図を聞いたのでした
冷たい枠を蹴って
....
現在と
過去と
未来は
点のようでいて
じつは
球体の円周のよう
ではないだろうか
過去には生きられないが
過去は現在に続き
現在は
未来とつながっている
今を
....
夕暮れの道場に電球が光る
入口の傍らに鉢植えの赤い薔薇の花
母と一緒になって道場を覗く
柔道着を着た大人と子どもたちが
笑顔で挨拶する
その中にキツネの目をした小学校の同級生がいる
見つか ....
100914
あの
おのが
おののき
おとがい
おののき
お買いになった
音の
整列
映写機がコトコトカタカタ光が漏れる
微 ....
とめどなくながれるきせつに
おぼれてしまいそうになります
しずむこともできず
おなじようにもてあそばれるこいしに
うたれてはあざがふえていくのです
水面に浮かべた
ティッシュペ ....
あたしたちには今と過去しかないね
だから20XX年、あたしたちのとなりに
あたしたちがいるのかどうかの話をして
おんなはいつもさいごにそう言った
おれはそのときわかったんだ
....
手さえ握られたことないのに
あれは高校二年生の今頃だったか
「あの子ってやりまんらしいよ」
そんなあらぬ噂を言いふらされたことがある
誰かしら噂になっているなと感づいていたけど
まさ ....
歩き疲れて立ち止まる
道に雨が降り出して
静かに静かに降り出して
道に輝く石畳
次第に次第に濡れてくる
並木の青いプラタナス
静かに静かに濡れてくる
歯を食いしばり空を見る
見 ....
居酒屋の深夜2時
バイト上がった後の
30や19や27の
集まりに わたくし15
参戦して おっきくなるため
副流煙 お腹 ....
お休み、白い夢
あまい音楽のなかで
呼び出しのベルがどこまでも続いている
ぼくは、ねざめの黒い籠に
人びとが起きていくのを聴く
沈み込む星の胎と
平衡にあなたがほほえんでくれる
光の進む ....
宇宙はぼくらを試すことがない
あらゆる事象は試練などではない
この愛をつづかせようとすることに
なにかひとつ肯定的なものさえあれば
たとえばそう
風わたる空に揺れる
....
ひみつにしたい約束を
空に隠そう
星と星の間にあずけてゆく
どうしたの ってきかない
あなたの後ろ
黙って歩いて ふふ と笑う
増えるひみつの数だけ
ウタガイをもつものと
決め ....
このようにして柱を亡くした母屋は壊れてゆきます
「‥他に頼れないから」ねと、脛を齧り続けるあなたは邪魔者扱いになるだけてすよ
(屋根瓦でも直しますか ?)これも、 実は彼自身たてま ....
もうすぐ キミの誕生日
あたしはその日 ひとりキミの誕生を
祝います
プレゼント選びは苦手だから
小さなショートケーキとビールでね
タイムの香りにつつまれて
キミの写真を横に
....
あんたはカスカス
うちはスカスカ
ふたりそろおて、ほな、さいなら
あなたはいつも
ことば
そのもの
あ・う・んの息が
僕の水晶体を潜り抜け
脳髄でぱっちり点滅する
あなたといつも
ことば
戯れてごろごろ
猫じゃらしであやしたあとで
バケツ ....
蒸気機関車の車窓から
景色が後方へ飛んで行く
山は碧から朱に変わっており、
山肌には不気味な道が這い回る。
しゅっしゅらしゅっしゅっしゅ
しゅっしゅらしゅっしゅしゅっしゅらしゅっしゅ
....
オタマジャクシが
ぼくのまぶたの裏側に棲みついてしまった
けれど、だれからもみえない
ぼくにも
影の輪郭しかみえないが
たしかに棲みついて動きまわっている
....
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