すべてのおすすめ
遠い天体から
ひかりが届いている
それはぼくから見れば
永遠と
言ってしまいたくなる距離だった
そんなに離れていても
引力など働いているのだろうか
....
{引用=
優しく笑って
優しく微笑んで
優しく黒ずんで
まるでレーズンバターみたいに
※
詩を口にすると
表面がはがれていく
※
薄いコーティングを
誰のためにした ....
幸せなら屁をならそう
幸せなら屁をならそう
できるかぎり
大きな音の
強烈な臭いの
幸せ感たっぷりの屁をならそう
そして
みんなに屁を嗅がそう
不幸せなら屁はやめよう
不幸せなら屁は ....
{引用=
カーテン越しの
やわらかな陽光が
目蓋に染み込んで
僕はしあわせに泣く
夜は明けたというのに
どうしてこんなにも
かなしいのだろう
ラベンダー色した夢の輝きを
1秒 ....
1.c4
跳ね上がり
1...e5
勇み立つ
戦場を舞う兵士たちのうた
2.g3 d6 3.Bg2 g6 4. ....
眠れないとあなたが泣くから
夜の外を探しにゆく
たらりと垂れた夜の糸口が
あるはずだからそれを探しにゆく
ほんとうはあなたのそばにいたくないから
せっぱつまった顔で でてきただけ
せめ ....
ビルの間に光る雷(いかずち)を
線路脇のすえた場所から
小便と浮浪の徒の
臭いに包まれ眺める
汗まみれのTシャツに
作業ズボンの私
人の浮き沈み
....
俺がキスしたことが有るのは
●ちゃんと●ちゃんの二人だけ
あとは名も無い娼婦たち
もくもく煙草を焚いている
その煙は天まで届く
帰ってゆく友人たちの姿を追いながら
よだかは鳴いている
....
巨きすぎる絵を
照らす拍手
また
照らす拍手
葉の影が
頬から動かない
音なでる指
なでる指
縦の水に沿い
三つの魂が立っている
渦の音 見えぬ ....
隊列からはぐれてもう一週間
伍長は毎夜、水面に映る星空を眺めている
炸裂した散弾のようなそれは、湖の底から仄かに浮かび上がってくるように見える
頭をかすめるのは去年のポークチョップのこと
半年 ....
過ぎてゆくからいいんです 春
巡ってゆくからあるんです 風
またくる季節とおもうのですか
君に触れた景色
流れてゆくからあるのです 時
掴まえないからいいんです 夢
も一度見えるとおも ....
公共性のない才能と
正解を欲しがる幼稚性
そのどちらもが
渦になれないおまえら液体だ
いちからじゅうまで
そんなんじゃいやなら
おまえらの惨めさにおれは蓋などしない ....
{引用=
うわの空に舞う花弁を掴もうとして距離を見誤る春愁の日
性別なんて窮屈すぎて息が詰まりそうだった
黄昏色の溜息を煙草の煙と一緒に吐き出して
トイ ....
あなたをソファーに後ろ向きでお尻をこっちに突き出す格好で座らせたまま冷蔵庫からよく冷えた発泡酒500mlを取り出してあなたのところへ戻りパンティーをスルスルと滑らすように脱がせ先ずはツルンとした臀部を ....
あなたには障害といわれるものがあって
そのことで私はあなたを見るとき
少しの躊躇を憶えるけれど
あきらめない
わすれない
そうあなたが書いた決意が
しろい紙にかいてはってあった ....
いつまでも散らない桜があったとして
僕らは愛を永遠に誓えるの?
一瞬で散る桜があったとして
僕らはずっとそれを覚えてるの?
自分勝手な理想を常に
自然に求めすぎです
そんなあな ....
家庭教師のセンセイは
教科書切って細くして
社会をぐるぐるまきにしろという
仕方が無いから指先でチョキチョキ切っておりました
ノオトの端でぴっちりと指の先端切れたから
あかあい血がにじん ....
{引用=
のそり。枝垂れすぎた桜が、穴開きブロック塀の上を跨ぐようにして、地面に口づけをしている。ような格好で、あたしの方にお辞儀をしている。薄桃色の、明るい、花色。雨上がりの陽に触れてそれは、どこ ....
しあわせな
人が書く詩は
どことなくわかる
役に立たないことを
知ってるから
しあわせな
人が書く詩は
少しだけせつない
たりないものが
少しだけ
残ってしまう ....
{引用=
真夜中の公園で素っ裸のオヤジに首輪付けて散歩させてる
あれは昼間お料理教室で一緒だった清楚なあのオンナノコ
マルキ・ド・サドって名前だけは作家気取りの性癖異常者
僕は夕暮れの公園 ....
湯上りの
弛緩したからだを
鏡で見て
ふと気づく
以前より
陰嚢の位置が低い
このぶんだと
アメリカンクラッカーが
できる日も近い
痛いだろうけれど
魚のような
布のような
白湯ひとつ飲み
眠りは消える
父が笑う 亡霊が笑う
見知らぬ女
洪水の街に
浮かぶ車椅子
右肩を軸に
部屋は回る
水 ....
帰宅して
テレビを点けると
職場の人たちがいた
今日の忙しさを
器用な言葉で
楽し気に話している
着替えながら
会話に耳を傾ける
笑っても
話しかけても
彼らに ....
涙を流し
目をこする
影のかたちは
去る季節への敬礼なのだ
無数に下りる遮断機を
無数に無数に越えてゆく音
額が受け継ぐ花なのだ
光の川を渡れずに
ひと ....
きみは涙をなしながらつぶやく
『変よね。悲しいときに、目から液体が出るなんて』
ぼくは
そうだね、
といいながらきみのかみをすいた
きみは涙にぬれたま ....
積年の黒くかびた墓を
新しく建て直すために
取り出された骨壷
つるりとした陶磁の表面は
寒々しく
気を抜くと体温を吸い取られそうで
鳥肌が立つ
生きていた頃よりも
死後の青みが ....
なにも持たずに生まれました
未来さえ
約束されずに
ほしくてほしくて泣きました
与えられると信じて
母でしょうか
父でしょうか
私を創ったひとは
私を抱いたでしょうか
夢をみ ....
〜1番〜
立ちっぱなし
満員電車に負けた
いえ、3階にあるオフィスの
上り下りに負けた
右ひざがイカれた
きっと左ひざももうすぐね
必死になって
ダイエットに励んで
....
うそになる
うそにならないように
きもちをつたえると
うそになる
ほしいものは
ほしいとつたえないと
うそになる
うそにならないと
みんなどっかへ
どっかへいってしまう
うそになら ....
夜遅く 家に帰る
澄んだ夜空 揺れる花々
風を切って 月に話しかける
猫が鳴いてる部屋に着く
鍵を開ける カチャリと響いた
隣の部屋にも 上下の住人にも
わかるくらいに静かに響 ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16