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ありがとうと
いう気持ちになって
流れる涙は自分の
汚れをとる
空気に蒸発して
生命をけずる
それが宿命ならかまわない
どんなことをいったって
突然わかるの
ありがとうといいたくなる ....
うちの近所に
知的障害者の施設ができるときいて
みんな反対した
知的障害の姉をもつ私は怒った

うちの近所に
性犯罪の過去をもつ人がもどってくるときいて
私はいやだとおもった

抱き ....
優しくなんかしないよ
それは罪だから

桜は
背中を伸ばして咲くの

ふわりと
散るときも
涙なんか流さない

胸にいっぱいの
悲しみを秘めて
くるりくるり舞う
蝶々みたいに ....
この桜は
雨に濡れているだけ
はるかの地で
咲かなかった仲間を
忍んではいない
感じてはいない

そうだよね と
目で触れる私に
ふぁさりと首を振る
風がこたえたのか
雫は球にな ....
ほんとはね
で始まる話しは
電車が通過する風にとぎれた

あれって枯れてるのかな
ホームの外側の木を指す

一瞬
春の景色がふたりを包むから
黙って乗り込む

同じむきにゆられて ....
母は酔って
元恋人に
生まれ変わったら結婚してといった
私の目の前で

かわいそうだから早くしんじゃえ
私はほんとうにそう思った
母の願いを叶えたくなった

母は まるきり弱い女にみ ....
母は黙って
何層もの小さなレースを
縫い付けていた
私たちの家庭に

あらゆる窓が
母のつくったレースで埋め尽くされても
黙って縫い続けた
私たちを見ずに

母は
母であり続け
 ....
私は私の言葉を
細く細く出し続ける
水の中で吐く呼吸のように
みえない泡になってゆく

はじけたとき
はじけぬまま
あなたはなにかを感じるでしょう

たとえ
目をそらされたとしても ....
低迷線をたどっていきつく先は壁
そうしたら垂直に昇ってゆこう
横のままなら低迷でないから
いつのまにかの上昇線

また壁

真逆の心理の状態は
笑えるものだと思うのです

頭から垂 ....
私がおかあさんというとあなたのことなんだけど
あなたはいつからかおかあさんだけではなくなった
ずっとはじめのほうからあなたはおかあさんとしての
ぶぶんが少なかったようにおもう

おとうさんと ....
さみしがるのをやめにする
悲しんでばかりで雨がやまないから
しとしとしとしと空が暗いから

泣いてしまうのをやめにする
このままいくと目がとけて
海に流れてしまうから

あちらのほうか ....
どこにありますかあなたの心
脈打つ流れが心です

真っ暗な空に小さな指輪
のような星がひとつ
だれかの期待みたいな
小さな星がひとつ

失敗の歩に迷い
人の目に切り裂かれながら
ふ ....
君は僕に言った
歩くことには無駄なんてないと
僕は信じた
君を信じた

僕らが歩くこの道には
明日なんて記録はまだおちてはいない

言い逃れできない事実たちが
僕らの肩にまた 手を置 ....
指先よりも遠い空
青い姿で広々と
全部包んでくれそうだから
甘えた声を出しました

横切ってゆく白い猫
ちらりと横目で振り返り
しっぽをつんっと尖らせました

お前なんかは相手にされ ....
当たり前のことを
当たり前にやるのが
当たり前な人間だとしたら
当たり前なことを
当たり前にやれない
私という人間は ヒトではないのかな

認めたくないけど そうなのかもしれ ....
雨の日の傘 最近は黒が多い気がするが
むしろささない人の群れの中
溶け込んでいるか不安な私

濡れて歩く自信がないので
傘さして 肩をすくめて歩きます
ななめに顔を隠しながら
午後まで続 ....
嘘をついてもいい気がします
音の無い夜
もちろん嘘はいけないことで
許さないでください

ちゃんと優しく騙しますから
騙されてみてください
罰なら明日の朝日の中で受けようと思います

 ....
雨がずっと降ってるから
詩なんて浮かばないんだよ
こんな夜は言葉だって
しめって重くなるばかり

春ってだけでしんきくさくなるというのに
この寒さで花も散ってしまった
遅咲きの桜もこの雨 ....
眠れないとあなたが泣くから
夜の外を探しにゆく
たらりと垂れた夜の糸口が
あるはずだからそれを探しにゆく

ほんとうはあなたのそばにいたくないから
せっぱつまった顔で でてきただけ
せめ ....
過ぎてゆくからいいんです 春
巡ってゆくからあるんです 風
またくる季節とおもうのですか
君に触れた景色

流れてゆくからあるのです 時
掴まえないからいいんです 夢
も一度見えるとおも ....
あなたには障害といわれるものがあって
そのことで私はあなたを見るとき
少しの躊躇を憶えるけれど

あきらめない

わすれない

そうあなたが書いた決意が
しろい紙にかいてはってあった ....
いつまでも散らない桜があったとして
僕らは愛を永遠に誓えるの?

一瞬で散る桜があったとして
僕らはずっとそれを覚えてるの?

自分勝手な理想を常に
自然に求めすぎです

そんなあな ....
家庭教師のセンセイは
教科書切って細くして
社会をぐるぐるまきにしろという
仕方が無いから指先でチョキチョキ切っておりました

ノオトの端でぴっちりと指の先端切れたから
あかあい血がにじん ....
なにも持たずに生まれました
未来さえ
約束されずに

ほしくてほしくて泣きました
与えられると信じて

母でしょうか
父でしょうか
私を創ったひとは
私を抱いたでしょうか
夢をみ ....
古ぼけた湯飲みに乗り移った祖母が
あんたもええかげんにしいやと見つめる
ああ
そんな目でみんといて

欠けた茶碗は祖父だった
だいたいお前はお前はお前は
ええい
うるさいうるさい白いご ....
まだ生まれてきていない言葉を探した
生まれていないのだから
つくるしかないとおもった

見上げると桜が咲いていた

お前は私のこどもではない
桜がたしかに言った

私の記憶には桜があ ....
桜が大勢で騒いだので
その周りで年寄りがころびました
電車もゆっくりめに走っています
窓の中の人もみています

新入生も新入社員も研修で
桜の中にはいってゆきます
どうしたら花になれるか ....
今朝よんだ本にかたいものがはさまっていて
誤ってのんだらしい

私のカラダの中を
ゆっくり ときどき急いで
まわるついでに 観察してるようだ

なんとかとりだそうと本を探してみる
巨大 ....
夜中に灯油をいれる
つばめが驚くから電気をつけられない
灯油をいれるもの
懐中電灯で照らすもの
ふたりで作業することになる

ひとりでできることなのに
つばめがぬくぬくとすごすために
 ....
ぎざぎざだ
尖がった角は ひっこまない
じぐざぐに歩くしかない気持ちになってくる

出会いがしらに
そっけない会話
電車のドアがあいて
目をあわせないで降りる

しあわせ
探してる ....
小野 一縷さんの朧月さんおすすめリスト(32)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
素直になれるとき- 朧月自由詩311-4-10
抱き続けるということ- 朧月自由詩211-4-10
背伸び桜- 朧月自由詩211-4-9
桜の雫- 朧月自由詩511-4-8
春行き列車- 朧月自由詩611-2-22
おんな- 朧月自由詩310-11-19
営む女- 朧月自由詩410-11-9
言葉で繋ぐ手- 朧月自由詩210-5-20
箱からの脱出- 朧月自由詩210-5-16
母のいる場所- 朧月自由詩610-5-9
幸せの小鳥- 朧月自由詩410-5-4
空の指輪- 朧月自由詩510-5-2
冒険者- 朧月自由詩210-5-2
青空散歩- 朧月自由詩510-5-1
悲劇のティアラ- 朧月自由詩410-4-30
雨降りお使い- 朧月自由詩310-4-27
嘘つき志願- 朧月自由詩510-4-25
涙雨- 朧月自由詩510-4-22
夜の糸口- 朧月自由詩610-4-21
循環- 朧月自由詩310-4-20
決意の朝- 朧月自由詩410-4-19
悲観主義- 朧月自由詩210-4-18
美食家の夢- 朧月自由詩110-4-17
花吹雪- 朧月自由詩410-4-14
食事- 朧月自由詩210-4-12
春_ひいらり- 朧月自由詩410-4-11
桜狂想曲- 朧月自由詩210-4-9
吸収- 朧月自由詩610-4-8
つばめのいる家- 朧月自由詩410-4-4
一緒にかえろう- 朧月自由詩410-4-2

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