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幸せは 手に入れた瞬間から
少しずつ こぼれていくから
             
幸せを 手に入れたなら
真空パックで 密閉して
          ....
あまりにも偶然の
そういったひとつの雫のように

午後の空は案外小さいものだ

倒れている私には
自分が呼吸をしているのかさえ曖昧で
ただ
降る眩しさだけがほんとうだった
(やっぱり ....
羽をもがれて
あなたは水に四肢をひらいた
金にも見える
銀にも見える


波が燃えて
緑に落ちる
手のひら消える
手のひら見える


息が息をふちどり
冬 ....
{引用=

君はどこから

何を引っ張ってきたのか

そんな
顔をして

僕には

読み取れない

君の
やせた歯茎が

うれしいのか悲しいのかどうか

ま、
と ....
 ふくれる。頭をかきむしる。悪くない。これは悪くない。何をしてもどこまでも許される。母さんはそう言っていた。空腹。水ばかり飲んで、血の通っていない胃袋。越えてしまう。越境。満たしたい。頂点を迎える午前 .... ユキオは高速を高松ではなくてヨシミに向かって飛ばした
酒造メーカーの博物館で事務をしているヨシミに3時くらいに着くから早退しろと言ってみた
わかったよ、と即答で応えてくれたことにユキオは感謝した
 ....
春を待つ誰もの浮かれた気温の中
鉛のような重さを持って鎮座していた
深い霧の奥から一点だけを見詰める眼差し
臆病な羊たちのそれとは違う
狼の口元に漂う吐息を纏った鋭利な眼光
まるでそこだ ....
23時。
さてと、と男は義手を宇宙に伸ばす
するすると、それは暗黒へと伸びて行く無限梯子
スコッチのグラスを置いて、バケツをかぶると
穴だらけのおんぼろアポロで出発だ
ずっと宇宙とコンタクト ....
「フッ…悔しいが、どうやら勝負あったようだな…」

「貴様はよく戦った。手向けだ、言い残す事あらば聞いてやろう」

「ならば…………永遠にキミを愛してるんだぞっ☆」

「なにっ?」

 ....
{引用=

縦にいっぽん白い線のはいったおなかが
すこしずつふくらんでいく春です

わたしの下着が汚れずにいたから
とてもとても不安でした
赤いものを疎ましく思っていたはずが
今はほん ....
逃した魚が尾ひれを揺らしながら
泡のような歌を唄うから
僕とお母さんは今夜もふたりきり
空っぽのお皿を囲んでいる
待ちくたびれた夢の中で僕は
とても大きな魚を釣った

お父さ ....
工場長が腕組みをほどいた
ああ、工場長が行ってしまう、
ユキオは顔をあげた
ユキオの唇がかたくなった
工場長が胸ポケットからケイタイを取り出した

あのなあ、頼まれてくれないかな、今から割 ....
 
へたくそな言い訳で
笑うしかできなくなる
どんより沈んだ雨雲が
冷たい雨を落とすように
憂鬱なドライブ
空の窪みから
差し込む一筋の帯
天使の吹いたラッパを拭えば
立ち昇る柑橘の ....
となりのカプセルのアラームに起こされたユキオは浴場にゆき湯につかり頭を洗い全身を洗い歯を磨いて髭を剃りトイレを済ませてカプセルホテルを出た
8時まえにはメーカーに着き通勤ラッシュの正門まえに立った
 ....
夜な夜な通う男があった。
おのれとは不釣り合いな貴人であると思ったから、
娘は誰にも告げなかった。

幾山越えて川越えて
林を抜けて森抜けて
夜な夜な参る者の名を
ちちはは知らずたれ知ら ....
ときには素直に
夜の空の暗さをみる
ただ光がないだけの話で
じつは日中となにも変わらないように
ぼくの思うことも同じだ

々という文字を子供の頃
不思議に思った
それをつなぐだけで ....
{引用=
夜と昼と海が三分割された世界で
神経や筋肉や骨格のことばかり考えていた
何を考えてるのって聞かれて
沈黙するたびに擦り減っていった何かに
ぽつんと謝る、

 (ごめんね い ....
トリスでいい 口のなかがあまくなればいい

真っ暗な部屋 独り鳴ってる冷蔵庫からアイマスクを探す

手元灯にさらしたらバターが凍ったものだった

甘くていい 知らなくていい

知りすぎ ....
黄砂か花粉かフィルター越しに太陽が鏡のように光っていた
高速を飛ばしているとなんとなく蛇のお腹のなかをゆくような感じがした
それがシバタさんと今のじぶんの関係を思いおこさせるのだった
引き継ぎの ....
彼女のすすめに従って
スライサーで挽いたにんじんを
生地にこっそり加えてみた

これを食べたあかつきには
中身をあかし
達成の喜びをともに味わおう

アイ アム ア ネゴシエーター
 ....
誰にも聞こえない小さな声がする
誰にも見えない僕の隣にいるはずの声
どんなに騒がしい場所でも僕にだけ聞こえる声
どんなに静かな場所でも僕にだけ見える声

声は僕の中の小さな不安に話し掛ける
 ....
平明な
言葉で
書くことに
勤めてみよう



さらさらと
あほらしいことを
書いてみよう



見る人が見れば
笑うようなものを
書いてみよう



コー ....
頼りにならないなあ、うちは所長さんだったから任せてた部分もあるんだよ、もうこの製品の購入はきみのところではなくてほかのルートに替える、
調達のシバタさんが再度ユキオにそう告げた

メーカーからの ....
壱;

とんがったピンセットを突っ込んで
耳の中をかき回す。

きっとここは中耳であろう
そこから先はぐっと地底に落ち込んだ
炭鉱の坑道であろう筈。
へい、地球人よ、ブラジル人よ
 ....
君は僕に喉が渇いているのか、と聞いた。
乾いている、と応えると
君は持っていた一杯の水を
砂の上へとすべて零した。
形を崩して落ちてゆく様を綺麗だと思った。
潤っていく砂はまるでそこだけ生ま ....
一度乗ってしまえば、後はひたすら上昇し続けるしかない鉛色の集団エレベーター、

もし君が雨に濡れたアスファルト芳しい地上に再び戻りたいと思ったのなら、

神と同胞と家族を裏切り、心変わりしてし ....
繰り返し繰り返し、さっきから何度も電話のベルが鳴ってる
けれどどうせ逆回転のテープみたいなマネキンのひしゃげる音だから
僕は敢えてそれに取り合おうとはしない

ぷるるる、ぷるるる、ぷるるる、ぷ ....
 
 
なにも無い
遠いところから
君はやってくる

名前を持たずに
やってくる
君の名前を考えている

夜十時で閉店した
ジャスコの二階フロアを
エスカレーターの下から
少 ....
{引用=
眼球の筋肉が弛緩して光を巧く捉えられない
ぼやけた視界を懸命に凝らして
壁つたいに歩いてゆけば出口に辿り着くと呟いてみる
規則性を見出そうとする心には不安があるのかな
皺を寄せた眉 ....
冷遇されてたんだろ、つめたい会社だな、かわいそうに、
そんな注文いらんわ、って怒鳴られたことがあるよ、いまさら遅いよ、

所長のあとがまとしてお客様を回るのは気が滅入ることも多かった
手応えも ....
小野 一縷さんの自由詩おすすめリスト(462)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ゆでたまごの朝- 鵜飼千代 ...自由詩3*10-3-21
サニー- 自由詩9*10-3-21
場所- 木立 悟自由詩410-3-21
君はどこから何を引っ張ってきたのか- 真島正人自由詩14*10-3-21
殉死- within自由詩7*10-3-21
蛇たちの疾走- 吉岡ペペ ...自由詩410-3-20
きみは行ってしまった- 高梁サト ...自由詩8*10-3-19
2010年宇宙の旅- salco自由詩8*10-3-19
俺と貴様と永遠と- テシノ自由詩3*10-3-19
この部屋に海はありません。- あぐり自由詩8*10-3-18
遭難- 古月自由詩4*10-3-18
蛇つかいになる- 吉岡ペペ ...自由詩310-3-18
言い訳- ぽこぽこ ...自由詩3*10-3-18
蛇の謝罪- 吉岡ペペ ...自由詩710-3-18
針刺して- 佐々宝砂自由詩9*10-3-18
かならず蛙- 水町綜助自由詩1010-3-17
白夜時代- 高梁サト ...自由詩13*10-3-17
5秒待って- 猫のひた ...自由詩110-3-16
蛇の誓い- 吉岡ペペ ...自由詩310-3-15
交渉人の朝- メチター ...自由詩6*10-3-15
声の事- プル式自由詩110-3-14
平明な言葉で・あなたのための花束・西洋美学史講義B- 真島正人自由詩8*10-3-14
蛇がゆく- 吉岡ペペ ...自由詩510-3-14
耳の中- salco自由詩1210-3-13
そして君から九番目の詩- 瑠王自由詩5*10-3-12
バードストライクの空- 楽恵自由詩9+10-3-12
#16- 山口清徳自由詩2*10-3-12
- 小川 葉自由詩5*10-3-12
乱視- 高梁サト ...自由詩13*10-3-11
蛇の夢- 吉岡ペペ ...自由詩310-3-11

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