サガンの小説で出てきた
コートダジュールという地名
リゾート感の強い響き

日本にはないような海岸
人を引き寄せるカラーがある

落ち着いた時間が街を染める

古びた街に見えるけれど ....
 遠い記憶を辿ると僕はいつでも森の中にいる。
 そこには寂しさも悲しみもない。
 ただ胸のワクワクするような楽しみや嬉しさばかりある。
 自分一人だけの秘密がいつでも隠されている。

  ....
【黄金の川】

主述の黄金律が 逆さに流れている川が
ランゲルハンス諸島には或る
島では、今日も甘美なインシュリンの雨が降り
下降気流で冷やされた土壌に蜜の匂いが立ち上がっている

 ....
知ってた

罰は選べない


それだけはお願い、と思うほどの

それこそが罰なのだと思う
綿菓子器の真ん中で
砂糖がはじける甘い匂いを
思い出していた

縁日の夜
神社の鳥居の影が作る深い闇は
永遠に私の心の中

御神木の向こうに
ぽっかりと浮かぶ
白い狐面

 ....
  
昼間の火照りから解放された夕暮れ
ビルから流れ出た人たちが
睡蓮の群生する池の畔を帰っていく

池の畔のベンチに若い女が独り
 ....
私たちは互いが憎み合い、恨み合い、奪い合い、言葉を失って、
初めてコトバを発することが出来る、ピリオドとピリオドです。
しあわせ、が遠ざかれば遠ざかる程、雄弁になれるのは
ふこう、の ....
一日中降りつづく雨が
重い布のような空気となり
肌にまといつく夜中
車が通るたびに悲鳴を上げる水たまり
風が吹くたびに雨粒で鳴るガラス
シャワーを浴びたばかりの身体はすでに汗 ....

バクちゃんは
経営していたコンビニをたたんだって

バクちゃんは
東京に出てきて
お笑いコンビを組んだって

バクちゃんは
食べてた夢をネタにしたって

バク ....
        160526

いちご大福150円
柏餅100円
粒餡、漉し餡、味噌餡と
ありますが
いかが致しましょう
ちまきの季節は過ぎたので
紫陽花が明るい色して咲いて ....
心は無防備な壁のように
何も言わずに建っているけれど
音も立てぬまま剥がれてゆくのは
真っ直ぐだった僕の懐かしい声

ずっと一人で戦って来たんだ
ずっと一人で隠して来たんだ
 ....
心を見せ合う相手が居れば
何処へでも行けるような気がして
頭上を横切る飛行機を見れば
何処かへ行こうと未来を作る

確かめたかった声が離れても
思い出を巻き戻す事もなく
確かめてみたい声 ....
旅立ちの帆が昇り
出発の銅鑼が鳴る

水杯きを傾けた朝
友と
一言を交わし
指を握り合った

私の行く先は誰も知らず
遠く
遠く

銅鑼の音だけが響いた
千里の彼方まで往くの ....
消防車のサイレンが街にこだまする真夜中
自発的な夢遊病のゲバラのシャツを着たガキどもが溢れ出て
革命とは程遠い犯行を繰り返す、おお
体制にとって彼らの存在は引っ掻き傷にもならない
 ....
愛については
猫が、大統領よりずっと詳しい
だって猫は いろんな壁の上を
やすやすと あるいてきたんだ

ひとびとが にぎわう繁華街
ひとびとが やすらうベットタウン
肩をおとそうとした ....
浅いところで手を浸して
つめたいと言って笑った
いまごろにしてはすこし寒い
土曜日の午後のことだった
アイスクリームなんか食べたい気分じゃなかったけれど
きみが頑として譲らなかっ ....
私の口癖は
わからない
彼女の口癖は
面倒くさい
画面をすべっていく
文字
君の顔のうえを
永遠にすべって
君には
降ってこない
ザラメ
それには
トゲがあり
それには
色 ....
吹き荒れていた強風が止み
静かに雨が
降る

激情は去り
懺悔するように


いまさら遅い


傷つけたものは
けして回復しやしない


けれど
過ぎ去ったものの後に
 ....
隣近所の思いを気にしながら育てる桃
摘花はほどほどにして花を愛でてもらい
消毒は風のない朝ひっそりと行い

花が過ぎて
ようやく形のできてきた実を摘果する
このときワタシは
親から切り離 ....
いいにおい
夜のおわりのみどりのにおい
なま白い手足で泳いでいく女のこたち
文字の群れとあかるいカステラ
いいにおい
頭の右うしろのほうの記憶
こうばしいおとこの子たち
めくばせとジ ....
いつかどこかで君と会えるなら
今は静かな想いを胸に秘め
落ち葉と一緒に地面に寝転ぶ

空を眺めても星はまだ居ない
雲が流れたら見えるだろうか?

放課後の教室に入る時は
扉を閉めて君の ....
仔犬を胸に抱いた少年
あるいは
眠っている赤子を
抱っこ紐で抱えた母親
のように

買ったばかりの
ラナンキュラスの
花束を
両手で持ち

包装紙の隙間から覗いて

微笑ん ....
30余年勤めた職場の入り口で父は佇んでいる。
深く深く礼をして
これまでの事に感謝をしながら。
その姿は皆に慕われ
頼りにされた一人の男の生きざまにも見えた。
明日出社をしたら
父の ....
まつ毛の長い君の
潤んだ瞳の先に小指をあてて
銀盤の満月に照らされたのは
何時の事だっただろう

しなやかなブロンドの髪に指を絡ませ
水晶のような
口づけを交わした
あの夜
夢の欠片 ....
握った手を離したくはありません。
父が寂しくないようにと
両手いっぱいの白菊を
棺の中に入れました。
(お父さんさようなら。)
その一言が言えなくて
私はもう一度
両手いっぱいの白菊を
 ....
しゃこっ。しゃこっ。と響くスポンジの音。
100数えてから出るんだよ。と
身体を洗いながら父が話しかけた。

「1・2・3・4・5!!」
熱を帯びて赤く染まる肌が
少しずつ汗を滴らせる。
 ....
コップに入った残りの水を
もうこれしかない…と、思うのか?
まだこんなにある…と、思うのか?
私の受け取りようである。

底深い・・・・・井戸にも似て
汲み尽くせぬ

あたりまえの日々 ....
冷笑しないでください

卒寿(おいぼれ)ともなると
ゆめとのぞみは萌えにくいのです
青い年
とちがって・・・・

謳歌はうまく唄えないのです
赤い「根明」(ねあか)の齢(よわい)
と ....
陽ざしが注いで
私の庭にも
優しい色の花が咲く

柔らかい雲が
少し動くと
空に向かって
胸を開いていた
白木蓮も
風に 花びらを
はらはら散らす
柔らかな
背中の地図を這う指先に
明日を占い
地獄を垣間見て
白蛇のような舌先で
あなたを舐めつくす
不思議なその眼差しに
見入られて
心が波立つようです

巡りあったのはレタスの ....
あおい満月さんのおすすめリスト(1230)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
コートダジュール- 夏川ゆう自由詩116-6-11
森を想う- ヒヤシン ...自由詩3*16-6-11
川辺にて(三篇からなる_オムニバス)- るるりら自由詩6*16-6-10
因果- ガト自由詩2*16-6-10
篝火- ガト自由詩7*16-6-10
睡蓮池の畔にて- イナエ自由詩14*16-6-6
拝啓幸せに遠い二人へ- 為平 澪自由詩5*16-6-5
雨がまといつく- ホロウ・ ...自由詩1*16-5-26
さバクのコンビに_ - 阿ト理恵自由詩4*16-5-25
さバクのコンビに- あおば自由詩6*16-5-25
孤独の番人- ミナト ...自由詩916-5-24
Planet_Queen- ミナト ...自由詩116-5-24
航海- レタス自由詩416-5-22
Side_by_side- ホロウ・ ...自由詩3*16-5-21
大統領よりずっと詳しい- るるりら自由詩13*16-5-19
ナ・ツ・メ・ロ- ホロウ・ ...自由詩4*16-5-18
ノー- イシダユ ...自由詩1016-5-17
夜の雨- Lucy自由詩11*16-5-17
摘果- イナエ自由詩11*16-5-14
いいにおい- はるな自由詩1216-5-14
予感- ミナト ...自由詩116-5-12
街角- Lucy自由詩17*16-5-12
定年退職の朝に。- 梓ゆい自由詩5*16-5-11
灰色の瞳- レタス自由詩416-5-10
心残り。- 梓ゆい自由詩516-5-10
風呂上り。- 梓ゆい自由詩116-5-10
コップの水- 服部 剛自由詩316-5-9
望郷(二)- 信天翁自由詩716-5-8
五月- Lucy自由詩14*16-5-7
刺青- レタス自由詩1216-5-5

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