膝下五センチのスカート丈
三つ折りの白い靴下
おかっぱに切りそろえた髪
私は校則通りの平凡な中学生

ふくらはぎ下までのスカート丈
伸ばしたままの靴下
パーマがかかった茶髪
そう、あな ....
ガラスが砕ける数分前、
東京タワーが尖端から地面に引きずられて
蟻地獄にのまれていった

その蟻地獄の底に見たものは真っ赤な夕焼け

見いつけたと不忍池の蓮が听った
時計は童話のなかでは ....
きっと目に見えないほどの

花びら5まい広げる花を

見つけるのだろうね

やっと つった足指を

起きない体反らせて

伸ばしてみても

それがそんなミクロの花には
 ....
花の{ルビ陰=かげ}は柔らかな光に包まれている
そこは決して暗くはなく
日差しを柔らかなぬくもりに変えて
まぶしさを穏やかさにする

花の蕾に包まれて私は眠りたい
ベッチンの様な花びらの中 ....
   下駄をはく爪さき紅くはにかんだほら朝顔がしじまに惚れた
           
              

   かなしみのかなしみの声聴こえたら痩せた背中の骨なぞらえる ....
      あつい雲に夜空は覆われ
      月の光がとどきません
      それでも夜空をみあげ
      かすかな光を探すのです
      愛を謡う千の夜がありました
    ....
私はあなたを愛さない



私はあなたを愛さない

あなたは雨土に包まれない
あなたを信じない

私の世界には眩いくらいの星空と
晴天朗らか山々がある

あなたの効 ....
雪解けの時を待った
土を食べたくて

小さなシャベル片手に
まっすぐ真白い粉塊の一点めがけ


(吸い込まれる) 

くらいに感じてくれたらいいな

そんな気持ちの柔らかさで
 ....
汗に濡れた少女の髪に
マイコアカネが横切ると
青い空に高く高くうろこ雲
赤いかき氷も
線香花火も
思い出宝箱に納まっていく
少女は少し無口になって
少し賢くなった顔つきで
明かり灯る机 ....
今朝の月は 銀色じゃないよ
太陽の陰になって 宇宙の色
太陽の輝きを
だんだん だんだん遮って
三日月のようになった
(三日太陽!)
輝きの先端と先端が
だんだん だんだん近づいてきたら ....
よくばりになると
しあわせは逃げていく
くらべると
しあわせは逃げていく
おいかけると
しあわせは逃げていく

手の届かない
遠いところへ
逃げていってしまったと
思っていたら
 ....
気がつくと
このところずっと
背中を
壁につけていた気がする

壁は
崖なのかな
盾を
背負っているのかな
前への注意はしているけど
なんて考えていたら

壁からの
 ....
その金曜日の午後
いつものように黄色いスクールバスから降りてきた
娘達の笑顔を確認してから
思い切り抱き締める
「ねえ、ねえ、今日学校でこれを描いたんだよ」
私の腕を振り切る勢いで バックパ ....
空から落ちてくるものたちで
世界が成り立つとしたならば

わたしたちはみな一部なのだ

遠い昔
かたわれを探し歩いた
海に続くこの道に
冷たい魂が落ちてくる
やっと逢えたと思ったら
 ....
前略 神社の境内のながい石畳の階段を歩いて きずきました
わたくし カドウ域フェチなのでございます
鳥はイキモノの可動域を知らせてくれる 
「愛(う)い奴 もちと 近こうよれ」と おもうほ ....
己が一番美しい時に
化粧を覚えた少女は
素の顔を誰にも見せぬまま
女となり
老女となり
やがて
横たわる冷たい屍となる

その顔に
再び恭しく施される
化の粧

唇に置かれた紅 ....
紅いやら
黄色いやら
騒いでるんじゃない

山の中に勝手に入ってきて
ジロジロみて 
写真撮って
弁当食い散らかして
ゴミだけ残して帰る
観光客たち

俺は
おまえらに怒って
 ....
どこにも代わりのない
私だけの詩を描いてみたい
心のなかのもやもやがそう言う

私という存在が唯一無二のものならば
出てくる言葉もそうであるべきなのではないか
そうではないということは
 ....
時間を掴み取って宝箱に仕舞っておけるのなら
僕は、初めて君と会ったあの古ぼけた体育館の片隅で
君に卓球をやろうと声を掛け、ガムをあげた
あの時間をそのまま宝箱に入れよう。
あの時の気分あの時の ....
誰か一人を泣き叫ぶほどに想えないぼくは
届かないものにこそ恋をする
勝手にきみを硝子細工さながらに作り上げては
掠りもしない哀しみに溺れてみたりする
きみとぼくは似ているなんて
当たり前のよ ....
深紅の薔薇を投げた夜
いくつもの吐息をかさねていた

僕達の想いには名前がなかった
そんなもてあました悲しみが
僕達は好きだった

いくつもの季節を共有し
違和を閉じ込めた小箱を持って ....
最後の猫が死んだ
冬の夜に

耐え切れなかったのだ
冬の孤独に

私は春の真似事をして紙吹雪でとむらう
おまえにみせてやりたかったよ

桜が舞う空を
せめてこの世の美しい絵空事を
 ....
魚編の漢字が好きだ
目から鱗という言葉が好きだ
逆鱗に触れるという言葉が好きだ
そして わたしの言葉を読んでくれるだろう そんな あなたが好きだ

回遊する魚のように
 ....
たとえば

人は誰かを捨てるとき
オブラートに包んで
口に入れる
ゆっくりと嘘が溶けていくように

胃の腑に落ちた
真実の味が
逆流して口の中に溢れだしたとき
その苦さに顔をゆがめ ....
ふりだしはかろやかにはじまる

 雫が落ちてきた
 まどろんだ鼓膜の扉をたたく音
 あれは雨の歌
 いたづらに
 たのしげに
 むてっぽうに
 今日というちっぽけな空洞を響かせる

 ....
{引用=
長らくご無沙汰しております


 要に結ばれた 松の葉が
 はらはらと舞っていたりするものですから

この世で添い遂げられなかった二人の 死骸の群れのように思え
いたたまれず ....
雨上がりの朝 音楽会は終わり あたりは拍手のように光っていた

──終演

濡れた落ち葉は閉じられた楽譜 土に還る日を待つのだろう

    ──静謐

鳥は何の疑問もなく冬へと向かう ....
地図を広げて電話を片手に話している
相手は叔父だ
ある地名の場所がわからないという
三文字の漢字で表す地名
「興味の興、という字がつくの?何?聞き取れないの?」
歳老いた叔父の声はしゃがれ、 ....
夜汽車の音を聴きにいく
眠れぬ夜のなぐさめに

長く尾をひく汽笛
行く人のさよならのように

旅のゆくえを指し示す
線路のむこうは闇に溶けている

行かない者のさみしさを
私はぼん ....
禁煙ルームに灰皿を置き去る
あおい満月さんのおすすめリスト(1230)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
さくら色の息吹- 夏美かを ...自由詩33*13-11-27
東京タワー- 月形半分 ...自由詩813-10-29
それならば- 芦沢 恵自由詩20*13-9-19
花の陰- プル式自由詩1113-9-18
ひとつぶ- 石田とわ短歌11*13-8-17
月光- 石田とわ自由詩16*13-7-25
私はあなたを愛さない- 田園自由詩3*13-4-15
ハヤブサ- 芦沢 恵自由詩22*13-3-18
革命会議- 黒い翼自由詩113-1-4
- 黒い翼自由詩113-1-4
しあわせ- そらの珊 ...自由詩2612-12-23
おかえり- 鵜飼千代 ...自由詩14*12-12-21
アメリカという国の学校という場所- 夏美かを ...自由詩36+*12-12-20
はつゆき- そらの珊 ...自由詩1512-12-8
稼働域フェチ- るるりら自由詩19*12-12-8
化の粧- 夏美かを ...自由詩22*12-12-8
【_紅葉_】- 泡沫恋歌自由詩18*12-11-30
アルビノ- そらの珊 ...自由詩17*12-11-29
時間の感触- ……とあ ...自由詩18*12-11-28
白昼夢- Mélodie自由詩212-11-26
デスペラード- 梅昆布茶自由詩3112-11-23
絵空事- そらの珊 ...自由詩1712-11-23
ホッチキスでとめただけの簡単な詩集、でもそれを君は本と呼んで- るるりら自由詩23*12-11-23
【_遅延効果_】- 泡沫恋歌自由詩20*12-11-22
雨粒- そらの珊 ...自由詩1212-11-20
秋の便り- 月乃助自由詩13*12-11-15
冬鳥- そらの珊 ...自由詩2012-11-15
午前三時- 渡 ひろ ...自由詩28*12-11-14
夜汽車- そらの珊 ...自由詩1912-11-13
禁煙ルームに灰皿を置き去る- 北大路京 ...自由詩412-11-11

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41