俺の腕から逃げていった
逃げたのはいいけれど
逃げた先生きていけるの
俺の方が巧く飛べる
俺の方が速く飛べる
俺の方が遠くへ飛べる
翼の急所を掴んだから
もう身動きできない
一緒におう ....
空色から生まれた風が、
少しの遠回りをして やってきて
季節の話をしてくれる

静寂に波打つ風紋の砂の褥

焼けた肌は、夏を貧欲にむさぼり
求めるそれを手にするまで けして 止めようとし ....
{引用=頂点はさらに、高さを増す。塔の上に塔を
重ね、そのようにして時代はいつも、賑や
かに葬られていく。足元には、無数のメタ
セコイアが植えられ、手をのばして、空を
仰いでいる。道は、休むこ ....
 芸術家なんてものは、名前が売れなければ金は無い。人間が生きていくには金が要る。名も無き芸術家は、生きていけない、死んでいくだけ。
 もう駄目だ、と呟いて、自分の意思で死んでいこうとする画家がいた。 ....
握りこぶしに八割の水分
寝具に横たわり
タンクトップも脱いでしまって
タオルケットに巻かれてしまえ
コットンが素はだかを優しく撫でる
身体感覚が昇るからうつぶせを楽しんで
ひと ....
それは忽然と現れた。
スパニッシュブルーの空を突き刺してそびえ建つ、
研ぎ澄まされた円錐形のオブジェ。
傾斜角75度の強い意志が天を貫いている。
指し示す先はどこまでも高く
その先端から曖昧 ....
{引用=

 またいつもの
 自転車にのって
 ぼくがむかっていた
 先とは
 どこだろう

 でも
 いまは
 どこだろうがかまわないおもいでいっぱいなのは
 はたして
 ど ....
六月の風
どこかにする
子どもの遊び声
落ちてくる手にあまる垂直な陽射しは、
すべての影を限りなく縮小し 見放し
あるがままの姿を投影してくれない
公園の木陰に一人ぽつねん
ベンチの女が ....
 
 
窓を開けて欲しい、と男は言った
壁しかない部屋だった
窓を開けた、とわたしは嘘をついた
男は両手を広げると
嘘の窓から青空へと飛び去った
ひとり残され
部屋を丁寧に折りたたみ
 ....
 屈折率がちがうので
 液体があるのだとわかった


 ひんやりとした
 理科室が好きだった


 フラスコやビーカーやアルコールランプの橙色をしたたましいみたいな火
  ....
この黄金の下に集え
薫る風の導きに従い
歓びの羽音を轟かせよ
帝国の女王たちよ
その初子たる娘たちよ
この聖奠にあずかるがいい
光の結晶であるこの聖体をもって
そなたらは御国の世継ぎであ ....
{引用=


 アウストラロピテクス〜はるかに
 ホモ・エレクトス〜さらに

 ひととひととを分かつ外的要因によって
 踏み出す一歩その一歩の歩幅の違いが決定的だとして
 ここまで
 ....
                 100511




無我夢中で逃げ出した
空襲警報の夜
タミフルは打ったから大丈夫と
人は言う
新型も季節型も大嫌いだ
インフルエンザが蔓延して ....
逃避するのは
悪いことじゃないですよ

カウンセラーはそういう

あたしも うまく
逃避して

現実をやりすごせるようになった

でも・・・

キミのことだけは
逃避すること ....
俊太郎の詩集を読んだ
俊太郎の詩集を読んで
なにか気のきいたことを書いてやろうとおもったのだけれど
なんの感興も泡沫のようにはたちのぼってこなかった


きのう
街の昔の写真 ....
朝、空を見て
なったばかりの蛙は思う!
高くて広い。
ジャンプしても届かない。

何が空の上澄みなのか?
知りもしないでジャンプすることをあきらめた,

空の高みをあきらめて
下ば ....
 
 
先生はもう液状になって
黒板の海を
白墨で汚している

本当は海の生き物たちが
みんな住んでいたはずなのに
僕の皮膚には朝から
いろいろなものが刺さって
痛くはないけど
 ....
{引用=
籠の中の小鳥たちが寄り添って
ささやいている姿を眺めながら
アルコールを呷り言葉と戯れる

自己意識を突放し抹殺し
消失にのみエクスタシーを求める者は
虚無が広がる世界に
制 ....
 
 
不在票が
届いている

裏の公園の
桜が散ったのだ

こんなにたくさん
さよならを伝えたくて

春が終わっていたのだ
私がいない時に
 
 
 
 
どうぶつは
おとなになってもなく

うれしいときも
かなしいときも

ここにいるよと
いってるみたいに

にんげんはどうだろう

ためしにないてみると
どうしても
 ....
飛行機雲の航跡が
壊されていく
四角い空

紺碧色

天へと続く
巨きな螺旋形のオブジェにもたれ
名も知れぬ女が歌う
くたびれたシャツをまとい
ガラスのビルに閉じ込められた
小さ ....
泣いたり喚いたりすることに
何の浄化作用があるのだろうか

僕の愛する人は
涙も見せず
痛いとも言わず
ただ静かに窓の外を見詰めて
もうすぐ春だね、と微笑んでいた

少し早い誕生日ケ ....
 
 
世界の果てに
ベッドがひとつ
ぽつんとある
父が横になっている
わがままばかり言って困る、と
母から連絡を受けた僕が
その隣に立って
父を怒鳴りつけている

親に向かって ....
瞬間見えた隙間に
飛び込んで
五線譜に記された過去と未来を
現在に引き戻す
柔らかな肉の感触が
夢の中で甦る
もう少し先を見たかったのに
覚醒は強制だ

飛ぶ鳥がいなくなっても
空 ....
林檎のかおりがする 天の河
もう随分と走ってきた
星へのひとり旅

白十字も恐竜の化石の海岸も通り越し
鳥を獲る人は、とうに降りてしまったし
銀のすすきの野をみるために
列車の窓を開 ....
あおい蕾が
春の嵐にぽきん、と折れて
公園のくずかごに捨てられている



花の命のありかがわからなくて
こわごわ抱いて家に帰る



光に翳すと
やわらぎながら
ほどけてゆく部屋



輪郭をも ....
空色が失われた夕暮れ
プラタナスの老樹は幾重もの
たわんだ ながい枝
微風が、
せわしなく滑り抜ける

教会につづく坂の並木は、
夕日に染められ

刈り込まれたばかりの
青い芝生の ....
ここは 来たこともない街角
さもなければ
山色の険しいけもの道 
道標もない白い雪原

あたしは一人ぽつねんと 立っている

足あとさえもなくして
道に迷ったのです

どうして ....
気づきませんでした
知らぬ間に
時を なくしていたのです
one hour ahead

そんなときはきまって
静かに 自分を抱きしめる
そうあることが、あたりまえなら
失うことな ....
四ツに割ったリンゴを
庭の木の枝に刺しておく
この冬を越せますように
 ヒヨドリたち
どうか無事に越せますように

海峡を越えていく鳥もあるという
敵に襲われぬよう波のうえ低く
 群れ ....
あおい満月さんのおすすめリスト(1230)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
小鳥- 黒い翼自由詩3*10-8-11
砂の塔- 月乃助自由詩17*10-8-6
トーキョー- 望月 ゆ ...自由詩32*10-7-4
名も無き花- 光井 新自由詩710-6-30
肌のよる- たちばな ...自由詩18*10-6-30
renovation- 渡 ひろ ...自由詩20*10-6-29
日曜日のカエルは旅好きである- 石川敬大自由詩2810-6-27
繕いの午後- 月乃助自由詩17*10-6-27
交差点- たもつ自由詩2510-6-23
気化してしまう液体なのだ- 石川敬大自由詩1710-5-29
Castanopsis_sieboldii- 黒い翼自由詩2*10-5-17
非生存に思いをめぐらせて- 石川敬大自由詩910-5-16
がな- あおば自由詩3*10-5-11
逃避- 森の猫自由詩2*10-5-11
みつけられないものってなんだろう- 石川敬大自由詩610-5-8
蛙の復習- ……とあ ...自由詩14*10-5-7
水を買う- たもつ自由詩1210-5-6
絶対零度- 高梁サト ...自由詩14*10-5-5
不在票- 小川 葉自由詩910-5-3
越境- 小川 葉自由詩710-5-2
「歌姫」- 月乃助自由詩11*10-5-2
春のない国- 高梁サト ...自由詩17*10-5-2
世界の果て- たもつ自由詩23+*10-4-30
仰角- within自由詩17*10-4-30
銀河鉄道- 月乃助自由詩14*10-4-27
- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...29+*10-4-9
Street_people- 月乃助自由詩10*10-4-9
迷宮の殻- 月乃助自由詩10*10-3-22
【夏】時間- 月乃助自由詩11*10-3-20
祈り- 北野つづ ...自由詩510-3-7

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