夏深し月を吐き出す遠い雲 夏深し影踏み逃げる子の笑顔 優しい言葉を 探す
ねぇ 何が
優しいのですか

易しい の デスカ?

やさぐれて しまっては
本当の やさしさが
隠れてしまって
哀しいの

見え隠れ している内は
 ....
非常口の緑の看板
たとえ火事になろうと
地震が起きようと
この歪んだ世界からは逃げられない
非常口なんて無い
あるのはただ
幻想のEXIT
あなたは 年老いた家の姿を見たことがあるか

台所からは 骨と皮だけになった皮膚の隙間から
食器と血が 毎日滑り落ちて死ぬ音

骸骨のような運転手になった父が
赤信号のまま 車を通 ....
今日も同じ場所で立ち止まれば
聞こえて来る 母の明るい声

「あんたはヤクルトが大好きでね、
 お風呂上がりに必ず一本飲まないと寝てくれなかった。
 ある時買い置きがなくなっちゃった時があっ ....
とめ、はね、はらい、が 
美しく表現できる ペンで
誰にでも 恋文みたいなことを
描いたりする 頭の中は

だいたい
とめ、はね、はらい、だらけの
行動を 起こしたがる
 ....
心細さを擽る風が
お腹の底を吹いたかと思うと
今朝からは

おびただしい数の赤い蜻蛉が
突然現れたにしては
脅威的な確率の高さで
ペアを組み
次々に風を横ぎっていく
二匹ずつきちんと ....
夏の陽射し

猫の影くっきり

耳をぴーんと立て

猫の影くっきり

二匹の影が重なり合う

世界中の地面や壁に

夏の陽射し

猫の影くっきり

尻尾をぴーんと立て
 ....
雨の日は休めたる喉法師蝉 食べても食べても、淋しさが埋まらない。
だから、腕を噛んで、千切って肉を食べて、空腹の内蔵を食んで、
食べ物の匂いを消すために、鼻を千切って、
食べ物が見えないように、次は目をくり貫いて、 ....
なかなか膨らんでくれない風船に
飽きもせず息を吹き込み続ける
何処かに穴が開いているのを知りながら
滑稽な独り遊びを止めることが出来ない

春には妄想を咲かせて散らして
夏には傷痕を弄 ....
やわらかな夜の入口で
関節のありかを
ひとつひとつ
たしかめていく
幾度となく
繰り返してきた
解体のための
いとおしい作業
継ぎ目よ
さようなら

肉体は部品となって
ていね ....
巫女のバイトしてご利益がない もう家族には戻れない夜のハイウェイ 名刺を交換するように 
お互いの身体を交換する

いやッ、
あの
好感覚の感触が
指で 語る
お互いの一日の
良い所々について。

あ、

母音を胸に置き ....
女王様を縛ってテレビで野球観ている {画像=140817194714.jpg}




誰かが教えてくれた

逃げて / 逃げて / 逃げまくって

それで無事に済めば / それは

たしたことではなかったのだと
 ....
盆の入り
スーパーの店先にはたくさんの花が並んでいる
私は小さな白菊を一束買って
位牌も仏壇もないアパートのテレビの横に添えた

命の儚さに狼狽え
己の傍観者面に辟易し
せめて大切な人を ....
たとえばこのストロベリーキャンディーが
私の心臓だと言ったら
あなたは口に含んで舐めて溶かして
身体の一部にしてくれるだろうか
それとも捨ててしまうだろうか

甘く感じてくれて
最後は噛 ....
忘れられないのです
満月の夜に
海面が砂金のようでした
星々は だまって それを見守ってました

海蛍です

しずかに群れはじめ
そっと
この足首を
群れの真ん中に沈め
かるく  ....
ここんところ
物忘れが多くなった
年のせいにしたくないが
やっぱり年のせいか

特に人の名前を失念してしまう
テレビタレントは元より
知り合いの名字さえ出てこない

先日も
道で女 ....
嵐のように怒り
自分のために大雨を降らす
周りの者は巻き添えになる
はた迷惑な幸せ者


誰にも悟られたくはない
暗い海の底へ
暴れる心を鉛に詰めて
幾つも 幾つも


寛容と ....
GIRAGIRA

あの頃の僕の瞳は
油の浮んだ水溜り
空も街も人も季節も
虹色に濁って見えた

今にも分解しそうな心を
繋ぎ止めていたのは
少し哀しい臭いのする
ギラギラ
 ....
「パンティ」というシーニュのシニフィアンは
つまり
「パンティ」という記号のそのひびきは
多くの男たちになにかしら希望を与える
明日も生きていこうという勇気を与える
ただしその場合の「パンテ ....
{引用=海から星が産まれるように
キラキラとしたものたちの共鳴で
光をつないでゆくように
人は空の軌道を輝きながら渡ってゆく

産まれたときは ふくよかで丸かったものが
未来に時 ....
私の前に一つの 箱
親にでていけ、と
言われた日
箱がすぐさま 現れた

それは家と 表書き
それは部屋と 内側に
書かれていたけど
消えていた

私の前に 箱一つ ....
その後、図書館に向かった
ぬるい風が両脇をさあっと通り抜けて
額に浮いた汗を玉のまま流した
水位の低くなった川は太陽を存分に吸い込み
とても正直に光を跳ね返している

とん、と
鎖骨の下 ....
覚えてるかい?
いや、そんな筈がないか
僕と君とは他人同士
何の接点も無く
いわば二つの点
そこに直線が引かれることは無い
惹かれることはあっても

覚えてるかい?
覚え ....
夜空が見せる死へ
立ち会えば
人は願いごとをするのだというけれど
想いに比べれば言葉はもどかしいだけで
現実にはそんな暇もないほど
許されている時間は
まるで人生のように短く
まばたきの ....
あおい満月さんのおすすめリスト(1230)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夏深し月を吐き出す遠い雲- 北大路京 ...俳句514-8-21
夏深し影踏み逃げる子の笑顔- 北大路京 ...俳句314-8-21
やさしさコート- 藤鈴呼自由詩2*14-8-20
EXIT- 凍月自由詩2*14-8-19
喋るテレビ- 為平 澪自由詩26*14-8-19
ヤクルト- 夏美かを ...自由詩48*14-8-19
バッドトリップ- 為平 澪自由詩6*14-8-18
アキアカネ- Lucy自由詩18*14-8-18
夏・陽射し- ……とあ ...自由詩12*14-8-18
雨の日は休めたる喉法師蝉- 北大路京 ...俳句314-8-18
吠える- 為平 澪自由詩414-8-17
モドキ- nonya自由詩29*14-8-17
心だけ小さな舟に運ばせて- そらの珊 ...自由詩22*14-8-17
巫女のバイトしてご利益がない- 北大路京 ...自由詩1314-8-16
もう家族には戻れない夜のハイウェイ- 北大路京 ...自由詩214-8-16
ボディレンタル- 為平 澪自由詩214-8-16
女王様を縛ってテレビで野球観ている- 北大路京 ...自由詩214-8-15
逃げろ_/_逃げろ- beebee自由詩24*14-8-15
白菊の香り- ichirou自由詩15*14-8-13
「ストロベリーキャンディーの心臓」- 桐ヶ谷忍自由詩18*14-8-12
透明な月がのぼる場所- るるりら自由詩2314-8-12
【_物忘れ_】- 泡沫恋歌自由詩19*14-8-11
徳と毒- ただのみ ...自由詩19*14-8-10
八月の欠片- nonya自由詩25*14-8-9
ひびき- 浩一自由詩2*14-8-9
帰還- 為平 澪自由詩614-8-8
- 為平 澪自由詩214-8-7
うまれたてのぬけがら- あ。自由詩7*14-8-7
すれ違った- 凍月自由詩10*14-8-6
一瞬一生- そらの珊 ...自由詩23*14-8-6

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