服部聖一

何キロ四方の石盤の上に
100年に一度、天女がおりてきて
舞を舞う
ふわりと衣が石盤にふれる
くり返し
くり返し
気の遠くなるほどくり返すと
ほんの少し石盤はうすくなり
やがては、すり切れてなくなってしまう

見上げるビルの階段を上っていく
3階 登ると1ヘクトパスカル気圧が下がる
登り続け 3000階の上には空気がない

人類が初めて宇宙を体験した時
私はまだ生まれたての赤ん坊だった
そのうちに、月にも住めるらしい

空は空をつきぬけ
宇宙に広がり
その宇宙にさえ果てがあるらしい


自由詩Copyright 服部聖一 2005-07-29 22:51:07
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