シュウジはもう随分飲んできているようだった。隅っこのテーブル席で、コート着たまんまで細長い身体を丸めて、携帯電話のクルクル部分をクルクルいじっていた。(つか何年前のだよ。いい加減機種変しろ)目はケー .... 洗剤より生れしシャボン玉の遊泳を
掬えば窓に にげる虹色

シャボン玉掬はむ姿勢 すかされて
運動神経 鈍る年かと

俄か雨に荷物ぬらして声もなく
ちり紙交換 信号に止まる

 ....
           競歩のまねして
      ちゃちな市道をすりぬける
野末には瑞々しい水田がねそべっている
 くろはえにすなおな いとけない稲は
    衣擦れのそよぎこそないものの
 ....
透ける 青空
高き 雲
夏の太陽
留めたる
秋の収穫
ぶどう狩り

ぶどう棚から
こぼれ来る
木漏れ日 キラリ
ぶどう房
輝く ルビーか
ぶどう房

一粒 口で弾けては
 ....
雨上がりの水たまり
泥水も尊いいのち

綺麗な花が
尊いいのちなら
枯れた花も
尊いいのち

忘れないよ
ここにいたのは
尊いいのち



犬が
ぴちょん、と
鼻をつけ ....
また見知らぬ誰かのために、
泣いた。
依頼主に、
何があったのかは、
知らない。
遺影と目を合わせても、
何も感じない。
泣き屋が流す涙に、
変わりがあ ....
〈タネ〉も〈シカケ〉も
ありふれた
この眩しいほど
澄み切った世界で


信じられる
暗闇

自分自身だけ


汚れた爪と
不格好な指
骨張った甲から

覗く
 ....
光にあたりたい
ただ それだけで

日光の当たるところに何かあれば 
必ず 陰ができるように
 
光の当たるところにだれかいれば
必ず だれかの光が途切れるのです

それでも 
欲 ....
夜明けとともに
目的もなくふらふらと
外を歩いてみる
そこの夏は冷たかった

葉の上の雫に触れ
その一瞬にしかない冷たさは
手のひらの中で
やがて消えてゆく

川のせせらぎの音も
 ....
小さな渦にあめんぼが脚を取られていた
男は意味も無く泣いていた

空は薄く曇り
まるで世界中が白い
銀色に染まった朝の事である

コトコトと煮えるシチューの湯気に記憶が奪われていった
 ....
手を引いて
歩く指先は、きっと
温かかったような
そんな気が
している
 
お母さん、と
間違えて呼んだ私の
頭を撫でては
大丈夫と
微笑んでいたから
 
 
髪を結う仕草の ....
鬼がやってきて
かくれんぼをしようと言った
僕たちはちょうど
何をしようかと考えていたところなので
いいよ、いいよと
鬼に賛同した

鬼が百まで数えている間に
僕は境内の ....
 袋小路に入ってしまった時でさえも
 苦しみに絶望してしまった時でさえも
 それでいいじゃないか
 それが生きること
 革命のポエムを産み出せば新たな道が訪れる

 捉え方を間違わなけ ....
傷は黒く切り裂く飛び散る羽
船と気球は別々の方向へ向かう
感情の線は鳥の形をしている
白い空間は必ず黒く擦り切れる

波の色は緑
寄り添う二本の木が横に項垂れて
水面の波紋を真上から見下 ....
 
なぜ
 
些細なことで殺しあったり
つついてみれば
脆弱な理論に扇動されたり
 
なぜ
こんなにも人は
君のアドレスを消去することにした


一件消去しますか

イエス

一見消去しました


僕は 君を忘れることができるだろうか
誰も自分のことを
見てはいない
 
 
そう思ってた
 
 
 
でも本当は
いつも誰かが
必ずどこかで
見ているんだ
 
 
いいことも
いけないことも
 
 
 ....
年下の夫に穿かす白タイツ

闇鍋や阿部定を呼んだのは誰だ

涙目で火事を見ている阿部サダヲ

ほっぺたのにきびをつぶす初鏡

初夢の母がガメラを噛み潰す

恋愛に逃げ場はないぜ貼る ....
A「明日から夏休みやね…」

B「『青春18きっぷ』買ったんだ」

A「『乗り放題のトクトクきっぷ』っていうやつ?」

B「そうそう。それそれ。」

A「どっか行くの?」

B ....
あー
まぁ、よく批評なり感想なりを寄せる人間なので、ひとつそういうことをする、にあたっての立場表明などしておくと、読む人も読みやすいかなと思ってしてみます。
自己紹介みたいなもんかな、あれっしょ、 ....
GIVEが先、TAKEが後
与えて与えて与えて
始めて貰える物
皆損得で動いている

GIVEばかりでもだめ
TAKEばかりでもだめ
GIVEですぐに見返りを
期待すると行き詰ってしま ....
何かに追われて
自分が見えなくなって
約束すら忘れて

遠い遠い道のりの途中で
出会いがあった
運命と呼ぶには
少し大袈裟な
そんな出会い

他人は他人
自分は自分

 ....
中古品も
古着もきらいだけど

アイシテルって言葉は
何回使ってもいいよ
今まで見えなかったものが
見えるようになった
自分が生きている今の世界が
迷路になっている
高い壁と細い道しかない
何も拠りどころもなく彷徨い続けると
展望台と書かれた案内板があった
そ ....
あるく
ただ、それだけ。
きみのこころをあるく
わたしにできるのはそれだけ
笑顔が欲しかった
できれば言葉も欲しかったし
ごめんも、いいたかった
ただ、それだけ
紫色の夜
チャリで駆け出す
月の跡 世界の裏側

 
 

突然
怖くなって
鳴り響くサイレン
逃げ込んだ
ひとりの部屋
冷たい床

 

夜中に脱いだ
抜け殻 ....
+落葉の日には


 赤い色、青い色
 残りの空を数えている
 穏やかな日々、頬は
 青く紅葉として
 時間は等しく流れていく

 境目に乗って遊ぶ
 あなたの身体に耳を置く
 ....
合格をゴールとする人もいる

就職を目的地とする人もいる

結婚を終着点とする人もいる

または子育て終了や昇進、退職をそれにする人もいる




でも

地球は ....
道路に捨てられた タバコ
雨で濡れてふやけて溶けた

日々吸収してゆくコンクリートは
ついにニコチン中毒となった
それは
お祖母ちゃんが乙女だった頃の 地面のハナシ


私は縁側 ....
ピアス穴に通すえんぴつ去年今年

門松に祖父の植わっておりにけり

探偵は白紙の賀状握りしめ

雑煮餅世間知らずでござんすよ

この町は海市に合併するんだとか

春らんまん桃色うん ....
悠詩さんのおすすめリスト(438)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
シュウちゃん- 石原ユキ ...散文(批評 ...4*07-7-24
41P_「短歌2」より- むさこ短歌10*07-7-24
その名に- 信天翁自由詩407-7-24
ぶどう狩り- アハウ自由詩607-7-24
尊い- 小原あき自由詩15*07-7-24
「_悲しみはない。_」- PULL.自由詩6*07-7-24
逃げ闇- ゆうじん自由詩207-7-24
- あゆの  ...自由詩15*07-7-24
冷たい夏- ぽえむ君自由詩23*07-7-24
黎明の空に浮かぶ光明は儚い- プル式自由詩5*07-7-24
人形- 山中 烏 ...自由詩15*07-7-24
かくれんぼ- なかがわ ...自由詩7*07-7-24
捨てないで- 山崎 風 ...自由詩307-7-24
冒険者- 狩心自由詩1*07-7-23
去り行くもの- ブロッコ ...自由詩507-7-23
消した後に残るもの- 楠木理沙自由詩8*07-7-23
独りじゃない- 秋桜自由詩6*07-7-23
阿部サダヲ- 石原ユキ ...俳句3*07-7-23
青春18きっぷ- 北大路京 ...未詩・独白8*07-7-23
批評をするにあたって。- ワタナベ散文(批評 ...5*07-7-23
GIVE_AND_TAKE(愛)- ペポパン ...自由詩11*07-7-23
誓い- 優飛自由詩13*07-7-23
リサイクル- 風音未詩・独白6*07-7-23
迷路- ぽえむ君自由詩11*07-7-23
ただそれだけ- 紺野 夏 ...自由詩1307-7-22
進化- アラモー ...自由詩407-7-22
かわいい星- 石田 圭 ...自由詩3607-7-22
まんまるちきう- むむ自由詩307-7-22
祖母が踏みしめたニコチンコンクリート- こうや自由詩5*07-7-22
去年今年- 石原ユキ ...俳句5+*07-7-22

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