きみはいまどんな顔をしている?


わたしはまだ、白昼に晒された腕をあいせないでいるよ

陽にやけていく肌を見ながら
侵食を止められない

ゆるゆると育った幸福は、病巣
その生温 ....
十二月の近いような夕暮れも移ろおうとして、ボジョレ・ヌーヴォーが解禁と言って景気よく人々に振舞われる様な頃、“ツキ”という名の男は綻びもせず転びもせずロビオーラの癖のつよい薫りを愛おしそうに嗅ぐのでし .... 弟は人に触られるのが怖かった。触られると電気のようなものが走るし、よくないものがうつる気がしていた。ただ、兄だけは平気だった。
弟が足をくじいて一人では不自由した時、兄は黙って弟の支えとなってやった ....
染められた自転車を
また真っ白に戻すように
通い慣れた道を塗り直していく
隙間を通すように、深く

はじめておぼえたこと
空のひろがり
見つけたころのこと


遠くへ行ってしまいそ ....
雲がのびてゆく
編み目を広げて

ただの雲と思うなよ
まだまだ空は広いから

犬の甘え鳴きが
のびきってほどける日を
知らせようとしている
 なぜ詩を書くんですか、と言われると大変惨めな気分になっていやなのは、つまり詩を書くということに関してたいした理想も意義も見出せていないからなのだと思う。
 仕事をはじめて、そろそろ幾許かの稼ぎも出 ....
真夜中に
「はい、これあなたの分」と
天井から降りてきた手にレの音を渡された
なんで?どうして?あんたはだれだ?
戸惑っているうちに
レがほっぺにくっついてとれなくなった
慌てて救急外来に ....
書いてしまって、また後悔するかもしれないんだけど。
まずはお礼から。
詩学社の破産、廃業の折は、「詩学社を救え!(http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=136 ....
いなくなった
椅子が、あった
主は不在なのか、と尋ねられれば
沈黙して笑う、程度のことしか出来なかった

混ざり合った
分からなくなった
人は混ざってしまうもの、らしい
心の、底辺の垣 ....
帰ろうか、帰ろう
雲雀を見に
飛行機の音を聞きに

私の空想が止まる瞬間は
ワン!
という声が聞こえたとき
庭の草木すら記憶になく

ただ会うたび肯定してくれる
存在のもとに駆け寄 ....
という問いには自分なりに一つの結論を持っている。

「現代詩は難しい?」
と聞かれたら、いつもこう答えるようにしている。
「難しいものもあるよ」と。


以前こんなことを書いた。 ....
 
雷が ガリガリと鳴って
コップを グニグニと 洗ったので
菜の花を 見に行ったのだった
ねえ 菜の花を 見たこと ある
たくさんの 菜の花よ
いちめんの 菜の花よ
歌にも あるのよ
 ....
あれから2週間が経ったっていうのに
なぜいまも頭が膨れ上がってるのか
理由は自分でもわかっていて
そのうちのひとつは、トーキョー 打ち上げの席でもと子さんが話してた電車話が
私の旅路にふりかか ....
きみがひとつならずの
ことば
として、わたしに残されている、夜

死が
わたしにさらに投げ
入れられて、燃やしつくされて
さらされて、
指はなぞる、過剰に
横たわる
きみを ....
 2008年7月5日、小説家の古井由吉さん主催の朗読会に行ってきた。実を言う
とゲストの平出隆さんを一目見るために。3串の現代詩コミュで情報を偶然見
かけて、それで出掛ける一大決心をしたのだった。 ....
 
白地図に雪が降り積もる
数える僕の手は
色のない犬になる
古い電解質の父が
真新しい元素記号を生成している間に
妹は今日はじめて
言葉を書いた
それを言葉だと信じて疑わないので
 ....
とおいおそらを
みあげれば
いつも
そこに
あをのおと

くも
あめ
にじ
ゆき

おそらは
すべてを
のみこんで

おおきな
こきゅうを
するのです

なみだ
 ....
 この国で一番大きいといわれている図書館に訪れた。出迎える広いロビー、その向こうにはぎっしりと本が並んでいる。多くの本は分厚く、背表紙は無機色だ。館内は足音も響かない。すみません、珍しい本が読みたいん .... 風がとてもつよいので
窓をしめて
新聞紙のうえで爪を切る

あれから、
手のひらを丸めるくせがついて
そのくせ伸びるのは
はやくて

パチン、パチンパチ、ン、
的をはずれ
飛び散 ....
十年前、通っていた英会話学校のパーティで彼は気さくに声をかけてきた。とあるミャンマー人との出会いであった。三十代半ば、日本人よりもやや健康的に焼けた肌をし、そのぶん白い歯が印象に残るその紳士は、人懐っ .... #response


地水火風って言うけどやっぱりむかしのひとって馬鹿なんじゃないかと思うだって火だけ仲間はずれ


  つめたい地面
  あたたかい水
  つめたい風
  あたた ....
毎日をさかのぼる

一瞬があらわれない
そう出て来ない

さかのぼるから
には、そこにみなもとがある

けれど
ららら
ちょっと歌っていたら
買い物を忘れた
買い物も買われるも ....
黒鳥が空を舞うのを眺めながら
空の青さに目を傷める
そのようにして
わたしたちのあこがれはいまだに止まず

いつ どこで だれかを殺してもいいように
理由を探し続けている
わたしたち ....
伊栖郡の話なら法月君に聞いた。◆ナニ伊栖郡は太平洋沿岸に位置する極当たり前の田舎であつて、とりたてて特徴が有る訳でない。只伊栖之湖という稍々大きめの塩水湖が一つあり、湖の周りには柞が沢山茂つてゐる。柞 .... 窓を拭いていました
ドーナツを食べるあなたが映っていたので
わたしは飛び込みました
泳ぎました
しばらくそのままでしたが
砂浜があったので座りましたが
どうやら無人島でした
何故無人 ....
長い時間、丁寧に水切りをされた子どもたちを
洗濯ロープに干していく
きゃらきゃらと子どもたちが笑うので
ちょっとした火花が続いた
子どもたちから出たお汁は
大切に集められて牛舎へ持っていく
 ....
あの日
びるのてっぺんは
どれだけ
さみしいひかりがみえたの

むてっぽうなことで
きみも
やっぱり そんを したのだろうか

そっとちかづこうとすると
花をちらすみたいに ....
 
利き腕を殺しあわずに手をつなぐ二人に喧嘩が絶えない理由



胸元に爪立て割れるピスタチオ 落ちてゆくのはとてもかんたん



でたらめな角度にさまよう手鏡で火があがる なぜ出逢 ....
母が心を病んでいると医師に言われてからはや5年が過ぎようとしています。
その1年ほど前から軽うつと診断されて、薬を飲んでいたのですが、どうもこれは「アダルトチルドレン」とか「中年危機」の症状が強いと ....
葉っぱたちのとがったきっさきをさっきから風がはげしくゆらして
じべたに並べられた各種弾頭のことを考える
雨上がりのひんやりとしたゼリーのような中を
ゆっくりと自由に空気を押しながら
あたしは記 ....
mizu Kさんのおすすめリスト(286)
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