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スクランブル交差点の真ん中でひとり
ちきゅうにやさしい
すき焼き・しゃぶしゃぶ食べ放題
四人様からお願いします
と店員さんには言われたけれど
自分の養わなければならない細胞の数を ....
 
 
酢を飲んで 改札口で 待っている


汽車に乗り 行ってみたいな 試着室


犬走る 急行列車を 追いかけて


急行の 窓から見たら 走る犬


試着室 あなたの ....
 
 
友だちの家に遊びに行った
門のところで、久しぶり、と挨拶されたので
久しぶり、と答えた
もてなしてくれるのだろうか
和室に案内されて
お茶とお大福を振舞ってくれた
正直な話、あ ....
 
白地図に雪が降り積もる
数える僕の手は
色のない犬になる
古い電解質の父が
真新しい元素記号を生成している間に
妹は今日はじめて
言葉を書いた
それを言葉だと信じて疑わないので
 ....
窓を拭いていました
ドーナツを食べるあなたが映っていたので
わたしは飛び込みました
泳ぎました
しばらくそのままでしたが
砂浜があったので座りましたが
どうやら無人島でした
何故無人 ....
妻が平日に東京へ行くことになった。
友だちが故郷の鹿児島から仕事の都合でこちらに来るので会いに行くということだった。
ほぼ十年ぶりの再会だそうだ。
鹿児島から東京に出てきて、僕と結婚し、千葉に引 ....
建物と建物の隙間に
嘘が落ちていたので
女は拾い上げると
口にはめた
口は嘘になった

嘘の口から出る言葉は
どれも本当だったが
美しすぎて
人には見分けがつかなかった

女は身 ....
手すりにつかまる
手すりのある国に生まれて
偶然とか必然とか
都合のよい言葉で
意識が今ここにある
手すりに指紋をつけた日があり
手すりの指紋を消した日がある
好んで手すりの話をしたこと ....
自転車はその肢体を空気の隅々まで伸ばし
僕らのささやかな会話は言葉を放棄して
水の海になってしまった
沖へとゆっくりこぎだして行く
すでに失ったペダルを懸命に踏みながら

陸のいたる所では ....
語らないでいると
ケニアがある
暗闇の中
愛美が物語の続きをせがんでいる
言うなれば足だ
五本指のソックスで
地表が埋め尽くされていく
人に理由などないように
人であることに
理由な ....
バス停の近くで生まれ
バスを見て育った
バスを見ていないときは
他のものを見て過ごした
見たいものも
見たくないものもあった
初めての乗り物もバスだった
お気に入りのポシェットを持って
 ....
少し大きな動物が
足元に横たわってる
景色にあるどの線にも
斜めになって
昨日からの続きのように
滑らかな呼吸をしている
その鼻先から
しばらく行ったところを
とうがらし売りの少女が
 ....
 
 
まだ夜の明けないころ
街は少し壊れた
機械の匂いがする
昨夜からの断続的に降る雨が
いたるところ電柱にも
あたっている
いくつかの窓の中には
ささやかな抵抗と
使い古された ....
冷やし中華が
静かに終わった奥の方
特別なこともなく
人をまたぎ
人にまたがれ
狭い柄模様のシャツが
時々きれいだと感じられた
入口の貼紙には
かつての文字のようなものが書かれ
それ ....
41

市民会館の大ホールを
ゼリーは満たしていた
屋外では雨が
土埃の匂いを立てている
観客の思い浮かべる風景は
みな違っていたが
必ずそれはいつか
海へとつながっていた


 ....
mizu Kさんのたもつさんおすすめリスト(15)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
幹事、ひとり- たもつ自由詩511-4-25
「本日の五七五」より_その二- たもつ川柳510-12-27
おもてなし- たもつ自由詩1110-12-18
化学- たもつ自由詩1008-7-3
ジューン・ブラインド- たもつ自由詩4*08-6-14
今週、妻が東京に行きました- たもつ散文(批評 ...21*07-11-29
夏空- たもつ自由詩707-11-25
理由- たもつ自由詩407-11-18
会話- たもつ自由詩2207-11-15
- たもつ自由詩1007-11-11
他のもの- たもつ自由詩2107-10-25
少し大きな動物- たもつ自由詩907-10-23
拝啓、君は元気ですか- たもつ自由詩36*07-10-11
冷やし中華終わりました- たもつ自由詩707-9-14
「その海から」(41〜50)- たもつ自由詩1407-8-4

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