なぜ生まれてきたのか
そう問われると
とても悪いことをしている気分になる
なぜ盗んでしまったのかと聞かれているような
なぜ殺したのかを尋ねられたような
質問の正しさが怖い

なぜか
 ....
 
  
クランクを回す
上りのエスカレーターが動き出す
人が乗る
負荷がかかる
乗る人の数は徐々に増え
更に力を込めて回す
見上げると人が
下りのエスカレーターを待っている
上り ....
 終戦(敗戦)記念日であった8月15日の西日本新聞朝刊1面の「春秋」欄に、まど・みちおの戦争協力詩の話題が書いてあった。テレビのドキュメンタリー番組を観ての感想みたいだから、観られた方もいるかもしれな .... 【無為自然】

 最近、写真を撮ったり絵を描いたりする。日頃からよく風景を眺め、虫や鳥や野生動物や雨や雲を注意深く観察したりして、クソ田舎で無為自然な生活を送っている。
 そういう無為自然の視点 ....
■みんなおばけ/小川葉さん■
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=162619

この作品には作者の茶目っけが存分に含まれている。そこに浸ってみると何 ....
こんにちは。詩のレビューをやっている者です。

これまでにいくつかレビューを書いてきました。それを見た人が「こんな
のでいいならおれも書けるぜ」と思い、にわかにレビューが盛り上がる!
というよ ....
 
 
深夜、電話が鳴っている
誰もいない、何もない
とても遠いところで

そんな気がして目が覚める
電話はどこにも見つからない
安心して再び眠る

夢の中で電話が鳴る
受話器は ....
エックスって言っても今出回ってるニセモノじゃないのよ
まだ最初の頃の1錠数千円のヤツよ
知ってる?
オリジナルのエックスはベトナムで使われた自白剤なのよ
アレを他のとちょっと混ぜてアッチの ....
 
 
待合室のソファーで
男の人が傘を差していた
空が見えないから
屋根に気づかなかったのかもしれない
名前を呼ばれ
男の人が立ち上がった
傘を丁寧に閉じて
今日はひどい雨ですね、 ....
 
 
お店屋さんで息をした
お店屋さんだから
みんなしていた

様々な形が売っていた
気に入った色があったので
近くにいた店員の女の人に
色だけ買えるか聞いた
形もついてきます
 ....
 
 
少年が電話の凹凸に触れているころ
少女はまだポストの中で
封筒から漏れてくる潮騒を聞いていた

  すべてが終わったら、
  横断歩道をきれいに塗りなおそう。
  町中いたると ....
 
 
水の途中
眠れない夜のために
わたしの棒高跳び

細胞壁の間をすり抜け
背面から着地する
床のキッチン
床だからキッチン

冷蔵庫の脇でうずくまり
 スイカ、美味しく冷 ....
さかあがりが できないころ
さかあがりのあいまに
けんかした
さかあがりのあいまに
学校へ 行った

おまえんちの家の前の空き地に
むかし なまくびが ならべら ....
 
 
小豆色のバスに乗る
車体の気配があまりしないバスだった
既に乗っていた人たちは
みんな別々な方向を見ているのに
誰なのかよくわからない
信号待ちをしている間に
道端の枯れた草花 ....

午後四時
青の上から
橙や赤や紅色が
塗り重ねられてゆくのを見ながら
大急ぎでベランダのシーツを取り込む
あのうつくしい仕事をしている人が
どんな人だかは知らないが
時折
ゆるめ ....
 
 
むかし男の人が死んだ公園で
山岸徹也くんと砂の城をつくった
歯ブラシが近くに落ちていて
それはとても古い感じがした
城門に番兵の人形を二体置いた
翌日、城は壊されていた
人形は ....
 
  
 
これから結婚について書きます。
その前に男性側の視点であることを前提としなければなりません。
何故なら私が男だからです。
女性側からの視点で書くことも不可能ではありません。
 ....
きょうお通夜です

あしたの告別式では弔辞を読みます

とりが啼いています

ゆきがななめに降っています


おとがこだましています

車のなかで泣いています

ひとの前では ....
 
 
亀のレストランに入った
亀たちが食事を楽しんでいた
メニューにあった
「亀肉のソテー○○○風」
(○○○が何であったかは失念)
を注文した
料理名の下には
不慮の事故で死んだ ....
みなさま、こんにちは。相田九龍と申します。

私は【批評祭】というお祭りを過去に3度、現代詩フォーラムで主催させていただきました。
このお祭りではその名の通り、沢山の批評を読むことが出来ます。
 ....
 
 
掌に雨が降る
小さな水溜りができて
魚たちが泳ぎ始める

両方の手で精一杯の
くぼみをつくる
それでも水や魚は
溢れ出してしまう

途方に暮れているうちに
いつしか雨は ....
 
 
おでんの中を艦船が航行する
デッキから若い水兵が
手を振ってくれる

大根とはんぺんが好き
牛スジは入れる習慣がない
ガンモは好んで食べないが
無ければ無いで淋しい

こ ....
この感情は
なにで出来てるんだろう

シンとした夜の真ん中は
何かと考えることが多くて

でも

気づいたら
思考は動かなくなって
感情がゆらりとぶら下がる

何にもない日 ....
 
 
整形外科で溺れた
子どもの頃から登り棒は得意だった
誰よりも早く天辺に登れる自信があった
それなのに整形外科で溺れてしまった
むしろ言葉の綾、
と言った方が正確なようにも思えるけ ....
遠い未来の2010年で
あのひとは手をふっている


おとなになっても
ちゃんとおぼえてるよ


みつからなかったけど
どこかにあるはずの
遠い未来の2010年に
わたしは両手を ....
 
 
町の公民館に移動映画館が来た
視聴覚室の小さなスクリーンと
パイプ椅子で上映された
打算的な男と女の物語だった
適当なところで事件が発生し
男も女もよく舌打ちをした
飽きてし ....
あなたは、君臨する。おとこの、欲望の筋肉に。旅人の、ではなく。農夫の土地に、金星の種を蒔く。収穫し、貯蔵して。子々孫々まで、支配する。



わたしの偶像、わたしの。ふくよかな、母体よ。あな ....
 
 
列車も停まらないような
ホームの一番端でひとり
ご飯を食べている
ちゃぶ台は誰かが置いていってくれた
多分、親切な人なのだと思う

納豆や根菜類の煮物など
好きなおかずを並べ ....
悲しいような甘さ
だ液に含んだキャンディをひとつ
あなたにあげたい

人の吐く息の波に
飛ばされてここにいるから
空が見えない

ふるえたように電話をかけた
いつもあなたに
揮 ....
琥珀色のサウンドトラックが、
頭蓋骨の内側を濡らしていく
すっかり皺が減り、ツルンとした私の大脳皮質


鼓膜までねじこむイヤホンや
タイムラインを流れる電子文字で
刻まれたものが薄れ、 ....
小川 葉さんのおすすめリスト(1505)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
世界が始まらないことを願って- 木屋 亞 ...自由詩3*11-3-8
生業- たもつ自由詩411-3-7
【批評祭参加作品】まど・みちおの戦争協力詩- 石川敬大散文(批評 ...6+*11-3-7
【批評祭参加作品】詩を特別だと思ってる人たちへ- 相田 九 ...散文(批評 ...11*11-3-6
【批評祭参加作品】ショートレビュー- 相田 九 ...散文(批評 ...4*11-3-6
【批評祭参加作品】レビューを書かない7つの理由- 露崎散文(批評 ...18*11-3-6
目覚め- たもつ自由詩511-3-5
Psychedelic_Innocent- いとう自由詩4*11-3-4
待合- たもつ自由詩711-2-27
目印- たもつ自由詩411-2-26
深呼吸- たもつ自由詩711-2-24
家庭菜園- たもつ自由詩111-2-23
そらおそろしい- るるりら自由詩31+*11-2-23
産道- たもつ自由詩311-2-21
美術用品のある日常- 吉田ぐん ...自由詩3311-2-21
砂の城- たもつ自由詩311-2-20
結婚について- たもつ自由詩2411-2-16
許し- 吉岡ペペ ...自由詩711-2-15
○○○風- たもつ自由詩411-2-14
「批評祭。」「批評祭?」「批評祭!!」- 相田 九 ...散文(批評 ...2*11-2-14
水溜り- たもつ自由詩611-2-12
帰還- たもつ自由詩711-2-11
空の真似- もずず自由詩111-2-11
エラ呼吸の仕組み- たもつ自由詩311-2-2
遠い未来- 因子自由詩2*11-2-1
舌打ち- たもつ自由詩511-1-27
poetarot(女帝のカード)保存版- みつべえ自由詩511-1-24
お代り- たもつ自由詩2011-1-23
推敲したら嘘が残る- かんな自由詩8*11-1-22
Days_of_Wine_and_Roses- 渡 ひろ ...自由詩20*11-1-19

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