すれ違う為に生きてきたのか
言葉を重ねながら
体を重ねながら
折り紙の練習をしていた
焼き付いた肌

使わなくなった鍵は
給料袋の中に閉じ込めたままだ
全てを拒絶していた
その度に叫 ....
足を拾いに行きました
海の匂いのする街でしたが
この街に海はありませんでした
足を拾いに行きました
この街にも海があればいいと
子供の頃から思っていました
父に海をねだったこともありました ....
                   080103

寂しすぎる空間に卵を落とす
目玉焼きを作るのだ
フライパンの中で目を覚ましたケダモノが
電磁探傷を開始するので
傷だらけのフライパン
 ....
 
 
夜になると
鳥は空を飛ぶことを諦め
自らの隙間を飛ぶ

高い建物の立ち並ぶ様子が
都会、と呼ばれるように
鳥は鳥の言葉で
空を埋めていってしまう

知らないことは罪ではな ....
 
十六歳だった
終わったあと
ひとつになったんだね、と囁かれ
雑誌の読みすぎだとおもった
このベッドの下に隠れてるなにかかしら、とか
制服がしわしわになっちゃった、とか
私ははじめてで ....
美しくなった、本当に
美しくなった
成人を迎えるからだの中から
魂の
幼い部分だけ
すくい集めて
投げる

そこに生まれた空間が
やさしく
かたまったら
ほし
と名づけて
揺 ....
                        15 嘘 (終)

結局
あたしとまゆこさんがいた場所は
なんだったのだろう
夢ではなかった
ことだけは
確かだ

ただいま
鍵 ....
すなおな円の中に
さかなや鳥や
そしてほ乳類を集めて
食べる

それぞれの
交差する部分で
わたしらは健康を保つ
それは罪深いことではない

ラベルには
聖書のことばのようなもの ....
わたし、よくわかりません

あなた、だとかせかい、だとか
そういうの
映画みたいなんですもの
ぜんぶ
心が鼓動しないのですもの
なぜか
おかしな夢を見ているようなんですよ
わたし
 ....
                 071228

電流起源の神話があって
電圧起源の御国を脅す
そんなお悪戯はいけません
ホテルのお客はただ働きの
派遣の女将に面食らう
皮肉な喩えで済み ....
 理由はありません、っていう理由について
 もう少しやさしくあれたら、
 と思うんだ





さびしい時刻が生え出したのは
ぼくの、背骨を笑う
星のした

だ ....
                        14 絵

なぜ
観覧車が少女のために
あれほど傷つき
苦しむのか
わからなかった
今でも
本当に理解できている自信
はない
そ ....
 {引用=(鍵盤が駆け上がる夜、/ガラス片、/鉄塔/に続く紅の、足跡、//)}

裏側はどうなってるかわかりません そんな理由じゃ嫌わぬ 月よ



差しだすとき、グラスの中身は原液です。 ....
 
 
男の人が白い塀に寄りかかってる
ぼんやりした格好で
衣服には模様のようなものがついている
何をしているのか聞くと
誰かの夢の中なので勝手に動くことができないんです
と言う
かわ ....
砂漠の真ん中
君の顔だ
顔だ
君の
顔の君だ

雨雲の隅を
君はかじる
かじる
君は
かじる君は

花が咲いた
砂漠の真ん中
鼻に咲いた
君の顔が

死にそうなぐらい ....
               071223


考える人のポーズで休んでいたら
さぼるなと先輩にどやされた
先輩はそのまた先輩にどやされて
休むことはさぼることだと信じている
生きている ....
歯ブラシを持って
弟がどこまでも走っていく
小さいころから助走をつけないと
歯磨きのできない子だった
誰よりも美しい
世界で一番の助走だと思った
最近人の目を見て話ができるようになった ....
ぼくらの言葉は
山でありました。
緑でありました。
渓谷の流れでありました。


あなたが
お嫁にいくといいます。
リュックもクツも
ハーケンもハンマーも
ザイルも投げ捨てて
お ....
鞍馬の寺へ続く道を行く人は
息も乱れず
疲れた様子もなく坂道を登る
ただただ不器用な人だったはずの兄は
見違えるほどで
一つのことをやりとげたとき
開花したあなたという人
あなたのように ....
雑踏で喫煙をしていると
衛生的な感じの服を着て
酸素マスクを付けた人たちが
群れを成してやって来て
あなたはどうして煙草を吸うのか
と言う
くちごもっていると
健康の為に今すぐにやめ ....
時計は空を飛んだ
時間のことなどすっかり忘れて

町工場の青い屋根と
遊園地の小さな乗り物と
チャペルへと向かう花嫁が見えた
風景はずっと続いているようだった

やがて良い感じのする原 ....
 
 
瞬きをすると虹が溢れてしまう目があるので
笑うと発音しないPを吐いてしまう口があるので
まだ誰にも褒められたことのない君が
冷蔵庫に自分の耳を並べている

僕は機関車と同じ匂いの ....
海の動物になりたかった
海に行きたかった

底の方で
脊髄が列車のように並んで
色のない海老が
乗客のようにじっとしている

マリンスノーの中
錆びてしまいたかった

潮を ....
1、私

道路のわきに沿っている
白いはしごがひどくゆがんで見える

テールライトが砕け散ってしまっていて
私はここにいない

頭の中でゲシュタルトが崩壊していくように、
二足歩行の ....
乾電池が足りない
と昨夜寝言を言ったあなたは
夢の中で久しぶりに
何を作っていたのだろう

今日は朝から雪が降ってる
あなたの故郷のように
たくさんではないけれど

もう誰も
あな ....

みずいろのさかなを
凍ったうみで
凍ったうみの
その下で泳がせている

気泡の、結晶
つめたい手
掬うことのない
うたがう事もないさ
たとえばわたしたち
ストレスにまかせて
 ....
薄い網戸の向こう
何かの割れる音がする
今日は朝から寂しいものが降っているから
話しかけるみたいに一日を生きたい

消えていくシャーペン工場で作られた最後の一本が
同じ価格で店頭に並ぶ ....
うつくしい日和に うたを
うたいながら 少女は去った
封印に 桃のくちびるを
少年の おでこに
ぺったり 貼って 
一.


青を
反故にした

よりも
事情がある

真昼につき、
雨はふらない




二.


鋏の持ち手が緑だったことから
分け合いたくない
ままの
手 ....
ありがとうを言い忘れて
今日もぼんやり青空を見る

さようならが言えなくて
今日もぼんやり夜空を見る

君に伝えたい
コト
いっぱいあるんだ

明日の朝
誰もいない原っぱで
手 ....
小川 葉さんのおすすめリスト(1505)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
東北への旅_初夏の風- 狩心自由詩2*08-1-5
帰郷- Tsu-Yo自由詩1108-1-4
電磁探傷- あおば自由詩4*08-1-3
鳥の隙間- たもつ自由詩24*08-1-3
ひとつひとり- 石畑由紀 ...自由詩3307-12-30
白い大人- 石田 圭 ...自由詩2707-12-30
- アンテ未詩・独白3*07-12-30
食事- tonpekep自由詩13*07-12-29
白いゆめ- エチカ未詩・独白4+*07-12-28
でんりゅう- あおば自由詩1*07-12-28
真夜中しっぽ- 千波 一 ...自由詩20*07-12-28
- アンテ未詩・独白507-12-27
鉄塔にて- 石畑由紀 ...短歌14*07-12-25
夢を見る人- たもつ自由詩1407-12-24
砂漠の花- 太陽の獣自由詩307-12-24
夢を見る人- あおば自由詩8*07-12-23
助走- たもつ自由詩907-12-23
ぼくらの言葉は- 草野大悟自由詩807-12-23
- 九谷夏紀自由詩107-12-22
喫煙者- 吉田ぐん ...自由詩3207-12-21
準備- たもつ自由詩907-12-18
機関車とくじら- たもつ自由詩1307-12-16
機関車とくじら- AB(な ...自由詩607-12-16
或る冬の横断歩道で- エチカ自由詩5*07-12-15
スノードーム- たもつ自由詩1307-12-10
みずいろ- 唐草フウ自由詩18*07-12-9
網戸- たもつ自由詩807-12-9
そろもん(扉の歌)- みつべえ自由詩407-12-6
断片集「間引く」- 簑田伶子自由詩37*07-12-6
紙飛行機- そらの  ...自由詩15*07-12-3

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51