オシマイにしましょう
大事だったもの全部
ゴミに出して
そこにわたしもうずくまる
収集車が来るまで
あと少し
大丈夫
オシマイ
にしましょう
とってもステキな思い出
これまでどうも ....
 
 
みかんをむいて父に食べさせると
ぼくはみかんではないのに
お礼を言われた

咳をするしぐさが
父とぼくは良く似ていた
植物に無関心なところも
石鹸で洗う指先の先端の形も
他 ....
 
 
傘のない世界で
きみに傘の話をしている
小さなバス停に並ぶ他の人たちも
そぼ降る雨に濡れて
皆寒そうにしている

ぼくは傘の話をする
その機能を
その形状を
その色や柄の ....
朝のような
首すじだから
遠くから見つめている

階段をのぼっているだけなのに
人生だ なんて言っていいのか

自由と自由の間に
履物をそろえる

わたしを取り去った世界とは
ど ....
・国語

休み時間 机の上に伏せられた教科書はみな鳥のかたちで

「死」という字を習い17年経つが何故か未だにうまく書けない


・算数

「算数は嫌いなんだよ数式の突起みてると痒く ....
 
 
もずく酢しかない部屋できみは
なくならないもずく酢を
ただひたすら食べ続けている

そんなきみの背中を掻いてあげたいのに
きみには掻くべき背中がない
それよりも前に
ぼくは夕 ....
ラーメン屋の湯気の中で
二人で未来を語っていた時から
おまえは何時(いつ)も ずれた視線をしていた。

駿河台の坂を上って行く途中
ヒラヒラと雪が降り始め
俺には寒かったが
おまえは ....
朝一番に窓を開けると真っ白に吹雪いていた
時が流れるにつれて徐々に雨へと変化して
暮れる頃にはそれさえもあがっていた


駅の改札を抜けて家路につく
空には呑気に星がちらついていて
コー ....
キィィィィ ンンン
鳴っている

塾帰りの娘を迎えに来て
路肩に車を止めてエンジンを切る

ガラス1枚隔てられただけで
街のノイズは膜を張られ
夜の静寂が濃くなるから

ィィィィィ ....
かつん、とネジが落ちてきて
気づいたの
あの銀色の月は
機械仕掛けなんだって
 
黒い蝶が
りらりら羽ばたいて
夜の甘水を渡っていく
 
世界が
どんなに張りぼてだって
眼に映る ....
 
 
ぼくが遺書を書く
きみがそれを紙飛行機にして飛ばす

そこかしこに光は降り注ぎ
そこかしこに影をつくっている

紙飛行機が草原に不時着する
文字の無い白い翼のところを
蟻が ....
 
 
もっと簡単にあなたを愛したい
複雑な手続きなど経ることなく
もっと簡単に
もっと簡略に

僕は僕の皮膚を越えて
外に出て行くことはできない
僕から出て行くのは言葉
それは様 ....
 
 
光が蒸発していく駅舎
待合室の隅のほうで
一匹のエンマコオロギが
行き場をなくしている

他に行くところのない子供たち
髪にきれいに飾られた赤いリボン
鼻から伸びているチュー ....
 みなさんこんにちは。ことこです。
 ショートレビュー・サンデーのお時間がやってまいりました。
 今日も元気にいってみましょう!

 今回は、
◆正三角形 / 石畑由紀子さん
◆砂の埋葬。 ....
キッチンで君と二人
こんにゃくをちぎっていく
娘は一人、二階で
静かに宿題をしている
こうして手でちぎると味がよく染みこむのよ
君が母親から教えてもらったように
僕は君から教えてもらっ ....
誰かが耳を澄ましているから
夜は静かなのでしょう
全身で聞いているから
夜は暗闇なのでしょう

街がしっかり消えてから

目を洗うふりをして
しばらく
目を泣かせた

きまじめだ ....
 
 
このこんにゃくを探しています
家族同様に可愛がってました
見かけた方はご連絡ください

という貼紙が電柱にあった
家にあるこんにゃくに良く似ていたので
書かれていた住所のところ ....
「大事なのは、ギアがガチッ!と切り替わる、あの瞬間」



暗い真夜中の道路、車を走らせていく、
今夜は寝ないかもしれない
光る猫の目のように黄色いヘッドライト、
センターライン追いかけ ....
 
 
こんにゃくの降る街を
君と歩く
手をつなぐのは
二人に手があるから
理由はそれだけでよかった

子どもたちが積もったこんにゃくで
だるまを作ろうとしている
それは無理なこと ....
 
 
どこかの外れのような野原に
ひっそりとメリーゴーランドはあった
白い馬にまたがると
むかし死んだ友だちが背中を押してくれる
メリーゴーランドがきれいな音楽とともに
ゆっくりと回り ....
あなたが
黄色く話していると
楽しくさせますね

でも
黄色ばかりだと
かなしくさせますね

カナリヤ、ハンカチ、スマイル、

あなたが
胸にもっている黄色
黄色の水たまり
 ....
 
 
手紙を出す用事があって
エレベーターを待ってる
扉が開く
エレベーターの中が
こんにゃくでいっぱいだったので
乗らずにに見送る
あんなに沢山のこんにゃくを積んで
あのエレベー ....
 
 
こんにゃくを買いに出かける
いつものスーパーでは売り切れだった
少し遠くのスーパーでは見つからなかった
少し遠くの別のお店では
こんにゃく以外のものならあるのですが
と残念がられ ....
ギッタンバッタン
ギッタンバッタン
揺れる織機に糸は止め処なく流れる

機織りする貴女の家を訪ねた
白髪交じりの老眼鏡に覗くまなざしは
古代の機織の乙女と変わらぬ清楚さで
遥か遠く
白 ....
 
 
テーブルの上に
こんにゃくがある

窓の外では
桜の花びらが少しずつ
風に散っている

白い磁器の皿にのせられたまま
誰に忘れられたのか
いつまで忘れられるのか
蒸発し ....
カレーの中に牛はいた

5分後、私の中に牛はいる

結局牛はどこへ行くのか
共に私の中で生きていくのか

記号未満に成り果てた牛が
言葉へと向かわせる不思議
しかし
死んでいるので ....
でもそれは、
あ、という言葉ともつぶやきとも知れない
といきするしろいすいじょうきの
連結に
わたしは路上をしゅぽしゅぽと
滑走する

屋根つもる
雪たちに挨拶する
敬礼をびしっとか ....
アボット投手の放った一球が俺の意識を撹拌して
名古屋城や姫路城にした
俺は城持ちだけど貧乏で
今日も鉄屑を集めては
太平洋戦争に備えて居る
竹槍を持てばアメリカに勝てると教育されて来たので有 ....
 
 
砂時計の砂が落ちていく
のをあなたは見つめている
すべての砂が落ちてしまうと
黙って逆さまにする

一日がその果てしない繰り返し
あなたにとって時間の単位とは
どこまでも続く ....
 
舌の根が乾かぬうちに、駅
年を取った男の人が
魚の燻製や塩漬けのようなものを
車の荷台に積んでいる
濁った金属製の手すり
この街で指紋のいくつかは
言葉と同じ程度の意味を持つ
つま ....
小川 葉さんのおすすめリスト(1505)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
迎えの車- チアーヌ自由詩510-2-12
空の切れ端- たもつ自由詩1010-2-11
作り話- たもつ自由詩1610-2-9
首すじ- 昼寝ヒル ...自由詩1310-2-9
教、育- 吉田ぐん ...短歌3710-2-9
もずく酢- たもつ自由詩710-2-8
名残雪- ……とあ ...自由詩13*10-2-8
水たまりには世界が写っている- あ。自由詩25*10-2-8
耳鳴りに親和する- kauz ...自由詩12*10-2-6
メイプルシード- 佐野権太自由詩15*10-2-6
ラブレター- たもつ自由詩510-2-6
もっと簡単に愛を- たもつ自由詩2110-2-3
蒸発- たもつ自由詩610-2-1
ショートレビュー・サンデー+++あやふやな均衡。- ことこ散文(批評 ...5*10-2-1
こんにゃく(について)- たもつ自由詩8+10-1-31
静かな夜- 昼寝ヒル ...自由詩810-1-30
こんにゃく(ろく)- たもつ自由詩610-1-29
Drive_All_Night- 楽恵自由詩13+*10-1-29
こんにゃく(ご)- たもつ自由詩810-1-28
こんにゃく(し)- たもつ自由詩710-1-27
黄色- 昼寝ヒル ...自由詩610-1-26
こんにゃく(さん)- たもつ自由詩910-1-26
こんにゃく(に)- たもつ自由詩610-1-25
織布- 楽恵自由詩8*10-1-24
こんにゃく(いち)- たもつ自由詩810-1-24
- 昼寝ヒル ...自由詩310-1-22
吐雪- mizu K自由詩1010-1-22
アメリカ- 間村長自由詩4*10-1-20
旅先- たもつ自由詩610-1-20
指紋- たもつ自由詩210-1-19

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