うちの家には お金がない
僕がいるから お金がない

だから僕は邪魔者
だから僕は消えなきゃ

うちの家には お金がない
娯楽なんかの余裕はない

だから僕は消えます
だから僕 ....
ショパンを弾いて
ノクターン
振り向かないでそのままで
夜をつむいで
夜をつないで
けして何処にも逃げないように

ショパンを弾いて
指先が
わたしを思い出さないように
雨をほどい ....
真夜中 虫の音
開け放したままの窓
隣室の両親に聞こえないように 慎重に抜け出す玄関

丸く光る街灯
深呼吸
花のような甘い霧
自転車
住宅街 公園
湿った草の匂い
合図の懐中電 ....
たった一人に揺るがされる自分に
少しだけ嫌気がさしてきて
ちょっと意地悪しようとしたけど
結局二人だとばれてしまう

あの頃は楽しかったけど
今は楽しかった?

好きな子はいじめちゃう ....
これから

私、という名の
暴走特急は

成長という駅へ向けて
猪突猛進
進んで、参ります


ですから


危険を伴いますので
窓からお手は
出さないよう

後ろを ....
車窓の視界が
きらめく波でいっぱいになり
埠頭を渡る風の翼が
一瞬、かたちとなって見えた午後

岸壁の釣り人は
ただ垂れた糸の先と
深さの知れぬ水底近くを
くろい海水に遮られながら見つ ....
「海の中にいるみたいだね」って
会話が詩のようになる
あなたといるといつもこんな感じ

虹色の陽がさざなみのように揺れて
潮風に似た初夏の風が
午後の部屋を通り抜ける

乾き始めた髪に ....
つんつんと

たっているのに

どこか愛らしい

君に似ているよ

大人ぶってつんとしているのに

どこか愛らしい

どこか愛らしい
たこの入ってない偽物のたこ焼きを
俺たち、食べ続け
成犬になるまで幼犬を
俺たち、育て続け
そのあとはライブハウスで
ヒトデの数を愛と間違え
隣の人に怒られている
ロック、俺たちのロック ....
吸い込んだ肺が
うすむらさきと群青のすきまで止まる
絶えられなくなって
風の匂いのせいにする

つめたいガラスが知ってる よるの密度
ひとつずつはがしていく
その指先で  ....
病院の最上階の病室の
眠れぬ夜に少年は
夢で作った絵具で
誰も知らない絵を描く

空は大きなキャンバスだ
ひとりでさびしい少年は
空にたくさんの友達を描きました
父親を知らない少年は
 ....
メーデー歌泥つく靴で地をならし

いもうとの髪梳く夜や沈丁花

手の平に青空統べて修司の忌
月が昇った夜の下
白い光に満ち満ちて
遠くお空に浮かびます
暈を重ねてぼんやりと
ひろくせかいを照らします
夜明けの眩しい太陽に
月の明かりは隠れます

月が籠った夜の下 ....
僕の手が
僕の指が
父の手にみえることがある

どこからか父の
僕を呼ぶ大きな声がきこえてくる
指さす先には誰もいない
声だけが耳に残る

七年ぶりに
父の洋服ダンスを開けた
 ....
だから言っただろう

僕らはこうなる運命だったんだって

初めから解っていただろう

好きになるのと性格がうまく合うのは違うって

毎日の電話も

幾度のキスも

僕にはできな ....
子どもたちのかおり水はかがやく
わたしの足をのみさらうもの
それはとても自由な戯れに見えたけれど
目をとじて 耳をすませば
ひとつの韻律をかんじるわ
わたしもむかしは うたでした

 も ....
ウォーリーは探されなければならなかった
探されるためには行方をくらまさなればならなかった
行方をくらますためにはいつも同じ服装をしなければならなかった
その服装が決めたものなのか決められたものな ....
島に行けば分かる話

自転車置き場が輝いているのは
真っ赤に燃えてるから
太陽と青春の衝突によって

折鶴を高層ビルの屋上から落としてみると
鏡のような窓にぶつかってから
風に吹かれて ....
開け放たれた窓から
夜風がカーテンを揺らし
月の光がこぼれだす

少女の眠れぬ夜はするどく
闇の中へと切りこんでいく

少女がひとさし指で
空をなぞるように
星の数をかぞえている
 ....
青空にわれをおさめし帽子舞ふ故郷はいつもわれを拒まづ

街灯に蛾はなに求め集まれり夢なき高校生の分身

マッチの火点けて拡がる夕暮れに未来に逆らひ運河薔薇色
春夏秋冬の後ろに小さく
くっついてくるものがある

やたら弾けている

その癖おどおどと温度との
距離を図ったりしている

君は器用にそんな季節を丸めこみ
情緒の中に埋めこんだ

 ....
逆光でよく見えなかった顔は
少し寂しそうだった
あの人、もうすぐ死ぬの
朝靄に紛れて
毎日出かけていく
今、生きている
その事を
実感したいのかもしれない

かわいそうな人

 ....
いつかの駐車場猿から
手紙が届いた

こっちはなんとかやってるよ
そっちと比べて数が多いから
多少大変だけどね

僕は淹れたてのコーヒーを飲みながら
何度かその手紙を読み返 ....
駐車場の猿と一週間ぶりに出会った

整列、点呼

前と変わらず厳密な声が響く

相変わらずやってるね
僕は猿に尋ねる

もう毎日のことだからね
その辺の軍隊よりも
 ....
{引用=




  金色が たおれる 欠伸が 蔓延する 
  蛙のうた こもる ねむれない 五月 日々の罅に 滲む
           ゆううつの 書物 ふあんていの音楽
  刺身 ....
ねえ、ねえ、ねえ、

ねえってば

こんな感じに甘えたのは
あなただけ

生きることの大切さと
初夏の清清しさを教えてくれた
忘れられない優しい笑顔

こねこのように
ベッドの ....
爪の間から
ぼろぼろと、溢すのは
何年も前からの癖
 
何が溢れているかなんて、
知ろうともしないまま
 
 
昔話の中で
お爺さんは呟いていた
 
その空白にこそ
全ての答え ....
ふとした瞬間に

顔をあげたら

君と目が合った

それだけで

生まれる

この感情
大きな葉の下から
そっと空を見上げると
とても薄い緑色が輝いている
そろそろ夏が生まれる
風が吹くと
きららとした緑色は
暗くなるけれど
遠くで流れている川の水のように
他の場所で光り ....
杉の林に静ひとつ
靄の立ち込める朝
靄に紛れて時間が漂う
暗闇から聞こえる森の声
林は何を考えている

杉の林に静ひとつ
緑の湿地に隠された
緑の夢と宝物
眠りから覚めた林の向こう
 ....
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