くるくる剥いた林檎の皮が
包丁持つ手にぐるぐる巻きついて
気分はまるで蛇使い
蛇の色の鮮やかさに恍惚
とする自分にエクスタシー

赤い風船 くもり空に飛ばして
太陽みたいだね、って
指 ....
暖かいあなたの
腕に抱かれて

私はこのまま
溶けてしまいたい

けれど水のように
あなたに深く触れたとして

すぐに蒸気になって
あなたから遠く離れてしまうのなら

いまひと ....
先生
今年も忙しさに思想が流されてしまう
そんな季節が来ましたね
あなたは貴婦人だったり豪傑な男の人だったり
駆けだしの幼い人だったり するのだけれど
先生は 忘れた頃に
夢枕にきりりとた ....
 書くことが多すぎて彼女は手帳を黒く塗り潰してしまっている。目の前で起きていることを記さなければならないという気持ちに突き動かされて、あるがままをあるがままに写し取ろうとし過ぎている。対象に目を奪 .... とりとめもなく書いてみようと思うのは、ポエムについて、ということは同時に詩について、ということです。

すこしだけふれておきたいのは、たまに、ポエムはだめで現代詩はいいとか、その逆とか、そうした話 ....
 
 
*AM4:00
 
朝が早い
 
 
青い鳥は見付からなかった
いつもそうだった
 
 
 
*AM3:00
 
戸締まりの仕方が分からない
声だけが湖になる
 ....
朝起きて僕はまず
鳥かごのひよちゃんとちよちゃんにあいさつをする
(おはよう
(ひょひょ
(ちょちょ

今日は曇り空だ
傘を持って家を出る
(いってきます
(ひょひょ
(ちょちょ
 ....
考えれば考えるほど
何もかも嫌になってしまう11月某日
空は私の心を反映してるかのように
暗くどんよりとしていて
それがあんまりにも似合いすぎているから
悔しいけどまた泣きたくなってしま ....
星が降る
そんな時代がありました

文字が光って
うれしいメールが届きました
たぶん遠い星からです

あなたの住む
青くてきれいな星をいつも眺めています
いちどお会いしたいものです
 ....
住む人の居なくなった実家
風を通すために帰省して
東京に帰る日の昼食は
味噌ラーメンが美味しいと
親父が通っていた店で食べる

 若いころ札幌で食べた
 味噌ラーメンの味に魅せられた親父 ....
雲がのびてゆく
編み目を広げて

ただの雲と思うなよ
まだまだ空は広いから

犬の甘え鳴きが
のびきってほどける日を
知らせようとしている
歩き出すことを知りました
ひた、
ひたり。
らしさをどこかに求めて
あまやどりをしました
ぽたり
いつしか涙も流しました
そうしてぎこちなく
笑ってしまうの、
わたし
ことばに詰ま ....
 
 
近所の用水路で小さな魚を捕まえた
家にあった水槽に放し
部屋の日当たりの一番良いところに置いた
魚は黒く細っこくて
その頃のわたしは
なんとなくまだ幼かった
 
+
 
 ....
なきがらにそえる花を探しつづけて
旅人は死んだ
私は旅人を摘んでなきがらにそえると
花を探しにいく
ひらがな階段をのぼる子は
おとな、がそっと
支えましょう

大きな人、では
なんだかつぶれてしまいそう

それに
大きな人、など
めったにいらっしゃらないと
思われますので ....
 
 
綱わたりをしていると
月がきれいだったので
僕はまっさかさまに落ちていった

形の良い吉川くんがそれを見ていて
僕らはレンガ遊びを続けた
吉川くんはレンガをちゃんと地面に積んで ....
滲むのは、
疲れてるからなのだろう。
通勤帰り、
紺色をした他人のスーツに、
わざとらしく、
もたれ掛かる。
 
煙草の匂い。
微かに、
懐かしさを感じる事で浸るくらい、
 ....
街の風景を愛しく想うのは
街が僕の延長であるからだろう
あらゆる物を僕は備えている
爪や血管、汚職や罰金の滞納ですら

何もかも僕に似ている
路地や神社や夕暮れの生殖器
傷跡を覆うように ....
手首の傷は癒せたとしても
こころの傷は癒せない

ずきずきと痛むこころの古傷は
まるで親知らずの発する悲鳴のようで

嘆いているわけじゃない

こんな季節の溜め息は
寝付けない台所の ....
海で言うところの
水平線で
わたしは平たくなって
息をひそめる
かなしいことなど
なにひとつない
けれども横になって
うずくまると
涙がほほを伝うのがわかる

枕に染みこんだ水滴は ....
発泡した軽石は海にぷかぷかと浮かぶので
さしずめそれは人の身体
海は空の鏡と言い得て妙
波長が合えば共鳴してくれるか
海風を真向かいにバグパイプを
水平線まで届けと
音が満ちる
そこ ....
血液は旅をする
一生の半分は心臓を目指し
残りの半分は心臓を懐かしむ
何周も何周もするのだから
何度も何度も繰り返すのだろう

プールの前に体温を計る
血液が今、何を思うのか
知るため ....
もう
足が動かないなら
座っておりましょう

喉が痛いので
風邪薬を取ってください

咲子さん、
あなたに言っています
聞こえませんか
咲子さん、
薬棚の前で思いを馳せている ....
離職された皆様へ ハローワークは あなたの 就職サポーターです。
失業給付を受けようとする方は 必要書類を持参の上、
求職の申し込みをする必要があります。

ハローワークは ハローワークです。 ....
娘とふたり
バスに揺られている

おまえが置き去りにした
ウサギの手さげ袋は
そのままバスに乗って
湖近くの営業所まで
運ばれたらしい

忘れ物はぜんぶ
そこへ運ばれてしまうのだ
 ....
 
掌は舟
温かくて何も運べない
体液を体中に満たして
今日も生きているみたいだ
塞ぎようのない穴から
時々漏らしながら

階段に座って
ラブソングを歌ったり
駅前の露店で
プラ ....
階段の上に子供がいる
それはぼくだ
ぼくは階段をのぼる
すると
子供はもういない

階段の下に子供はいる
それもぼくだ
ぼくは階段をおりる
するとまた
子供はいない

かつて誰 ....
リューヌ 思い出して私との約束
おまえはどこに行ってしまったの
ある日突然いなくなった私の猫

リューヌ 何度もおまえの名を呼ぶけれど
私に答える声はもうないの
ただおまえに似た夜がそこに ....
 {引用=副題:狙われた街/狙われない街}

こんな日はめったにないけど

たとえば
なにもかもが真っ赤に染まる絵のような夕焼けの日

空は思いのほかよごれてしまって
あるいは記憶のな ....
                 081025





くつしたが
くつしたがくつしたがと
悲鳴を上げるので
靴下がと
穴の開いた靴下が
靴の中で欠伸する

石ころを蹴っ飛 ....
小川 葉さんのおすすめリスト(1505)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
林檎の皮と赤い風船- 百瀬朝子自由詩20*08-11-17
邂逅- kauz ...自由詩5*08-11-17
先生- たちばな ...自由詩19*08-11-16
- 楢山孝介自由詩25*08-11-15
ポエムのこと- 白井明大散文(批評 ...25+*08-11-13
夜明けのための即興詩- 山中 烏 ...自由詩17*08-11-12
鳥たちの雨- そらの  ...自由詩10*08-11-10
とうとう解っちゃいました- 涙(ルイ ...自由詩1*08-11-10
- yo-yo自由詩6*08-11-10
味噌ラーメン- kauz ...自由詩26*08-11-8
とどくまで- 木葉 揺自由詩7*08-11-8
伝えます- かんな自由詩11*08-11-8
ねむらない- たもつ自由詩72+08-11-6
土の碑- かとり自由詩3*08-11-5
ひらがな階段- 千波 一 ...自由詩4*08-11-4
月光- たもつ自由詩2508-11-3
各駅停車- 鯨 勇魚自由詩208-11-2
海面上昇6- rabbitfighte ...自由詩1608-11-2
きしみ- 恋月 ぴ ...自由詩20*08-11-1
眠る- かんな自由詩3*08-11-1
緩慢する海の響鏡にして- mizu K自由詩1408-10-31
平熱- 木屋 亞 ...自由詩6*08-10-30
咲子さん- 小禽自由詩5*08-10-30
無職でニート- 猫道自由詩17+*08-10-29
湖ゆきのバス- 佐野権太自由詩30*08-10-29
空の匂い- たもつ自由詩4308-10-29
- yo-yo自由詩6*08-10-29
リューヌ_〜月という名前の黒い猫〜- 未有花自由詩16*08-10-28
メトロン星人(怪獣詩集)- 角田寿星自由詩2008-10-27
焼鳥屋- あおば自由詩19*08-10-25

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