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めまいがするほどに単純な設問の数々
「はい」か「いいえ」のいずれかで答えよと記されていた
簡単な筆記試験だからと
人事部のひとはわたしを残し出て行った
小一時間もあれば出来るよね
何だかなあ ....
とん、と
遠くの方で落下音
君は絵本を閉じてゆっくりと立ち
音を探して軽く首を傾げる
小指を栞代わりにする癖は治らないらしい

音の正体を知っているけれど
教えてはあげない
あのお喋り ....
1.
ひとりの旅人と行き逢った。夕焼けのきれいな日で、
暗くなりはじめた道を鮮やかな赤色がずっと染めてい
た。道端の小さな岩に腰掛けて、旅人の勧めてくれた
煙草を吸いながら少しずつ話をする。巡 ....
しーっぃぃ 静かに
静かに

耳を澄ます

耳を澄ますほどにやって来る
夜があるではないか

届こうとする

届こうとする夜が
やって来るではないか


いくつかの笑顔と空 ....
        遺伝子から遺伝子へ     
         手を繋いだ親子の      
        後ろ姿に寄り添う亡霊      

        子供が何かを感じて     
 ....
しずかに秋は
しずかに染みて


紅柄色に染まった桜葉が
夕闇の風に揺れ落ちて
歩む速さで声を聞く
かさこそ、かさこそ、
いつかは土に還ろうと
囁きあって

紫、薄紅、白、青藍
 ....
あ いやん くすぐったいわ
だめよ そんなところ
さわっちゃ
ママがかえってくるわ
ああん いやん
だめってばあん   あはん

という本をとなりの座席
の人が読んでいたので
な ....
  僕らという生物
        は
        さみしいシステムで動いている
  あまり言うと何だから言わないよ

{引用=
  雨はアスファルトを打ち続け ....
あかるい空
カーテンをひいて{ルビ包=くる}まれて
そのどこかに羽根をみている
呼吸が彩度をわすれて
いつか廃れた街のようだった
足音は屋根をつたって
きみに会いにゆく
こ ....
雪虫の柱と
煙の柱が宙に交わり
何が居るのかわからぬ卵が
草と木の根に降りそそぐ


ひとつの岩の上に生まれ
岩を呑みこみ育ちゆく樹
卵の音を浴びている
卵の光を浴びてい ....
明るみが つぶやく
影が出来ていて

潅木に 優しい陽光が
密かに 染み渡って

今日 静かな作業を編む

コスモスを風は包み
清涼な空気は
明るさを溶かし込む
ソーダ水の輝きで ....
ものがたりをしよう
こんな淋しい夜更けには
ものがたりをしよう


青いペアグラスは粉々にくだけ
私の心は深く傷ついた
銀のスプーンを強く噛んで
一人ドアを閉じ貝になる
永遠などない ....
いま、わたしは玄関の隅のしおれたパキラの、枯れた葉を一つ手に持って
騒々しく消えていった大切なひとつの
約束のことをまざまざと思い出していた

「キンモクセイが香る季節などに嘘をつ ....
 
ピッチャーの投げたボールが
輪郭をあやふやにして
雲の形になり

やがてひつじになって
待ち侘びていたバッターと
いっしょに頁から退場していく

指が擦り切れるまでめくり続け
 ....
なんにでも 
祈るのが癖だった
タンスの模様や 道端の石ころ
毎日
自分だけのかみさまに

      ******

壁には
サンリオのキャラクターが貼られている
小 ....
川の終わる場所で
雨が止むときの風が吹く
旅が終わろうとしている
ちょっと長めの草を引き抜いて
ひらひらと振り回しながら
流れの方向に土手を歩いて
遠い雷鳴にも耳を澄ませる
波は流れ出よ ....
おとなはみんなこまった
あるいは
憐れむ目をしている

幼さは無垢である
無垢は無罪ではない
うつくしいことばを
どれだけならべても
乾燥しきった
血色のない唇から
つたう おとの ....
月曜日
わたしには仕事などない
だけど、うちにばかりいると叱られるから
とりあえず、仕事に行くふりをして
たんぼの畦道をよろよろと歩いた

畦道は細くなったり
太くなったりして
歩きや ....
靄が立ち込めて
息を止めるほど
鈍く 濁った 沼

曇りの空を
正確に映し出す
水の留まり 
大地の無意識は 静止していた

息継ぎが罪悪のような 静寂に
時として 陽射しは落ちて ....
つなぎ忘れた何かを探そうとして
それすら不意に
忘れてしまう

星空は
いつでもその名を受け取りながら
毎夜を必ず終えさせる地図

瞳がうつす一瞬を
嘘かと惑い
ときには真逆に ....
そこに ここに
くちびるを置き
すぎゆくものの湿り気を視る
まぶしく消える音を視る


水に映らぬ双つの影
水辺を雨へ雨へと歩む
雨のまことは隠されている
現われても消え ....
ベランダと猫



ある事情のために
彼は夏の終わりの
しばらくの間
川の近くにある
見晴らしの悪い
アパートで
猫と暮らした


そのアパートの中で
生活、という
よく ....
  砂糖は山盛り三杯
  白くなるぐらいミルクを入れて
  少しぬるいぐらいの温度で
  こんなコーヒー僕はまさか飲めないよ
  甘党で猫舌な君のためさ



     あたし ....
バス停の近くで生まれ
バスを見て育った
バスを見ていないときは
他のものを見て過ごした
見たいものも
見たくないものもあった
初めての乗り物もバスだった
お気に入りのポシェットを持って
 ....
サイレンがゆく
都会ではあたりまえの
田舎ではとてもめずらしい
いのちに象があるならこの音だろうか
いのちが鐘の音であった昔のもっと前から
一羽がはばたいてあとはただ盛り上がるだけの鳩の ....
 新宿駅/十月某日/中央線/轟音/オレンジの車両/轟音/エスカレーター/南口改札/ざわめき/人/人/人/ヒト/ひと/ざわめき/僕の感情/(ガガーーー・・・)灰色の(ピーーー・・・)砂嵐(グシャ .... 子供たちは
キティちゃんのホークで
なぽりたんを召し上がる

何千キロという海の大きさも
何十万ガロンという容積も
その喫水の深さも
まるで想像できない
きっと、大切なことなのだろう
 ....
潮音、拡やかな幸福
海の縁に腰かけていた
中埠頭は青くあり
ごうごうと鳴るごとに
背骨のきしむような気がして
足首をさらう水音で紛らせている


波間に叫ぶようなことばを
持ち合わせ ....
知らない町の

うろこ雲

宇宙の丸みが

地球かな

知らない町の

きみ、轍

漂うかおりが

風ひやす


さりとて僕は思うのです

ときどき天気は東から
 ....
■水槽に鳥を入れる。


■「その先はぼくが眠ることにするよ」


■日記からみた夢日記がそうであるように、夢日記からみてそうであるような日記を書くこと。


■ぼくからみた君が ....
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