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しずかに秋は
しずかに染みて


紅柄色に染まった桜葉が
夕闇の風に揺れ落ちて
歩む速さで声を聞く
かさこそ、かさこそ、
いつかは土に還ろうと
囁きあって

紫、薄紅、白、青藍
 ....
まあるい泡を
ぷくりと吐いて
そっと寝床を抜け出す
水の流れは
暗いぶん少し冷たい
おびれとむなびれ
ぷるぷる舞わし
水草の間から
夜の空を見上げた

真昼の水面を
きらきら照ら ....
続いた雨の音階は消え
訪れた静かな夜
問うこともせず
答えることもなく
過ぎてゆくだけの影に
狭くなる胸の内

満たしていたもの
耳に慣れた雨音と
肌に馴染んだ湿度と
それらの行方 ....
夜の、
雨の、
それぞれのゆくえを
ひと色に染めて
あかりは桜色

煙る雨の甘さ、
舞う花びらの温み、
絡めた指が
やさしさを紐解く
夜に、
雨に、
焦がれる桜

時計の針 ....
山中 烏流さんのLEOさんおすすめリスト(4)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ring- LEO自由詩12*07-10-30
碧い魚- LEO自由詩30*07-7-17
真夜中に沈む月- LEO自由詩33*07-6-26
桜色の夜- LEO自由詩31*07-4-21

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