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塾の講師なんて仕事をしていると
子供の心に触れてしまうことがある
前に受け持っていた女子生徒が
授業中に突然飛び出して
二階のベランダから飛び降りようとした
「死んでやるー!」と何度 ....
どこを向くの、
きみの
目、
さよならの季節
を抱いて、
回転灯のうた
が、
ひびくあの森。
(東を見ながら
(きみが死にたいと言った
(あれはいつだったろうか
(夕日を ....
どことなくストレス加減の昼休み
冷たい珈琲に浮かんだ氷を
ストローの先でつついたら
猫みみのかたちの小さな生きものが
ちょこりと顔を出した
頭痛の道連れに
こんな小粋な錯覚が訪れる ....
かみさまはしんでしまった
わたしはいつものように学校に行く
あめは降らない
三年間生きたので許してください
かみさまはしんでしまったから
「あしゆび」から水が出てきて
わたしはみに ....
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ながれるべきものたち ながれ
そよぐべきものたち そよぎ
ひかるべきものたち ひかり
うたうべきものたち うたい
H
\
....
くらげはもう水みたくなって
やがて海になるだろう
溢れる 空想を両手にとって
きみは穴を掘っている
隣で海を耕しながら
私はそれらを見つめてあげる
....
夕暮れになると
ばくは星間に漂いはじめるのだった。
追いつめられてすきとおっていた
声なき声は銀河の構造
肉体を失って誘いを待つあなたは光の粒子
粒子は崩れぼくは光速で見えないあなたを通 ....
泣いているこどもは
湯気が立っていて
かわいい匂いがする
抱き締めて
頭に鼻をくっつけて
くんくん嗅ぐよ
産まれたてのときは
わたしの内臓の匂いがした
今も少し
する
....
電気のつかない夕暮れ時の逆さまな空
名詞の数だけ開かれた窓の向こうに
鉛筆を転がして進んでは後戻りする
形容された全ての柔らかい眠たさを
放り投げてもう一度ドアを閉じるその部屋で ....
からだが どうん、まばたきしたときの
あのせかいが まっぷたつ から、ゆうぐれて
頭から 地球の中心に ぐん、と押されると
わたし、いつも きまって あやまってしまう
ごめんなさい、ごめんなさ ....
くちびるを閉じると
世界とわたしは
分かれます
くちびるを開くと
世界とわたしは
またつながります
分かれたり、つながったり
くりかえし、くりかえして
わたしはまた少し
遠くへと ....
架空『少女事典』
この事典には
世界中の少女という少女の
すべて
が網羅されております。
コレ一冊で
少女に関する疑問難問
すべて氷解すること請け合いです。
しかしこの事典は架空の ....
「えいえんをめぐる短詩集」
@ノ”
@ノ”
かたつむりは
えいえんに
えいえんに
たどりつきませんでした
おしまい
海と空と
何のために生 ....
金髪の中年
若い未亡人
ぎこちない青年
3人はうどんの出る喫茶店で
食事を共にしていた
丸テーブルの真ん中に
輪菓子(ドーナツ)が置かれていた
スポンジの空洞の上で
3人は ....
1.
鏡の中の僕が
いつまでも笑わないので
仕方なく
こっちが笑ってみたら
とたんに笑いやがった
2.
山の向こうは
雪が降っているらしい
今汽車に乗れば ....
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