すべてのおすすめ
ホームセンターで
出会ったやかんが
思ったよりも
紳士だったので
結婚した
その時代
ホームセンターなんて
あったの
母に聞くと
母は結婚写真を
持ってきた
やかん売り ....
まるで
天使と悪魔を
足して2で割ったような存在
天使が囁く、こっちへおいでと
悪魔が囁く、こっちへおいでと
白の世界と
黒の世界
どちらにも
なれない私は灰色だ
....
灯油売りの少女が
トラックでやって来る
代金を渡すと
あんなに灯油を持ってるのに
手はこんなにも
冷たい
いつかストーブ売り場で
少女を見たことがあった
ストーブをひとつずつ見て
....
** 名前の削られたコメント **
名前を削るのは哀しい。
想いを残せばいい。
色褪せぬ思い出は無い。
心尽くし切る言葉も無いだろう。
想い尽くせぬ残滓に
身を焦がす時があろうとも、
....
笑っている
見下ろされて恥ずかしくなる
毎日は
知らないところで進んでいた
取り残されたような寂しさが
独りぼっちみたいで悲しかった
あの、
昼間に薄く青くなる
広大な陰 ....
象の足なら足跡を刻む事が出来るか
一瞬の内に門を開いて頂けるでしょうか?
私の世界には林檎が足りません
バナナなら有り余るほど
入園口で僅かに目を合わした程度
そんな人に林檎を欲しが ....
悪魔を見た
安いビニルの身体で
人の空虚を食っていた
記憶は物質だかんの
食えるんじゃ
塩気やら辛味のある
辛気臭えのが美味え
長すぎる手を
折り曲げて立ち
瞳は大きいが細め ....
白線の内側を
遵守するものにはわからない
よごれ
くすみ
否応なしに手にさせられる
白線の内側を
順守しないものにはわからない
うつくしい
かがやき
届かないからこその憧憬
....
{引用=
冷たく冴えた月光に
白く抑えつけられて
家並みは動かない
家並みの間を
老いた野良犬が
痩せた影を落とし
トコトコと 走る
( この ....
新しい年の最初の日
朝起きたら羽根が生えている
きっと人間の進化した姿なのだ
翼を広げて大空を飛び回っている
きっと気持ちいいのだろう
高度の維持に必死でよくわからない
俯瞰する町は青 ....
地べたにぺたん、と
座る事が出来ないで
しゃがんでいます
空は霞
綺麗な心を忘れて
知らんぷり
ギターケースを背負って横切る人
本当の音楽を知っているでしょうか?
目の前に ....
僕たちは汚れた道を
掃除しながら歩く
次から次へ
また汚れるのを掃除する
道はきれいになった
誰かが俺の道だと言った
僕たちは入ることができなくなった
また違う汚れた道を
僕たちは ....
指専用のバス停に
思い思いの格好で指が並んでいる
やがて指専用のバスがくると
指たちは順番に乗り込んでいく
おそらく指にしか
行けないところがあるのだ
慰めが必要だったのは
本当は誰だっ ....
私の家族は四人だと
一瞬思ってしまった
もう父はいないのに…
母、弟、三匹の猫、そして私
それが今の家族構成
母は料理がうまくて
とても頭のいい人で
要領もよく
五〇 ....
私の知らないトコロで
また一つ傷が増える。
私は傷つかないまま
誰かの傷がまた増える。
それは私がつけた傷。
無意識のうちにつけた傷。
私がそれに気 ....
敗北に酔いしれないように
俺はそっとやりなおしてみよう
足りないことを知ることは
そんなに悪いことじゃないよね
落ち込んで
極端なほうへ走らないで
敗北に酔 ....
蜂の子の
蜂の子の気持ちの
眠ったまま齧られる
蜂の子の
場違いな
欠伸
欠伸
乳白色の砦から
半透明の世界から
光ですべてにケリがつく現へと
つまみ出されて齧られる
....
オレは空き缶を踏み潰す
海峡
空を映す鏡
オレは煙草を食いちぎる
夜の波
潜在するものの実体
昼の光
顕在するものの抽象
オレは空き缶を踏み潰す ....
煙草って
吸ってる人より、その周りにいる人の方を
早く殺すんだって。
嗚呼、それでもいいなって思えるの。
貴方の煙草になら
殺されてもいいって
そう ....
図書館の本は
公務員みたいに黙って
読まれる、という役目を
少し怠そうに待っている
田舎の図書館は
どうも品揃えが悪くて
本にも覇気が無い
手に取ってみても
抵抗はしないけれど ....
はんがわきのスカートのつめたいひだがぶらさがりゆれてるのがみえる
道端にぶた草がさかんに咲き誇りきいろくあかるく
きめのこまかい空気を満タンに吸い込んで肺がふくらんだ
ガラス窓にぽっかり灯るアド ....
よくある話が
嫌いだ
そんなものに
感情ごと取り込まれてるのは
嫌なんだ
曇りの日
フロントガラスには
雨のつぶが
抱きたい
女からのメッセー ....
知らない間に溜まっている
財布の中のいらないレシート
レンタルショップ
スーパーマーケット
コンビニ等
合計17枚
中には半年前のもあって
インクの文字が薄くなっている
夏 ....
まあるい形をした絶望
あっちへほうり、こっちへほうり
子どもら原っぱ駆けながら
何でも遊び道具に変わる
月のにおいが漂い始め
みんなのお腹がぐうと鳴る
明日も一緒に ....
拝啓 十日後のワタクシ様
今日は怒りあり余って
車の鍵を投げつけたところ
見事に壁に刺さりました
さすがにまずいと思いましたが
あれくらいの穴
言わなきゃ誰にもわかりません
....
{引用=
水の中を
月が通り過ぎていく
旅人は何処へ行くの
水の中を
夜が通り過ぎていく
旅人は何処へ行くの
水の底を
風が歩んでいる
....
そこに在ること
そこに至ること
全てに何かがあり、何かに至るスタンス
それを神の指針と言うのであれば
それは間違っていないのかもしれない
孤独
それは在るべきものに対する否定
否定
....
高層ビルの屋上から
飛び降りる
観覧者に手を振る余裕はないけど
地面の凸凹が鮮明に迫り
接地に至ろうとする瞬間
バサッ、と 翼が背中から
それは貴方かもしれない
観覧者に ....
ア・オ・ニ・サ・イ
『何かの野菜?』
そう尋ねる愛しい子、
優しい響きで答えてあげる
『君や僕の事だよ』
彼女は真意を理解していないけど、
気にもしない
『私達みたいな野菜の ....
撃ってさ
食ってさ
寝てさ
起きてさ
切なくてさ
泣いてさ
それが何を解決するわけでもなくてさ
辛くてさ
考えてさ
猟、やめますってさ
言ってさ
銃を返してさ
昨日撃っ ....
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