すべてのおすすめ
お風呂さん、ありがとう
今日もあなたに浸かることができて幸せです
あなたの清らかさとあたたかさが
今、とても尊いものに思えます
わたしは寒いのに裸になりたい
裸になりたいのにあたたまりたい
....
嘘をついています じぶんに
焦るふりをして
焦らせています
困るふりをして
困らせています
嘘をついています あなたに
可愛いふりをして
可愛がられています
弱 ....
小学生の時
わたしは薄水色だった
黄色のハンカチ
黄色の傘
黄色のお気に入りの服
だけど、わたしは
小学生の時
薄水色だった
黄色の長靴で
水溜まりに入るのが大好きだった
....
暗闇の先
見つけてしまった光
遠く遠く
手の届かない才能
同じ時代に生きてるなんて
点火されてしまった
どっちにしろ
太陽の様に赤いひまわりはもう枯れてしまった
残されたわたし ....
言えないことがある
言わないことがある
それは男と女だから
話せないこともある
それはつらい
それはずるい
ふたりにしかわからないのに
あなたにだけは言えないから
世界中誰に話しても
....
なきがらにそえる花を探しつづけて
旅人は死んだ
私は旅人を摘んでなきがらにそえると
花を探しにいく
熱が下がった朝
起き上がるとまだ
少しだけ喉が痛い
でも、気にならないくらい
だから
顔を洗う
洗濯機に洗濯物を入れ
スイッチを入れる
台所の椅子に座って
湯が沸くのを待つ
....
緑色のゼリーに片足を沈めたまま
動かなくなった冬の初め
夏が好きなんだって皆知ってたのに
静かに冬は訪れたよ
優しさを知らなかったんだと思うの
私たち暖かいでしょう
誰も寒さなんて知ら ....
投げいそいだ十月
アウトローなうちの会社
痛々しいほど楽しく終わって
ひんやりと電車を待っている
そんなときだ
平凡であることについて考えるのは
そして
悲し ....
型が良い
生きが良い
新鮮な奴を
タタキにする愚か者
一刺し一刺し
心をこめて
ただただ
切って出せ
小鳥が死んだ
小さな穴を掘って
小さな葬いをした
掌にのこる
かなしみの小さな翼を
空に放つ
夢の中で
小鳥は翼を失うだろうか
ひとは翼がないから
夢の中で
空を飛ぶ
....
もっと
川であれば良かった
素直に
下っていれば良かった
もっと
月であれば良かった
律儀に
満ち欠けしていれば良かった
もっと
波であれば良かった
健気に
寄せては ....
見てますか?
あなたにはほど遠いけど
作る仕事に ほんの少し近づいた
ありがとう
手一杯であっぷあっぷだけど
生きていますよ
いつかあなたの目にふれるような
そんなものを作れるよ ....
体温が浸食する 無機質の手すりを
握りしめたわたしは冷たさを交換した
優先座席なんて名ばかりで
優しさはみんな 風邪を引いているのだ
戸惑いを持つ 柔らかな座席は
知らないうちに ....
これが泣いている、
という行為
大粒の雨が
ぼたり、ぼたり、と
音を立てる
わかってあげられない
ティッシュを差し出すこと
背中をさすること
それしかできない
それで ....
目の前にある林檎
赤く赤く鮮やかに
もしも
私に見える林檎の赤が
他の人には
私が見ている葡萄の色として見えていたとしたら
私は他の人が見えている葡萄の色を赤だと思っていて ....
ねぇ いつもより少し冷たい風が吹く夜
あなたは 言ったよね?
「もっと強くなりたいんだ。」
私ならあなたに魔法がかけれるの
知ってた??
いつでも あなたの栄養剤になれ ....
あなたは
「&」という記号を
上手に書けない
あなたが「&」と何度書こうと
ただ紙上に首のひん曲った
醜いアヒルが出現し
不器用な水浴びと遊泳を始めるだけで
事物は結合も 強調も ....
呼吸を始めてから、にじゅうねんとすこし
手を繋ぐことを夢見ました
実際は並んで歩くこともできない私だったから
もう、きっと、
忘れられているでしょう
呼吸を始めてから、にじゅうね ....
夢を追いかけて生きるには
夢が夢でありすぎて
それでも走って生きていこう
今いた場所を走り去ろう
しがない自分に固執して
大人に感謝できなくて
浅い爪痕だけ残す
....
いいかい(ト、ポケットから取り出した蹄鉄を女に手渡す)
これを逆さまにして家のドアに掛けておくんだ
悪魔から身を守るためにはこれが一番手っ取り早い
いいかい
君は何も悪い事はしていない
ただ ....
デジタルの時計を見ている
タイムスリップを繰り返している
1が出て唐突に2が来て
3がその上に重なっていく
分の十の位が一の位に話しかけていて
突然相手が変わったので
びっくり ....
犬よ
お前は言葉を話せない
それでも私はお前が好きだ
だからこそ
好きでいられるのかもしれない
犬よ
お前はどういう気持ちで私に近づいてくるのだ
私は相思相愛だと ....
壁に咲く花を見落としても
私は死なない
夏は確かにあった
冷蔵庫の置きすぎた麦茶からは
想像もできない
どこか
ダムの底に消えた役場のよ ....
立ちすくんだ私の頬を
ゆっくりとつたう
何かが、わからなくて
くわぁっと声が漏れる
※
あなたの電話の声は、
どこか戸惑いの輪郭を描く
触れることのない寂 ....
うっかりついてしまった
溜息の先端から
滑り落ちたマンボウが
午後3時17分の紙コップの
コーヒーの中に浮かんでいた
セクハラまがいの
丸い横っ腹を堂々と晒して
背びれと尻びれを ....
単純計算するとボクは、今頃何かを手に入れていたはずで
単純計算するとボクは、とっくにクタバッテ消えていたはずなのです。
単純計算するとボクにはもう明日は無く
単純計算するとボクに残された時間はあ ....
場合によっては正しいかも知れませんが、
時としてそうじゃないコトもあります。
いつもそうあって欲しいと願ってみるんですが、
時としてバランスが崩れるコトもあります。
とりあえずは今じゃ ....
旬が過ぎたということなんだろうか
ついに
私にもカビが生えた
このまま眠り続けたら
私はカビに覆いつくされるんだろう
何色のカビ
真っ黒いカビ
みどり色のカビ
綿毛みたいなカビ
....
キリンの頭の上から飛び降りて
勇気をもっておやつの時間にした
ねむってるあの娘をむりに起こさない
時計の針はからまって
かわいいビスケットの形をしている
....
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