すべてのおすすめ
さみしさのようにあり続け
やさしさのように消えてしまう
鳥はいつも
そんな隙間に巣をつくる
おだやかな空のもと
揺れる木陰の向こうには
静止したままの朝
さえずりはまだ
誰に気づか ....
辛いことがあって
ボロボロになって帰っても
いまの暮らしは
蛇口をひねるとお湯が出る
こんな幸せを手にしていながら
不幸だと嘆く私は
小さいな
波の声
かたりかけてくる
じゃまにならないように
ちかく、ちかく、とおく
足元をぬらさないくらいの
ところにぼくは
すわって
つかれてしまったよ
うずくまったよ
なにか答えてほし ....
野良猫は仕事を求めている
ダンボールで背広を守るホームレスのように
野良猫は仕事を怖れている
歯医者で口を開けない子供のように
野良猫は仕事を決めかねている
半年前の求人誌を読み返す ....
僕は今
君に
とても
恋をしてる
僕の愛を
受け取って欲しい
君が
好きだということを
わかってほしい
逢えない
時間が
恋を
つのらせる
目を閉じれば
君がいる
....
桜木町の高架下の落書きの暗黙の了解
新しい絵を描くものは前の絵よりも
素晴らしいものを描かなきゃいけない
それなりに自由を享受していたし
黒光りした鋭利を持ってた俺は
高架下、そ ....
理由はありません、っていう理由について
もう少しやさしくあれたら、
と思うんだ
さびしい時刻が生え出したのは
ぼくの、背骨を笑う
星のした
だ ....
お金や幸せを掻き込むという
縁起物の熊手
わたしの望む幸せとは
そんな熊手の上手から漏れた小さな幸せ
例えばそれば
何時に無く目覚めの良かった小春日和の午後
所在無いままに陽だまり ....
夜をかさねた底で
かすかに聴こえてくるのは
淡くほどける
ひとしずくの
きらめくゆらぎ
一定のリズムを打つ心拍
冷酷に刻まれる一秒
整然とした規則の中で
とぎすまされた ....
ハンガーが足りないため
シャツとセーターを7枚着込む
窮屈な身体をもたれ自室の戸を開け
間取りを読み
鏡だけの部屋で鏡が
なぜ
縦にあと3センチ長くないのかを
考える
....
16年経って動かなくなった壁の
パチンコ屋の景品の
時計の匂いがする
雪が屋根を揺する日に
凍えた足を挟んでくれた
シワシワの両脚の
安心の匂いがする
肝臓をやられ
病室で孫の ....
あ
ああはは
かわらが
さらさら
はたはた
なかまは
はかばだ
まがらば
やかたは
らあらあ
わら
飴と続けるのを怒られたので
う
木々のそれ ....
「気楽」を抱き締めた
精一杯に、一生懸命に
「矛盾」が貼りついてきたので
えいや、と払い落としてごみ袋に入れる
これはもえるごみだろうか、と
湿った「疑い」が落ちてきたので
とりあえず床を ....
近づくクリスマス・イブに
街は華やいでいる
通りを歩くカップルは
皆 幸せそう
艶やかなイルミネーション
眩しいツリーのショウウインドウ
きらびやかな中に
とり残されてい ....
アスファルトに
心臓を打ち付けて
白線に
手を伸ばす
剥きだした 傷跡
指 は
震 えて
チェックメイト
後ろ指
指さない ....
在る様に見えた向かいのプラットホームに
止まる列車ばかりを待っていた
落ちかけた陽に照らされ
辺りの羽虫も塵も金色に飛び交う中
次第に此処へと近づく車輪の音を聴いていた
けれどそれは ....
わんと鳴いたから
「ぼち」
わたしのこと
ほんとは誰も知らないはずなのに
「おはよう」
だなんて声かけて
頭をなでなでしたりする
とげぬき地蔵じゃないんだってば
雪が降って ....
あなたの音を聞かせて
そこに何もないことを
確かめるように
あなたの空を見せて
それがどこまでも続くことを
教えるように
私に映るあなたが
限りなく、あなたに
....
AM4時
揺れ動く時間に
プレゼントを食べました
オレンジのろうそくに
渇望して
溶けていく 温もりの
輪に入って
暖をとろうとしたのです
舵を 探しました
一人乗り ....
江古田のアパートで阿鼻叫喚していた頃
鎌倉高校前の砂浜で
途方に暮れる
溢れる涙は
激しい波打ち際で海の滴になる
どれだけ涙を流せば
砂漠は森に還るだろう
ドキュメン ....
僕を作った女の子は
満足そうに、駆けていった
僕はなんのためにここにいるの?
なにをすればいいの?
動くことも話すこともできないし
寒そうにしてる人を ....
自転車に飛び乗って聖蹟桜ヶ丘へと漕ぎ出す
夕刻は燃えはじめていて
ペンタブレットを壊してくれた天使に少し感謝して
関戸橋
私みたいに粋がった多摩川を見下ろした
嵐がえぐった流域は
新しく生 ....
街の片隅で 捨て猫のように凍えているボクと
傷だらけの君の瞳の中に
同じ色彩が見えていたら
それはたぶん
愛と呼ぶのだろう
母は
今も悔やんでいる
父が逝き
毎日
毎日
こんなにも悲しいのに
泣けないのはなぜだろう、
と
私もそうだ
父の
いるべきそのあたり
ふすまを背にした
低い食卓
....
交差点を右に曲がって
2つ目の信号を左折するとおおよそ500メートル先に
ローソンがあるのでそこをipodに上書きされ
ピチカートがブラボーブラボーいうので乗るはずじゃなかった高速道路を東京方面 ....
ぴしぴしと波打つ様な雨
大きなツリーから
延びた電飾に絡まりぶら下がる星
風に揺れている
昼間の電飾は滑稽だ
雨に濡れ風に揺れればなおさら
揺るがない憩い
揺るぎ無い寂しさ
人 ....
雨がまず髪を染め
くたびれた道を舗装する
雨が黒いのか
眼差しが閉じているのか
景色が見えない
落ちてきたのは塗料だろうか
コーラだろうか
アスファルトが溶け
鼻につく
....
{画像=071212001810.jpg}
光は雲に映り
雲は流れ
流れ
雲は流れ
青に映す秋の心
光は映す
影の薄い秋の想い
影は足元から指先へ繋がり
遠く千葉港に貿易 ....
ほんものだと
ありがたがって食べていたら
とんだ偽物だった
ほんものだと
ありがたがって鑑賞していたら
とんだ贋作だった
う〜ん、良くあるはなしだよね
テレビを付けてみれば
に ....
さくらんぼは、大塚愛の。
晩ご飯の残りは、ポチの。
物理の4点のテストは、田中君の。
ピカチュウは、サトシの。
大相撲初場所の優勝賞金は、白鵬の。
めざましテ ....
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